宇野維正先生考察第七十二段 三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The Podcast 続 ポールトーマスアンダーソン&リコリスピザ回の宇野先生編
今回の宇野先生考察もお馴染みのPOP LIFE: The Podcastのポールトーマスアンダーソン監督と彼の新作映画のリコリスピザ回の後編から宇野先生の発言をピックアップしていきます。
『はい、2本目のレッドブルを開けました。映画音楽ジャーナリストの宇野維正です』
『俺のポールトーマスアンダーソンのナンバーワンはインヒアレント・ヴァイスかな。ホアキンフェニックスに特別な思いもある』
『インヒアレント・ヴァイスはLAの撮影場所に行った』
『あの辺のLAの海沿いの部屋を真剣に探していたが高すぎて無理だった。日本に帰国後、海沿いの部屋を借りて五年ほど住んでいた』
『それぐらい感化されるぐらい特別な作品』
『当時、自分の映画だって感じが凄くしたの。ポールトーマスアンダーソンって同世代でなんでこんなに凄いの?と思っていたのが初めて近く感じた。それは錯覚なんだけどさ。そう言う意味での偏愛かな。インヒアレント・ヴァイスは』
『タナソーさんはスヌーザー信者とかに囲まれてる訳だしね』
『同世代で活躍してるやつ凄え家族の出じゃんって言うのはあるよね』
『僕も比較的文化資本が高いとかここで言われるけど、本当に文化資本が高いのはとんでもない。ポールトーマスアンダーソンとか』
『俺はマグネリアだとトムクルーズのキャラクターだから』
【寸評】
インヒアレント・ヴァイスを観てLAの海沿いに住もうと思ったエピソードは以前も宇野先生が言ってましたが宇野先生を研究する上で重要な視点です。
宇野先生がスヌーザー信者に触れてる事も興味深い話でした。当時のスヌーザーは余りにも宗教的で一番苦手な音楽雑誌でした。タナソーが白いと言えばカラスも白い的な世界でしたね。自分のホームページのおすすめ音楽がまんまスヌーザーだったという人も結構いましたね。
そして宇野先生の文化資本が高い話。久しぶりですが良く出てくる宇野先生を知るうえで欠かせない話です。
『はい、映画音楽ジャーナリストの宇野維正です』
『本は絶賛書いてますよ。11月ぐらいを予定してます。前書きを結構、気合入れて書いたやつ全部書き直しましたからね』
『この本が出たらあとはケチャップのようにぶちゅーと出ますよ。次から次へと』
三原さん、木津さん「ケチャップのように???」
『かつて本田圭佑が例えたやつをあえて使ったんだけど伝わらなかったね。俺、本田圭佑嫌いだけど』
『僕は一貫してポールトーマスアンダーソンの音楽の趣向が合わない。ピッチフォークミュージックフェスに行った時もトリがHAIMで飯食ってたが他のステージ観てた』
『3年前の夏、俺、おかしかったからね。毎日のように炎上してたから。天気の子 fuck the worldとツイートした翌日に、東京の女の子どうした?とかツイートしてたから。シカゴから帰ってきた翌日と翌々日だから。あの頃の俺はどうかしてた。いやどうかしてない。』
『最近、炎上してなくて寂しいんだよね』
『レディオヘッドってやらしい所あるじゃないですか。自分たちのブランドをアレしてさあ。ちょっと出たての若手の映画監督にさ。ミュージックビデオ撮られると言う貴族仕草、王様仕草。あるよね。フックアップなのかな?なんだろうねあれ?目利き感あるよね』
『レディオヘッドは監督とはワンナイトアフェアーを繰り返している』
『ぶっちゃっけ気候変動とかSDGsとか割とどうでも良いのよマジで言うと俺』
『でも、エネルギー問題にはめちゃめちゃ関心があって』
『資源、軍事、映画がロサンゼルスを作って来た』
『ポールトーマスアンダーソンは駄作が一本もない。全部凄い。信じられない。びっくりする。こんな人いないこんなにキャリアがありながら』
『タランティーノの映画史の本が出る。その本は僕の本よりも重要』
『ロサンゼルスと言う街の作家と言う事で言うなら軍需産業の映画はあるかもね。当たったら3年後ぐらいに凄え自慢する』
『なんなら僕のジブリのスタジオと宮崎駿さんの自宅の流れの多摩川浄水沿いに住んでますからね。ジブリと同じ空気を吸って』
『映画の街になる前の軍需産業の街の映画をポールトーマスアンダーソンが撮ったら凄い映画になるだろうな。期待してるのはポールトーマスアンダーソン版の風立ちぬだな。』
『誰か来年フランクオーシャンのコーチェラ連れてってくれないかな』
『自分のスコットルーディンやワインスタインを探していかないと』
『リコリスピザはフィルムで観てえって感じ』
『U-NEXTはポールトーマスアンダーソンの映画全部観れるの?U-NEXTは凄いね。しかもポイントでリコリスピザも観れちゃう。これはU-NEXTの宣伝か?でも、U-NEXTでいつまでHBO MAXの作品が観れるか分からないよ?というネガティブニュースも入れつつ』
【寸評】
宇野先生と言えばこれ!というテーマが続出した回でした。
まずは本田圭佑。宇野先生はずっと一貫して本田圭佑を批判し小馬鹿にしてますが、本田圭佑にめちゃくちゃ詳しい事でも有名ですね。それで本田圭佑の名言(迷言?)を言っても伝わらない事件が起きたという。
そして『東京の女の子、どうした?』と『天気の子 fuck the world』私、個人的に宇野先生ことを以前から知ってはいましたが、これはやばい。研究しないとと実感したのはこの二つの事件でした。本人も言う通り言葉のチョイスが素晴らしいので直ぐにこういう炎上が起きてしまう宇野先生。あの伝説の発言が二日続けてだったとはすっかり忘れてましたが。
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