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大好きなグループのために駆け抜けた1年の先に

僕の大好きなアイドルグループ「CY8ER」が1月10日をもって日本武道館で解散しました。おもえば一年半前まではただのファンだった僕が気付けば多くの映像をCY8ERに制作し、気付けばこんな大きなステージにまで投影することができました。「何を思って制作していたか」「どんな歴史が自分の中にあったのか」「この大好きなグループは結局自分にとってなんだったのだろう」というのを言語化したいと思い、この記事を書こうと思います。あまりに手法の話になりすぎると映像オタク的になりすぎるのでその辺はツイッターでリプとか飛ばしていただければ、、、あとはなるべく言いたくないこと、秘めておきたいこともちょっと言葉を隠します。もっと聞きたいって人も聞いてくれれば何考えてたかとかある程度話すとは思うので、、


プロローグ-CY8ERを知り、出会うまで

CY8ERに出会ったのは2018年の冬でした。2018年は僕が三年間あサークルの展示が中止に終わり、本当にメンタル的に最悪な状況でした。そこから切り替えるためにVJを頑張ろうと思い、その勉強のためにたくさん映像を見よう!と思っていた時に彼女たちに出会いました。たまたまクリックした「手と手」は衝撃でした。すごく可愛いのにどこか憂いのある三人の少女。切なさの中にちゃんとダンスミュージックの香りがする卓越したサウンド。凶悪なまでのグリッチがかかったMV。その全てに虜になるまでそう時間はかからず、アップロードされたCY8ERのMV、大山さんのMV作品などをずっと見て感動していました。そしてMVのクレジットを見ていたら「Laser:huez」という文字を見つけ、huezの名前を知りました。検索すればするほど変な会社でなんでもライブ演出をして飯を食っているというチームっぽい。そこからhuezの作品もたくさん見ました。僕はそれまでは自分の映像制作スキルでは映像会社で飯は食えないだろうと思っていたし、VJで飯を食うのは普通に不可能だと思っていて、将来の身の振り方はチームラボ的な空間作品チームの演出に回りたいけど大概ワンマンだと思うから企画とかはできないだろうなとかなり悩んでいた時期でした。なのでhuezを見つけた瞬間の衝撃はすごかった。すぐに「いつかこの会社に入ってCY8ERの演出がしたい!」と思いました。そこから福岡にtofubeatsが来るといえば見に行ってhuezのクリエイションに圧倒され、展示の施工に来るといえば作品を知らないのに見に行ったりとかして、そうやってhuezのオタクをやっているうちにいつの間にかとしくにさんとかに見つかって相互フォローになったりしてました。
そんななか2019年6月くらいに授業でプロジェクションマッピングをするという課題があり、どうせならVJ的に作りたいなと思い、yunomiさんの曲がCCで使えそうだったので「ロボティックガール」で制作をしました。


実はこれ、かなり下心があってCY8ERやyunomiさんが見てくれないかなあ、と思っていました。と思ってTwitterにあげたらとしくにさんから「インターン来る?」と言われ、完全に別の大物釣り上げたな…との気持ちに。これは飛び込んだら戻れない世界だと思い、親に急いで報告。「ライブで飯食えないだろ、アーティスト(笑)」みたいな扱いで半年くらいかなり嫌な顔をされました(今はたくさん活動機会が増え、地上波でも流れるので嬉しそうにしてくれます)そこからhuezチームに直接挨拶に行ったのが7月くらいの夏フェスで、そこで正式に決まり11月から1ヶ月くらいのインターンに行くことになりました。CY8ER FESも行かせてもらって初めて見る生の推しに泣きそうになったのを覚えてます。あとはたまたまはむさんとお会いする機会が一回だけあったのですがそこでも完全に硬直してました。(武道館の日も何度か近いところにいたのですがマジで大好きだし顔見たら泣きそうだから目が合わせられなくて挨拶できずに終わってしまいました。本当に悲しい。)



