宇野維正先生考察第四十九段　三原勇希 × 田中宗一郎 POP LIFE: The Podcast　マーベル回で自己愛を語る宇野先生編

今回の宇野維正先生考察は前回に続きPOP LIFE: The Podcastでの同じ座組での続きです。マーベル回の最新回です。POP LIFE: The PodcastではMCUの回が一番多いのでは？と言うぐらい多いですね。

では、ピックアップしていきます。

『映画音楽ジャーナリストの宇野維正です』
『映画音楽のジャーナリストではない事はみんな知ってるとは思うけど映画音楽の仕事になるととりあえずあいつに任せておけ。みたいな。ありがたい話ですけど』
『エロってどこに行ったんだろう？って思うよね。エロの話がなかなか出来ない世の中になって家族とかが被害を被ってるよね』
『アナウンサー見て可愛いねーとか。家族に受け止めさせてる』
『鷲見玲奈さんが表紙のプレイボーイのDVD付きのやつを買ったよ！ってツイートするのが勇気がいって、別にそれも何の波紋もなく。けど、たまにはしておこうみたいな。生きてるよー。僕、ここにいるよー、みたいな』
『(誰誰が可愛いとか言うと)言いがかりレベルで何言ってくるか分からないからそこまで主張したい訳じゃないからやめようとかってなるよね』

『三原さんがさあ。出演一時間前なのにほとんど裸で桃を食べてるってツイートしてさあ。俺もって引用リツイートしようとしたけど、辞めたもん。きもちわるって！』
三原さん「あれは宇野さんに向けてツイートしたんですよ。」
『そう！それ分かってるのよ！』
タナソー「めっちゃ嬉しそう！めちゃ嬉しそう！」

『それは分かってるのよ。分かってるけどそれが文脈が分からない人が見た時の気持ち悪さとか本当にもうね。金メダルかじったあとみたいな気持ち悪さで過ごさないといけない』
タナソー、三原さん「あれはなしですよ」
『あれはなしですよ。そもそもあいつ自体なしですよ。そもそもがないしだから』
『とことんやるよね。みんな、そう言う時に。とっとあの人それ以上の問題沢山あるのにそこでみんな引っかかってやるわけじゃん』
『遅っ！みたいな』

『なんかだってさ。何かを聴いたり、何かの映画を観て泣いたと言う事自体憚れるもん』
『おじさんの涙に価値はないって言われたから』
『ただそういう論調はあるのは確かだからそこを意識しないといけないのは確か。そこに関わってほしくないから』
『MUCの話に無理やりつなげようとしてるけど、タナソーさんが前に言ったけど、優れた思想家とか論客がリベラルが余りにもひどいからそれに対してアンチリベラルみたいな物が動機になって変な方向に行ったりすることって多いじゃないですか』
『試写会に呼ばれていないブラックウィドウを親子で観て、ディズニープラスの配信購入でも観て合計、一万円ぐらい払っている。なんてディズニーの良い客何だ』
『What ifは俺の感想としてはMUCとしてはカウントしなくていいのかな？と』
『この一年半のディズニーはリサーチですからね。我々はそれに振り回されてる。そこまで露骨にやらなくてもと思う。そう少しソフィスケートして欲しい』
『ワンダビジョン80点、ファルコン&ウインターソルジャー65点、ロキ50点』
『監督とかの青田買いが過ぎる』
『一軍に映画撮らせて、二軍に長編ドラマシリーズに撮らせる』
『マーベルはアクションシーンは決まった撮影手法があるのでどんな監督でも変わらない。人間のシーンが撮れる新しい監督を引き入れてる。ブラックウィドウも含めての話だけど冷めてるのはそこなんだよね。』
『エターナルズはアクションシーンを撮るノウハウがマーベルにあるからクロエジャオに監督をまかせる事が出来た』
『ロキの会話シーンは退屈』
『マーベルが作品撮れてないと監督を切っちゃう。シビアだけど残酷だよね』

『なんだっけ？青田買いじゃないなんと言うんだっけ？早くフックアップしてダメにしちゃう事。タナソーさんが良くスヌーザーでやっていた』
タナソー「違いますよ。例えばクラクソンズみたいなバンドは2枚で終わることは分かってるんだけど、そう言うバンドはダメだって言われるけど、その美しさがあるんですよ」

