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Making of 「宝はいつも足元に」46〜60

はじめに・・・


今回は「宝はいつも足元に」の制作は終盤に入り
その時の出来事などが語られた
Making of 「宝はいつも足元に」46
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Making of 「宝はいつも足元に」60
をお送りいたします!!

別記事の「裏・原宿ゴールドラッシュ」に記載してあるとおり
この制作終盤で、山崎眞行とともに上がってきた原稿のチェックをし
いろいろと訂正だったりカットするところはカットし
山崎眞行の想いを入れていく作業をしていました。

今回の内容は・・・

結局、どこ行っても何をやってても
いろんな所でいろんな事で
山崎眞行のスタイルである
CREAM SODAと繋がってる・・・


私がやってきたこと・今現在やってることもすべて
山崎眞行が教えてくれたCREAM SODA STYLEが原点になってる・・・

そして森永さんも
まさにそんなことを感じたという内容となっております!!



2009年10月13日 Making of 「宝はいつも足元に」46 黄金卵塔


赤田君と三田で昼に会い「宝はいつも足元に」の
原稿の修正を終えた。
原稿用紙450枚を400枚ほどにへらした。
昼時だったので、昭和裏町風の商店街にある
レストランに行ってステーキ定食を食べた。
その店には何度かぼくは行っているが
テーブルふたつにカウンターだけのちいさな店で
でもカベに巨大なサイズの「時計じかけのオレンジ」の
それもスペイン版のポスターがはられていて
はじめて見た時、ぶったまげた。

オヤジさんに、コレどーしたの?と聞いたら
ネット・オークションで7万くらいで落札したと言った。

それからお宝物の話になって、息子さんはよく
<BOOK OFF>に行ってはお宝を探しだしてきて
月に100万もかせぐこともあると言う。

なんだ!?それも「宝はいつも足元に」じゃないか。
「宝はいつも足元に」はインターネットのない時代の
ロンドン、サンフランシスコ、バリ、シンガポールらを
舞台にしたトレジャー・ハンティングの物語でもある。
それだけではないけどね。

どんな表紙がいいかなと、山崎さんと話しているうちに
PINK DRAGONに入口にたっている黄金卵塔にしようと決まった。


これには深い訳が隠されている。
その訳についての物語も「宝はいつも足元に」に書かれている。



2009年10月15日 Making of 「宝はいつも足元に」47 不完全さのなかにある美


九段会館で世界雑誌会議なるものがひらかれ
入場料6,000円のところカンケー者が招待してくれたので
見に行った。

世界の注目の雑誌のアート・ディレクターや編集長が
ステージに立ちスピーチしてゆく。
インターネットでほとんどのことがすんでしまう時代に
100年前のオペラハウスをおもわせるホールで
生身の人間がマイクをとおし講演し
しかもテーマはアナログ文化の生きのこりの雑誌だ。

時代錯誤もはなはだしいが、逆にアナログ感が新鮮なのだろう。
客席は若い人たちで満席だった。

講演者のなかでは「シンガポールの国宝」といわれている
ディレクターのThesevs Chanに興味があった。
カレは100%手作り感のART MAGAZINE
「WERK」を発刊している。
カレはシンガポールという国・社会について話す。

「そこは失敗することが絶対に許されない。
ちょっとでもミスしたら、その人間はもう無能者と見くだされ
メンツ丸つぶれになる、そんな国です」

でもカレは、その風潮に反逆する。
誰もがわかりきった、納得する美など退屈だ。
ミスのなかにこそ美はある。
それをカレは
「不完全さのなかにある美」
という。

そして身のまわりを見ると、むしろそっちの方の
価値(宝)にあふれていると気づく。
話を聞いていると、山崎さんが考えていることとよく似ている。

山崎さんは
「完ペキなものは誰でもつくろうと思えばつくれるからつまらない」
という。

きっと人生もおんなじ。




2009年10月16日 Making of 「宝はいつも足元に」48 人のしあわせ


「宝はいつも足元に」のTEXTはいま印刷所に入り印刷の最中だ。
カバーを含めた本全体のデザインも木村デザイン事務所で進行中だ。

いまはだから制作は手元をはなれている。
それでも、頭のなかには全文が入っているので
先日のTheseves Chanの話を聞いて
「あっ、おんなじこと言っている」
と思うようなことが日々あるのが面白い。

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