CY8ER2020「東京少女」

ちょうどインターンの最終日くらいにとしくにさんから「今度CY8ERのライブがあるから映像を作ってくれ」と言われ初のCY8ERの制作が始まりました。その曲が「東京少女」。たしかまだ音源も出る前の状態で制作が始まったのかなと。
このときに透過スクリーンの映像と言われ、どういうアプローチをしようか、、、ととても悩んだのを覚えています。
Aメロをvaporwave風の映像にしてほしいというのはディレクションを取ってくれたKENTからのアイデアでした。イメージとしては1番がネットカルチャーで2番がゲームカルチャー。1番の「きみにきみにきみにであった」のところは渋谷の配布されている街のモデルをTrapcodeFormに取り込み点群として表示し、渋谷の街を飛び交うイメージで作りました。Bメロは「此処は東京」というワード、透過スクリーンの演出っていうのがサカナクションの「ユリイカ」を彷彿とさせるなと思い、少しオマージュしたテイストにしました。毎度のことながらアンナさんのパートは声が綺麗で毎回作るときに気合が入りました。サビは文字が粒子になって消えていくイメージ、この曲はりなはむさんの作詞なので儚く消えていく水色のシャボン玉を舞わせました。このVJ映像を使う時いつも「東京少女の映像めっちゃよかった」と言ってくれる方がいるのが毎回嬉しかったです。


エアサイバー「ごーしゅー!」「GOODLUCK」

コロナ禍でライブができない中配信された「エアサイバー」vol.1ではこの2曲を担当しました。「ごーしゅー!」のイメージはなるべくポップに作ろうというイメージでの制作。大好きな曲なので特に何も悩まず、考えずに自分が好きな映像を詰め込みました。「GOODLUCK」は単語だけになって歌詞と逆の意味が出てきたりとか色々細かい小ネタを入れました。なかでも意識したのは「普通には戻れないから」という歌詞の時に一瞬だけ「異常(Stranger)」という文字を出してます。これは「GOODLUCK」が「別れと自分の苦しみ」みたいな雰囲気があるのに対して「ごーしゅー!」の「異常でもいいじゃん」という開き直りが対応するために入れた表現でした。また「巻き戻して」でここまでのリリックを全部巻き戻すというのも個人的に気に入ってました。


オンラインやついフェス-エンドロール

オンラインやついフェスの日はちょうどhuezが別現場とバッティングしてたけどなぞにVJを入れたかったらしく、前日の13時くらいに急にLINEが来ました。起きてラインを見た時に「jotaka今から東京に来い、明日CY8ERのVJやってくれ」と言われた時は普通に何言ってるのかわからなかったです。でも僕も大好きだから二つ返事で受けて一日で準備しました。イメージ的にはなるべくエアサイバーの方向性で行くことでした。念願だったCY8ERのVJは過去最大級に緊張しました。この日より緊張すること今後ないんじゃないかな。
また、このセトリには「エンドロール」がありました。実は僕はこれ以前から「CY8ERがいつか終わる時は絶対最後はエンドロールだろう」と妄想していて、1ヶ月くらい絵コンテを練ってました。そのエンドロールをパフォーマンスするなら仮作品としてでも作って最後に使えるか確かめたい!と思い一日で急いで制作しました。実はあの一回しかこの素材を使ってないのですが今だにヘッダーやアイコンなどにしてくれる方が多いのがとても嬉しいです。エンドロールについては後述します。ちなみにこのときに一緒にチェキ撮っていいよと言われて撮ったチェキは今でも宝物です。

エアサイバー「サマー」「幽霊屋敷」

サマーは、意識としてなるべくdopeな映像にしたいと思ってグリッチや色ブレなどを多用して、酔ってる時の独特な視界をAメロで意識しました。そこからBメロやサビにかけて爽やかに上がるという構成にしました。結構個人的にはこのAメロの映像は好きです。Bメロはもうはむさんが人魚になればいいなって気持ちでした。さすがにちょっとやりすぎたかなとも思いつつ、、、めっちゃ可愛かったので良かったです。

幽霊屋敷はなるべくホラーテイストに仕上げました。僕は動画を作る上で当然ながらデザイナーなので「どの文字をどこに配置するか」という責任が必要になり、自分なりに多く気を使っているのですが、この曲に関しては偶然性に任せ、文字配置をほぼ乱数で行いました。また、「りんごんりんごん」のところは文字化けした文字を出しさらにホラーテイストに。言葉は幽霊屋敷の歌詞を引っ張って文字化けさせてます。

