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ケイ酸を主成分とする驚きの肥料「ケイカル」を徹底解説!

植物の成長や土壌の健康をサポートするための肥料は多種多様に存在しますが、その中でも特に注目を集めているのがケイ酸を主成分とする「ケイカル」です。今回は、このケイカルの特性や効果、そしてどのようなシーンでの使用がおすすめなのかを詳しく解説していきます。

1. ケイカルとは?その特性と効果

ケイカルは、けい酸分を肥効成分とする土づくり肥料として知られ、砂状タイプと粒状タイプの2種類が主に市販されています。その最大の特長は、けい酸質肥料の中でも30%という高いけい酸含有率を持っている点です。このけい酸は、有機物が分解して生じた有機酸によって徐々に植物に吸収される「可溶性」のものであり、これにより植物は有効にけい酸を吸収することができます。

特に、水稲の成長においては、ケイカルに含まれるけい酸が非常に重要な役割を果たします。良食味米の高収量生産には多くのけい酸が必要とされ、もみ殻や稲わらなどにも多くのけい酸が含まれています。けい酸が不足すると、稲は倒伏しやすくなり、特に稲わらをすき込まない飼料用米の生産においては、けい酸の供給が欠かせません。

また、ケイカルにはカルシウムやマグネシウムなどの微量要素も豊富に含まれており、これにより酸性化した不良土壌の改善や畑作への効果も期待されています。根の活力を増進させる効果もあり、作物全体を丈夫にするサポートをしてくれます。

2. ケイカルの適切な使用法

水田での使用法
ケイカルは水田において基肥として使用されるのが一般的です。施用量は通常、1アールあたり120~200kg程度とされています。特に下葉の枯れ上がりが起こりやすい水田や、イモチ常発田、浅耕土水田などでの使用が推奨されています。また、田植前の2週間までや、収穫後の農閑期を利用しての散布が効果的とされています。

畑地での使用法
畑地に対するケイカルの施用は、土壌の酸性を矯正する効果があります。施用量は1アールあたり140~200kg程度です。ケイカルは、土の酸性を矯正する速度が炭カルや消石灰と比較してゆるやかであるため、その効果が長続きするのが特徴とされています。

その他の使用法
ケイカルは、タマネギや野菜の土作り、さらには種の覆土としても使用されることがあります。特に、種をまく際に、土を覆う代わりにケイカルを散布すると、発芽が均一になり、より丈夫な苗ができるとの声も多く聞かれます。

3. 農家の秘策としてのケイカル

ケイカルは、けい酸だけでなく、カルシウム、マグネシウム、マンガン、鉄、りん酸、ほう素などの微量要素も多く含むため、多くの農家から信頼されて使用されています。特に、永田農法においてもケイカルが使用されており、その効果は高く評価されています。

ケイカルの特長としては、健康な土を作り、作物の品質向上・安定栽培に寄与することが挙げられます。また、根、茎、葉を強化し、病害虫や倒伏、冷害に対する抵抗力を高める効果もあります。

ケイカルは、その多面的な効果から、今後も多くの農家やガーデナーにとって欠かせない肥料としての地位を確立していくことでしょう。正しい知識と使用法で、より健やかな作物の育成を目指しましょう!

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