『ブラックウィドウは今更、ワインスタインやエプスタインのme tooをモチーフにした。今更感凄く感じたよ』

『自分が女だったら自分と付き合うって前に言ったけど』
『自分が女だったら自分を好きになる』
『子供の時に鏡にキスしたりするじゃないですか』
『あんまり掘ると気持ち良い話じゃないから辞めましょう。俺のこと自己愛モンスターみたいな扱い』

『テーマのないアクションは一番退屈。』
『ブラックウィドウは落下のアクションの映画』
『ブラックウィドウは映画館で観る映画いいじゃんみたいな感想はあった』
『俺がなんとなく気持ち悪いのはファンみんな喜んでねえ？みたいな』
『この一年でMCUが特別じゃなくなった感はある』
『ファルコンアンドウインターソルジャーのショウランナーが「俺がマーベルの連勝を記録を止める訳にはいかない」と言っていたけど、止まったんじゃねえ？と思う』
『読売巨人軍もレアルマドリードもビートルズも10年も15年も勝ち続けるなんてないんだよ。MCUも一緒』
『俺もめんどくさいから山田洋次のキネマの神様をボコスコ書いてるやつをリツイートするだけで映画ジャーナリストとしてあるまじき卑怯なことをしてますが、めんどくさいからね。そこまで引き受ける情熱もないしキネマの神様に』
『海外でもそうだけどここ最近のMCUが全て絶賛ムードになってるのは危うさを感じるよ』
『褒めないとバズらないからね』
『藤本タツキのルックバックは露骨だったよね。正当評価するのが難しくなるぐらい褒めないといけないムードが作られてた。社会実験だったよねあれはビックリした。』
『あれは100日後に死ぬワニと同じだよね。作品性の差はあるけど。全てがワニ現象になって。映画が東宝の歴代ワースト記録になる事も含めてさあ』
『ここにいるみんながあの現象に加担してないの知ってるから信頼できるファミリーだなあと、今すぐバーベキュー焼きたいぐらいの』

【寸評】

宇野先生が自己愛を語るのが一番の宇野維正先生ウォッチャーとしてはポイントですね。流石、宇野先生。自己愛モンスターはなかなか良い宇野先生のキャッチコピーだと思います。

個人的にはタナソーがクラクソンズについて言及も興味深いですね。『もうクラクソンズしか愛せない』は未だにネタのようになってますが。

『もうクラクソンズしか愛せない』

『助けて助けて・・・・・・』

『くるりが象徴的なレコード…』

がタナソーの三大有名コピーではないでしょうか。

『はい、映画音楽ジャーナリストの宇野維正です』
『ジェームズガンは普段から不謹慎な事を言いまくるカルチャーから出て来た人で、そのせいで過去のツイートが掘られてキャンセルされた』
『子供に対する幼児性愛がどこまで本気でどこまでジョークか分からないけど。』
『マスターオブノーンのアジスアンサリはキャンセルされて作風変えたけどジェームズガンは全く変えずむしろアクセル踏み込んできた』
『最高だよね。変えちゃったらジェームズガンじゃないからさあ』
『スカーレットヨハンソンのMCUに対する訴えはお金が欲しいわけじゃなくて問題提起』
『自分は犠牲になってでもスカーレットヨハンソンは役者の権利のために、仲間を守るためにMCUと対決をした』
『内容見てそりゃスカーレットヨハンソンの言ってる事は納得できるよねと思った』
『ディズニーはリサーチとトライandエラーのタームなんだなと思います』
『柴とのイベントでも言ったけど日本は海外と違って誰かがキャンセルされそうになると一緒にメイクマネーしていたはずの人たちが黙る。俺が声あげてもしょうがないからさあ』