11/12 苺りなはむ生誕祭

これのオファーはさすがに「何言ってんだ」と思いました正直。死ぬほど嬉しかったけど。メジャーデビューしてて武道館ライブ控えてるアイドルぞ???どこにオタクにVJ頼むアイドルいるんだよ???推しぞ???推しの生誕ぞ????となりました。(本当にはむさん呼んでくれてありがとうございます)

後述するけど、僕の大好きなアイドル、しかも推しとかいう概念じゃなくて、CY8ERチームと関われてから僕は「苺りなはむ」という人間は憧れとか尊敬の思いが強いです。そんな人のために、そんな人が好きな人しか集まらないイベントに呼んでいただけるというのがどれだけ嬉しかったことか。

ただ、オタクが推しの生誕を彩るならそれなりにちゃんとオタクしないといけないなあと思い、しっかりとオタクをしたVJにしました。

まず、SEをプログラム展開風にして、そこからメンバーがインストールされるって感じのコンセプトにしました。

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あとはbeatをLED使ってメンバーイメージに合わせるとか色々挑戦しました。

そして僕がCY8ERを見つけた「手と手」。絶対これは自分のエゴとしても映像を作りたくて、めちゃくちゃ気合い入れて作りました。

あとはこのライブで個人的に楽しかったのは「スポットライトセオリー」。これは基本的にhuezの演出が強すぎて対抗しようとしても勝てないんですよね。なんで、そこは諦めて、ラスト曲なんでロゴを出して思いっきり引いて終わり感を出す。というフェイクを入れてロゴにめっちゃエフェクトかけまくってバキバキに展開させるっていう構成にしました。

それからこの日ははむさんのソロターンもありました。「ヒーロー」とヤスタカさんの例の曲とかちゃっかり映像作ったりして、、、「ヒーロー」については苺りなはむっていうヒーロー、主人公に出会えて、じゃあその延長線上の今をどう写すか見たいなテーマで作りました。もうひとつの方は、、もうざっくりいったら苺りなはむ版「原宿いやほい」です。もう一生作らないくらいにどポップにして「はむさん可愛ければもう幸せ!!」って感じにしました。

この日の感情としては「せっかくのWOMBだしたくさんLEDで攻撃的にして最強にかっこよくしよう、でもその一方ではむさんが目立つところは引いたりめっちゃ可愛くしてあげよう」って意識でした。なんかしっかりオタクがやったオタクのためのVJって感じで良かったと思います。


11/14 CY8ER正夢ツアー福岡公演

基本的には今まで作ったものプラス2日前に使ったものがベース。そんなに特筆することもなく、差し引き大事にやったという感じです。

これはむしろ俺の個人的感情の方が色々大きくて。やっぱり俺のクリエイターとしての代名詞として「東京少女」があると思ってるのだけど、福岡一曲目に「東京少女」が入ってくるのがすごく心にきて。俺のことを加味してくれたのか、それともツアーとしての意図があったのかはわからないけどそれだけで泣きそうだった。あとは、「約束」。この曲は流れからVJは入れなかったんだけど、俺がCY8ERを初めて聞いた時からずっと「いつか福岡ツアーで来ることがあったらVJで呼ばれるようになりたい」って思ってて、はむさんとも「東京」のリリイベで「絶対福岡来るからその時はVJで一緒にできるといいね」って言われてて、しかもロゴスなんてずっと俺が目標にしてた箱で。しかもこれ立ちボーカル曲だからずっとメンバーと目が合ってる気がして。「その手をとり君を連れてくよ」のところでもう泣くしかなくて、本番中なのにボロボロ泣いてしまった。本当は絶対に本番中に泣くなんてスタッフとしてダメなのはわかってるけど1つの終着点な気がして。

ただまあ、VJとしてはめちゃくちゃうまくいったと思う。この日の俺は絶好調だった。

CY8ERなりの横浜アリーナat日本武道館

たくさん作ったのでなるべく上から順で。公演最初のエンドロールは後述します。あと割と過去に作ったやつはあっさりといきます。

まず、東京少女から。ちょっと武道館用にアップデートしました。割とメンバーカラーとか意識してキュート目に変貌したんじゃないかな。いろいろオタク受けしそうなネタを散りばめたりしました。幽霊屋敷も下のLEDが追加されて結構アップデートされてる。めっちゃやみいさんかっこよかった。

