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ランプの村づくりにかける思い

2020年3月16日のみんなのまちづくり隊隊員会議で、提案したのが始まりでした。

みんなのまちづくり隊の拠点となる古民家を泉佐野市大木の上大木地区でお借りすることができるようになり、まずはその軒先に、同地区を拠点にステンドグラス作家としてご活躍される中野一夫先生の西洋のステンドグラスでイノベーション、つまり新結合を図り、新たな時代に備えるためです。

初めての緊急事態宣言下の5月1日、中野一夫先生の監修で、ステンドグラスを製作したいボランティアの方がランプを製作し、地域の方々に寄贈する「ランプの村構想」のモデル事業の構築に向けて動き出しました。



製作に約4ヶ月を要し、9月9日、無事、みんなのまちづくり隊の拠点に初めてのステンドグラスランプ「太陽のランプ」(はじまりのランプ)が設置されました。現在では、ノウハウが蓄積され、平均で約2〜3ヶ月で完成する流れが構築されています。



10月21日の第60回隊員会議で、クラウドファンディングを活用して台風第21号で傷んでしまった拠点「みんまち村」の改修と共に、まちづくりに着手する一手として「ランプの村構想」を盛り込んでいただくことになり、正式にスタートすることになりました。

第3土曜日を「ランプの日」と定め、ステンドグラスランプの寄贈を受けた方々、設置している方々は夜に点灯していただくという決まりも作りました。


2021年2月には、私が所属する関西航空少年団とその育成会NPO法人TEAM KIX Aviationが、航空業界と地域にエールを届ける空のエールプロジェクトの第9弾「玖の矢」に、航空業界と地域の方々の心を癒し、アフターコロナに輝くまちづくりとしてこのプロジェクトで参画することにしました。

7月にスタートしたクラウドファンディングも目標額を大幅に上回る多くの方々からご支援をいただき、はじまりのランプ設置のちょうど1年後から軒先に寄贈するランプ製作がスタートしました。

ランプ製作は、ステンドグラスを作りたいボランティアの方々、「ランプっ娘」さん達が行ってくださっています。現在では10名以上の方々がランプ製作に携わってくださっています。中には、大木地区の方々も自分で作ってみたいということで参加してくれています。


そして、11月の第3土曜日の20日、ランプの日第八日は、クラウドファンディングで完成した最初のランプを、拠点とさせていただいている上大木町会様に、贈呈し、点灯式を挙行する非常に意義深い日となりました。

その設置場所は、日本遺産に認定された地にあり、日根荘遺跡に指定された蓮華寺。



このプロジェクトは大木地区内外の方々がステンドグラスランプを通じて関係性を深め、協働で地域の活性化を図ることに大きな意義があります。

その地域の方々が拠り所とされている町会館としての蓮華寺に、いろんな方々の思いが詰まったランプを寄贈することは、時空を超えて絆が結ばれ、新たなストーリーが誕生するきっかけにもなる重大なコトだと捕まえています。

その新たなストーリーが、さらなる付加価値を生み出し、地域を活性化し、観光振興、産業振興に繋がり、あらゆる世代の方々が訪れたくなる、係わりたくなる、住みたくなるまちへの変革につながると確信しています。

今回、寄贈いただいたのは、クラウドファンディングのメインスポンサーになっていただいた株式会社 情報都市様です。絶大なるご支援を賜りましたことに、改めて心から感謝を申しげたいと思います。

中野一夫先生の監修の下、ランプを製作いただいたのは、関西航空少年団 副団長を務めていただいている根來多美子様です。実は、根來様がはじまりのランプ「太陽のランプ」を製作してくださった最初のランプっ娘さんでした。

大木地区に来ることがなかった方々が毎週ランプ製作に、工房 ランプの家を訪れることで、大木の魅力を実感していただくとともに、地域の方々との交流が地域の魅力をさらに深め、真の大木ファンになってくれると信じています。

こうした現在を生きる様々な方々が、ステンドグラスランプを通して、地域に、歴史に、そして現代社会が抱える課題に触れることで、様々な発想と価値が創出されることにつながると確信しています。


当日の夜には、来賓として千代松大耕泉佐野市長をはじめ、約70名の方々が蓮華寺にお越しくださいました。想定していた人数の2倍の方々がお越しになられましたので、少し飽和状態になりかけました。



袋谷幸宏みんなのまちづく隊隊長の挨拶で、この場に集った方々の思いを一点に束ね、千代松市長からの祝辞を賜り、「大木HOTAL、点灯」の合図で、ランプが点灯し、会場が歓声に包まれました。


ランプにはそれぞれ銘がつけられており、今回寄贈いただいたランプは「蓮 夢(れんむ)」と名づけられています。夜の観光スポットとして地図に落とし込んで、探してもらうのがひとつの狙いでもあります。

「蓮夢」の点灯式後、「ランプの村ツアー」を開催し、11月にランプっ娘の皆さんが完成されたランプの点灯式をそれぞれのご自宅の軒先で行わせていただきました。

「和の実(わのみのり)」



「花の園」



「大木ほたる」



「春の足音」



どれも世界に一つしかない素晴らしい一点物ばかりで、点灯される度に歓声に包まれました。これで合計20個のランプが輝いていることになります。製作に携わってくださっている方々の貴重な人生の輝きでもあります。

来月12月18日のランプの日にもいくつか新たに点灯されるランプが誕生いたします。ぜひ、18時30分頃にお越しいただけたらと思います。




現在、農村として営みが行われてきた大木地区の高齢化率は40%を超えました。人口減少とともに休耕田も増加しています。そこで培われてきた歴史と伝統が守る地域コミュニティのあり方がそれに拍車をかけることにもなりかねません。

しかし私は、日本国が紡いできた大切な伝統文化、価値を活かし、新たな時代を迎える道を模索してまいりました。グローバル化と情報化の荒波の中、独自のアイデンティティを打ち立て、生きていくことさえ難しい中、日本人としての価値観と新たな感性でまちづくりを進める可能性があるのが大木地区だと捕まえています。

これから訪れる新時代に生き残る術を見出すべく、アフターコロナの新時代に輝くまちづくりを推進し、日本国内の他地域や海外にも通じる課題解決のモデル構築を為し得たいと考えています。

その為にも常に現場に飛び込み、現場から直接課題解決の手法を見出したいと考えています。

それが私の揺るぎない政治信条です。

泉佐野市民、日本人としての誇り、尊厳を醸成する仕掛け作りがまちの価値を高め、延いてはこのまちと係る人、企業、まちの価値が高まる。

自分の限りある時間をかけて手掛けることができるまちづくりとして、ランプの村づくりをはじめ自分が携わる活動を具現化してまいります。

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