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都合の良い解釈

目の前のレースを予想し、
舟券を買うーーー


多くの人にとって、それは
自分の好きなものを買う時と同じような、
"楽しい"、"ワクワクするような" 瞬間。


舟券を買う瞬間に軽い興奮状態に入ると、
頭の中では自分が購入したレースが始まっていて、
あなたにとって都合の良いようにレースが展開されるイメージが広がっています。


そんな都合よく妄想なんかしてないよ
って思うかもしれませんが、
それは今、あなたが舟券を買おうとしていない、
冷静な第三者目線でこれを読んでいるからです。


人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。

ガイウス・ユリウス・カエサル


昔から、人は自分が見たいように、
都合の良いように物事を見る生き物だと言われています。

私たちも例外ではなく、


予想が的中したときは
自分が考えていたとおりになったと、
自分の実力だと感じ、
不的中のときは選手が下手だったと
選手の責任だと感じてしまうものです。

事実は存在しない。存在するのは解釈だけである。

フリードリヒ・ニーチェ


人は自分の解釈したいように物事を解釈するものであり、人は昔から全く成長していません。


これは予想する時も同じです。


焦ったり、楽しんでいる時のような
軽い興奮状態にある場合は、たいてい
自分にとって都合の良いように予想
してしまいがちになります。   

そのうえで、
自分の思惑通りの結果にならないと、
焦ったり、"展開は見えている" と錯覚し、
悪い結果でさえも都合良く解釈したりします。

不的中ひとつ取ってみても、
ある人にとっては "惜しい" し、
ある人にとっては "全くの見当違い" 。

同じ不的中という事実には変わりはないですが、
解釈の違いで感じ方が変わってきます。


惜しい、展開は見えている、次こそは、、!


って思うのは、
都合よく解釈して、認めたくない現実の
逃げ道を作ってるだけだったりします。




惜しいと都合よく解釈した不的中が続くほど、
「次こそは!」と鼻息が荒くなりやすいですが、
そんな時は、

「都合の良いように考えていないか?」
と一旦踏みとどまりましょう。

まず、
「舟券を買う」場面においては、
第三者目線で自分を見て、
冷静になる必要があります。

そして、
ほとんどの人は不的中が続いた時、
焦ったり、憤りを感じやすくなります。

そんな状態で予想をしていては、
どんどん視野が狭くなっていき、
次第にその他大勢の人と同じものしか見えなくなります。

しかし、そもそもギャンブルは
誰かが勝ったら、誰かが負ける
という性質がある以上、

他人と同じことを考えていては、
絶対に勝てません。

勝つということは、
言い換えれば他人を出し抜くようなものであり、

他人を出し抜くためには、自分を含めた、
市場全体を俯瞰する必要があります。


そのためには"冷静さ"は常に失われてはいけません。

その冷静さを保つためにも、
都合の良い解釈を持ち込まず、
事実は事実として受け止めましょう。


どれだけ時間をかけて予想をしようとも、
私たちのちっぽけな脳みそで考えただけの
未来予想ごっこなんて、
どうせ簡単に外れてしまいます。


「舟券が外れてしまうのは当たり前」
くらいの気持ちを持って、
賭ける時は自分を見失わないようにしましょう、

というお話でした。

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