約束はなんと言えばいいか、、すごい一言で言うと「心から溢れたありがとう」って歌詞。これはきっとメンバーからのメッセージだと思うんだけど、スタッフにとってもそうだし、ファンにとってもメンバーに対してそう言う気持ちだったと思う。そういう感じの気持ちで作った感じ。あんまりこれは言語化したくないな。

ごーしゅー!もかなり武道館用に下のLEDを追加した。もう一番のイケイケ曲なんでめっちゃ楽しく!作った!!大団円!!みたいな感じ。今回作っててトップクラスに「あー!!!これがアリーナのアイドルだよ!!!かわいい!!!」みたいなやつ。いい意味でCY8ERぽくないテイストでめっちゃ自分でもテンション上がった。メンバーがしっかり映える感じを意識しました。

リミックスタート。これはずっとあっためてたやつでした。

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CY8ERの歴史を振り返る構成にしたくて、というのも、これは僕個人の感情だけど、「リミックスタート」って曲名なのに「終わらせにいく」っていうのが嫌で。「終わりに向かってるけどそれも全部ごちゃまぜにリミックスしてここから再度スタート」ってつもりで作った。だって今日が終わっても好きな人はずっと聞き続けてるじゃん。何回だってやり直せるじゃん。僕だってそうだし。っていう感じ。

エンドロール。曲の方も公演最初の方も作りました。

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前述のやついフェスのやつの最強版って感じです。コンセプトはほぼ一緒で。

オープニングと曲中、ちょっと違うのが「文字の散る時の色」。オープニングは水色で統一しました。多分これは「苺りなはむ物語」なるものがあればその集大成か少なくともめちゃくちゃピークになるなと思って、それに呼応するみんな、みたいな感じ。逆に曲中一番サビは「黄色、ピンク、緑、紫」の順で。一番ははむさんだけのパートだから、はむさんが歌ってないメンバーまで彩る感じにしたくて。逆に2番はメンバーカラー全色使って、CY8ERの全部を見せたいって感じ。これも少し言葉足らずにしときます。いっぱい思ってることがあるんだけど、言葉だけじゃ弱いので。

コクハクワープ。多分後にも先にもこんなに詰め込んだものは作らないと思う。最初のコンセプトとしてCY8ERの全部を詰め込んで、なおかつCY8ERで一番凶悪な映像ってつもりで作った。その中でリリックを追ってくと「アインシュタイン」「ジョンタイター」「パラレル」とかあって、ああもうこれは「シュタインズゲート inCY8ER」にしようって思って、シュタゲのオマージュたくさん入れました。

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僕にとっての「CY8ERのシュタンズゲート世界線」ってここなんじゃないかなあ、という感じを思いながら作ってました。あとはできる限り今できる全部をぶつけた。個人的にかなり時間かけて作ってすごい思い入れがある映像になったし、本番見たときにめっちゃかっこよくて嬉しかった。

時を止めてはこれまでCY8ERで使った映像色々ぐちゃぐちゃしてました。

映像の話ししすぎると陳腐になっちゃうのでこれくらいで。

1人のファンとして見たCY8ERなりの横浜アリーナat日本武道館

もうovertureからの登場かっこよさすぎるし、出てきてすぐのマイライフめっちゃかっけえし、ドキドキパリラルラは「ああ、ついにCY8ERがここまできたんだ」と思って泣いちゃいました。レーザーが出ればめっちゃ凶悪だし、照明もかっこいいし。音はいかついし。

言うことが多すぎてこれもまとまらないんだけど、泣いたところだけピックアップしてく。beatのメンバーの気合がすごすぎて泣いた。もうやみいさんの高速ラップとかはすごすぎて笑っちゃったし、なによりこれもはむさんに泣かされた。beatのはむさんっていい意味でちょっと力抜けてる感じがあったんだけど今まで見たことないくらいに力強くて、ああ、かっこいいなって、どれだけ魂込めて今日に持ってきてるんだと思って気づいたら右手が上がってました。

