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「オパールの色してあの子謙虚だしきっといい子に違いないのよ」

定形詩は定形であるが故に、使用出来る文字数が決まっている事が多い。
それ故、人々はそのレギュレーションに沿って定形詩を作る。

其れだけに、定形詩に於いては、一つ一つの単語、否、何ならモーラさえもが比率として重くなりがちである。
であればこそ、どの様な言葉を用いれば良いのか、と言う事は非常に難しいのではないか、と思う。

それに対して、そんな何を当たり前田のクラッカー、と思う人も居れば、中には又々其の言に対して、何故此処でクラッカーが出て来るのか、と思う人も居るだろう。

今日は、其れについて話をしてみたいと思う。

処で、読者諸氏は「meme」と言う言葉はご存知であろうか?
片仮名英語では「ミーム」と発音される言葉である。

本来の意味は、「自然淘汰に類似した影響を受けながら、人から人へと模倣によって伝達され増殖していく文化情報の単位」
の事であるが、インターネット・ミームと言う言葉が有名になってしまって居るかと思う。

インターネット・ミームに関しては、Wikipediaには「インターネットミームはそれ自体が言語であり、人々の間に集団的なアイデンティティを構築する能力を備えている。ユーモアのセンスを共有することは、互いの類似性を確認し合う作業であり、結果として集団の結束を強める。」と在る。

https://ja.wikipedia.org/wiki/インターネット・ミーム

此処では、ざっくりと「とあるクラスタに対して内輪受けのするインターネット上の共通言語」程度の意味をインターネット・ミームとし、それのインターネットも非インターネットも含む版をミームと定義しようかと思う。

例えば、アドと言う言葉がある。

これは、トレーディング・カード・ゲームに於いて使用される、元々は「アドバンテージ」から来ている言葉であるが、主に「お得さ」を表現するスラングとして転用され、今ではその意味が主流として使われている。
(細かい事を言うと、色々と在るのだろうが、ゲーマー以外の人間に分かり易く言うと、「お得さ」になるだろう)

多分、ゲーマーではない方の中には、アドと言う言葉を此の意味で用いるのに対して、初めて触れた方もいらっしゃるのではないか、と思う。

又、デンモクと言う言葉は、もう少し有名だろうが、こちらはカラオケ用語で、電子の略であろう電と元々カラオケで曲を入れる時に用いていた目次本の目を組み合わせた言葉である。

然し、此れも多分、日本語では有れど、カラオケを良く知らない人は知らない言葉なのではないのかなと思う。

そう、アドもデンモクも日本語なのだ、なのであるが、通じる人間と通じない人間が居る、此処に断絶が有る。

端的に言って、ミームか否かの区別等と言うのは、割と無意味で、無限に有るクラスタの中で、緩やかにベン図の様にミームが広がっているに過ぎないのではないか、と言うのが、自分が最近思う事で有る。

そこで、元々の話に戻る。

定形詩の話だ。

定形詩は定形であるが故に、使用出来る文字数が決まっている事が多い。

だから、其の中でどれだけ丁度良い情報量を詰め込めるか、と言う勝負になってしまうのではないだろうか?
だとしたら、短い言葉と言うのは使い勝手が良いだろうが、本当に其の言葉は通じる言葉なのか、其れは狭い世界のミームでは無いだろうか……最近、そんな事を考えてしまう様になった。

特に、俳句を否定する訳ではないが、季語は俳人クラスタの用いるミームと紙一重な気がしている。

「香水」って夏の季語なのだそうですわよ、マドモアゼル。

https://intojapanwaraku.com/rock/culture-rock/13839/

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