蝶は何処へ

田舎道を歩きながら
幼い私 歌ってた
呼んでも呼んでも帰らない
誰かを待っている歌を

青から赤へ
やがて闇へ
瞬く間に空は変わり
小さな世界
この時間が大好きで
大嫌いだった

あの日 見つけて
追いかけた蝶は
何処へ行ってしまったの?
私が載せた想いの重さに
飛べなくなってなければいいな

憶えていない夢を見て
目覚めた朝は泣いていて
指先 宙を探るけど
胸に淋しさ 残るだけ

そばにある腕
抱きしめてみる
信じているか さえ わからず
わかってるのは
きっと 私
「私」を探したがっている

あの日 見つけて
追いかけた蝶は
何処へ行ってしまったの?
姿を見せて
預けた荷物を
ちゃんと背負える 今なら

導いてくれてた 君の手を
やっと 握り返せるよ

もう一度 見つけて
追いかけた蝶は
何処かへ行ってしまったけど
きっと 軽くなった羽 広げて
ひらひら飛んでいるならいいな

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