GOODLUCKから始まる泣かせターン、なんでかくしぇーむがあるんだろう?ってずっと疑問に思ってたんですけど、Aメロくらいでああ、、、って思って。「いつかあの場所で夢が醒めるまで」って歌詞。ああ、今日がその「いつか」なんだって、ここが「あの場所」なんだって気づいた瞬間にもう「苺りなはむ」って「CY8ER」ってものの物語とかがどれだけ積み重ねてきたかとか、どんな思いでここまでやってきたかとか思って、そこまで積み重ねてのこの感動ターンでの「かくしぇーむ」だったのかって気づいた瞬間にもうずっと涙が止まんなくなってしまった。すごいグループだなこれはと思って。かくしぇーむで一番泣かされるとは思いませんでした。

そのあとの「サマー」でもそのまま泣き続けた。サマーが出た時は本当に俺は文字通りただのオタクだった。3ヶ月連続シングルなんてえぐいなーと思いながらなけなしの金を出してそれぞれ3枚くらいずつ買った記憶がある。サマーを初めて聞いたときに「やばい曲出たな」って思った。最初聞いただけで、「あ、俺の中の今年のベストソングはこれになるな」って確証できたくらい。それくらいに大好きな曲で、大好きな曲なんだけどだからこそなんで泣いてるのかわからずにずっと泣きながら聞いてた。なんだろうな、たぶん武道館ってデカイステージで観客を煽る姿とかがもう涙腺にきたんだと思う。ここまできたんだって、きちゃったんだっていう感動だったと思う。そのあとの「ごーしゅー!」のはむさんの曲振りでもしっかり泣き。意外と自分作った映像見るときって緊張するんで涙引っ込むんですよね、あれでひっこまなかったら多分途中過呼吸になるくらい泣いてたと思う。これはマジで助かった。

さよならフラッシュバックの客電つくやつでも泣いたし、唯一自分が関わった中で「時を止めて」だけは泣いちゃったな。ああ、終わっちゃうって思って。それで、最後エンドロールはずっと泣きっぱなしだった。もう全部の感情ごちゃまぜで、自分の名前出たとこでも泣いたし。エンドロール普通にファンとしても泣けるし。「ファンにとってはなんでもないスタッフの一人だけどちゃんと爪痕を残したんだな」って思ったときにじゃあその空間作りを共有した人がどれだけいるかって思ったときにスタッフロールでの涙はどうしようもなかったです。そんな感じで無事に僕の武道館は涙涙でバラシも手伝い、終わったかに見えた、見えたんですよね。

ああ、終わったなって喪失感の中無限にコンビニに向かい私はストロング缶を飲んでたんですよ。ああ、長かった一年が終わったなって、で、ちょうど「コクハクワープ」のことを思い出して、シュタゲ見てたんですよね。ああ、CY8ERも無事シュタインズゲートにたどり着けました。エルプサイコングルゥつってさ。

そしたら急にTwitterに通知が来たんですよね、「苺りなはむさんがツイートしました」と。(私はオタクなのでりなはむさんとCY8ERのツイートは通知が飛ぶ設定にしてます)

「俺がシュタゲ見てるときにシュタゲの話だと??」となった後に、あれなんかおかしくね??って思いました。どっちがAでBでって話はどうでもいいし、その先に何が待っててもいいんですよ。ただこれ「シュタインズゲート世界線なくね?」ってなったんですよね。もう酔った僕の頭は高速回転、考察班が動き始めました。

ここから先は私のスタッフの立場とかは何も関係なく完全にオタクの考察です。

「あれ?もしかして私騙された?」となりました。コクハクワープがシュタインズゲート世界線というのはもしかして完全にミスリードだったのではと。苺りなはむもしかしてやったのではないかと。もしかして、これはもう俺の想像でいつか解明したいけど「CY8ERにシュタインズゲートはなかったんじゃないか説」が出てきました。というのも、苺りなはむっていうのは完全にストーリーテラーじゃないですか、つまりリーディングシュタイナーを持ってる唯一の人間なんですよ、だから世界線A/Bの主人公なわけです。で、一番最後の「思い出して、未来を!」。あれももう完全にシュタゲの世界観なんですよ。最初僕はこれって我々ファンに言ってるのでは(この先の人生を見たときにCY8ERは一過性でまだ我々には続きがある)と思ったんですよ。いや、これも違うのではないか。シュタインズゲート、未来を思い出して、世界を騙すのは誰か?オカリンですよね。じゃあ、これが苺りなはむ=オカリンだとしたら、、?CY8ERを終えた苺りなはむがヨコヤマリナに対しての「思い出して、未来を!」ならどうなる?BiSはある程度はむさんのことが好きなら知ってると思うけど武道館公演ができなかった過去(それがBiSなりの日本武道館につながる)があるのですが、それを踏まえての「思い出して、未来を!」なら、「シュタインズゲート世界線」はできなかった「BiS武道館公演」かもしれない。もっと言うと「CY8ERなりの横浜アリーナat日本武道館」の客入れがずっとBiSだった。つまり、BiSができなかった日本武道館にBiSの曲を流すって形ではむさんは「世界を騙した」のではないか、これが「苺りなはむなりのシュタインズゲートなのではないか」という1つの仮説が急に立ってしまいました。