タナソー「維正ちゃんがキャンセルされそうになったら俺は声をあげますよ」
『大丈夫。俺はキャンセルされないと思うよ』

『ジェームズガンがキャンセルされたのはトランプ批判をしていたからオルタライトに狙われた。今はあれは行き過ぎたキャンセルだったよねと言うのが共通認識になっている』
『日本はどうやって起きたかの解析がされてない』
『ジェームズガンは理由を紐解けたからもある。明確な被害者がいた訳でもないし』
『ジョーカーは色々あるけどエモーショナルじゃん凄く。DCはそう言うのをやるとハマるなとは思った』
『ジョーカーはやっぱり良い映画なんだよね。最近、久々に観返したんだけど』

『ジョーカーに関しては僕とタナソーさんのちょっとしかエピソードがあるよね』

タナソー「ジョーカーみたいな人は結構いる。雑誌とか作ってると一年に一度ぐらい出会う事がある。俺とかが作ってる雑誌だけが支えでこっちは依存してないけど、あっちは依存してて一つ間違えれば俺はジョンレノンになっていたかも知れないと思うことはある。5、6回じゃ済まないよね。この人とは距離取らなきゃみたいな人」

『俺の作品盗みやがってみたいな話はマイケルジャクソンだって言われてきた。京都アニメーションの事件で始まったわけではない』

『トムホランドの契約が続いたのはファンの声だった』

『世代間闘争って基本くだらないけどね。短期戦で勝ちに来ない限り絶対負けるからね。彼らは歳を取るから。20歳で世代間闘争で勝っても30歳になったら敵になる訳だからさ』

『シールズもある意味そうじゃん。マーベルのシールズじゃなくて』

『ストレートなストーリーテリングでスーパーヒーロー物をやるのはなかなか難しいぞとも思うんですよ』

『HBOのウォッチメンもAmazonのザボーイズもMCU時代のカウンターとしてのメタなスーパーヒーロー物じゃないですか。僕がワンダビジョンに興奮したのはそれをマーベルが大成内メタでやっているところ』
『ファルコンアンドウインターソルジャーは面白いんだけど、これどっかで観たことあるぞ？の寄せ集めに見える』
『イヤミな言い方するとマーベルだけ観てる人にはたのしいんじゃない？って感じ』
『ファンの中の閉じた言説って言うのはそう言うのを感じるマーベルの中のイースターエッグを探すぐらいならほかに探す物あるから人生においてみたいなのがあるんだよね』
『一つの時代は終わった感じはするよ。それはみんな感じてるんじゃない』
『クロエジャオはクロエジャオで一枚岩ではいかない人ですからね。中国での彼女の評価も割れてるし、政治的なスタンスも含めて。間違いなく映画監督としての才能はあるけど』

『ディズニーにてみれば毎月10ドル払ってくれれば良いからね。だからこそ毎週新作を出さないといけない』

『ケビンファイギは絶対に失言しない。あんな生活したら気が狂うよね』
『ケビンファイギは一番忙しい時の秋元康の10倍ぐらいやらないといけない事がある』
『ジェームズガンはめちゃくちゃ働いてるキャンセルされた人、されかけた人はそれを弾き返すためには死ぬほど働く事が必要なんだろうな』
『ジェームズガンですならこんな大変なのにケビンファイギはどうなってるんだろうな？と』
『監督もキャストも変わってるのに変わらないのは我々客だけ』
『ブラックウィドウにここのみんな好意的だったのが意外だった』
『つまらないと思う人は魔法が解けたんじゃないかな』
『ケビンファイギは帰りの車であーっ！って叫んでるはず』
『僕はゴリゴリのトニースターク派、現実主義者なので』
『僕が一番好きなのはソー』
『ダメで良いじゃんって言うのを見せ続けないとしんどいよ』
『ナターシャは悲しすぎる』
『卵巣取った話とか辛くてやめてーって思う』
『まさかのシャンチー大傑作みたいなこともあるかも知れない』

【寸評】

個人的に宇野先生ウォッチャーとして宇野先生がキャンセルされないかウォッチしてるという面が一番大きいので宇野先生が自分はキャンセルされない自信があるらしいのは興味深い話でした。

個人的に一番気になったのはタナソーが言っていたスヌーザー読者の話。昔からスヌーザーの読者はタナソーの信者のようだと、とかスヌーザーカルチャーは宗教のようだと言われていましたが、やはりガチでヤバイ人もいたと本人が語ったのは収穫のある話でした。