まあ、真偽のほどははむさんにしかわかりません。そんなオタク特有のモヤモヤを抱えてCY8ER武道館は終了しました。

エピローグ-jotakaにとってCY8ERとは何か

そんなこんなで、気づけば一年が経ち、ずっとCY8ERとhuezのオタクだったはずの僕は、いろんな仕事を通して一人のクリエイターとしてどっぷり浸かり、完全な関係者になってしまいました。本当に憧れてた全てを叶えることができたし、「夢のような一年」としか言い表すことができない日々でした。

そして僕自身の表現もCY8ERが持ちうる世界観の中で生かし生かされていたものなのではないか。何かを残せたのではないかと思います。

CY8ERは、苺りなはむさんは、僕にとって最初はすごく可愛いまさにようやく会えた理想のアイドル、憧れでした。心からの推しだったと言えます。それが、仕事として関わるようになれて、近くで夢をつかんでいく姿を見たときに、綺麗に終わっていく姿を見たときに、思った感情は「推し」じゃない、尊敬でした。僕はこのグループを尊敬しています。夢を叶えるためにいろんなことに挑戦して、ときには叩かれることもあったと思うけど、それでも倒れずに戦い続け夢を叶えた彼女たちを尊敬しています。人生における尊敬できて、今後もその姿が目標である、理想の自分のような姿、それがぼくにとってのCY8ERです。

そして、何もなかった自分を勇気付け、何の仕事もできないと思ってた自分にクリエイターという目標をくれたこと、そこからクリエイターとして成長させてくれたこと。もちろんCY8ERは僕のために何かしてたわけじゃない。でもどんな時も、苦しい時もCY8ERは彼女たちの人生を、夢を生きてた。その足跡があったからこそ、僕はクリエイターになれた。誰が何と言おうと、彼女たちの頑張りによって僕という一人の人生が変わりました。本当にその足跡に感謝します。僕にとってCY8ERは恩人です。

そしてこの一年過ごしてきた日々は、ずっとここまで苦しいことも悲しいことも抱え続け走り続けていた僕の尊敬する苺りなはむさんの言葉を借りれば、「遅れてきた青春」としか言い表せない輝いていた毎日でした。

正直に言うと、今はまだCY8ERが終わって、心にぽっかりと穴が空いたようで、なかなか気持ちが切り替えられてないです。でも、僕がクリエイターである限り昨日よりも今日、今日よりも明日といろんなことを吸収し、成長していきます。

その先にもっともっとすごい舞台が待っていると思う。そして成長すればするほど、「今ならあの時こうできたかもな」と思う日も来るかもしれない。でも、今の精一杯はやり切れたと言い切れます。そして、いつの日かもっともっと成長して、名実ともに胸を張れるクリエイターになれたら、どんな時だって「あなたの原点は?」と聞かれたらCY8ERとの物語を話せるような、そんないいクリエイターになりたい。そのために僕はこれから先も頑張っていきます。

この言葉が届くかはわからないけど、ずっと直接言えなかったので最後に。あなたたちの日々が僕の人生を変えました。あなたたちに出会えたことで毎日が色づき、自分が何をすればいいかがわかりました。あなたたちがいなかったら僕は何にもなれずに堕落した日々を過ごしてました。救われました。だからこんなことを言うのはおこがましいけど、ずっとアイドルを続けてくれてありがとうございました。本当に幸せな毎日でした。ずっとあなたたちのステージを作れたことが僕の誇りです。

ずっとずっとありがとう。

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