共有で馬を持つことはオススメ

地方馬主として登録が完了してから、早くも10年経過した。
多くの地方馬主デビューしている人がそうしているように、地方馬主登録は社台の地方オーナーズクラブに出資することにより完了させた。
本当にこの方法はお勧めで、むしろ競馬サークルデビューをする人はこの方法しかないと思う。
最近友人を地方馬主デビューさせたのだが、手続が大変だった。
最大のハードルは知り合いの調教師がいること。これから地方馬主デビューしようとする人に、知り合いの調教師なんているわけない。
友人の時も、懇意にしている調教師とグループLINE通話で繋いで紹介した。調教師はもちろん早朝から調教してくれているので、連絡する時間帯も気を使う。
社台グループを経由するとこうした手間をかけることなく地方馬主登録が完了する。社台なら反社チェックや身分の確認をしっかり行ってくれる、という信頼の証だろう。

今も社台オーナーズで共有馬を持っているかと言われると、最初の1頭しか購入しなかった。申し訳ないが、社台オーナーズで地方の共有馬を持つ気には正直ならない。
理由は二つあり、一つは共有馬主といえど一口馬主と変わらない感じであること、もう一つはミドルリスクローリターンであること。一つ目の理由はわかりやすく、共有馬主といっても基本は社台からの情報伝達が全てだし、ローテーションを決定する権利もない。厩舎には行けたかもしれないが、社台の事務局を通さないと連絡先もわからない。そうすると全く一口馬主と変わらない状況になってしまう。
そして二つ目の理由として、リスクとリターンが見合わない。
確かに馬代金自体は安く抑えられているものの、維持費は社台の施設を使えば他の中央に使ってる馬と同じ値段であるため、地方の賞金水準でまかなえる水準ではない。
賄おうと思えば、地方の賞金が高い3歳前半まででG1で勝負になるような馬を保有する必要があるが、そういった馬はほとんどいない。これは社台のエースは当然地方オーナーズに回ってこない上に、現在の育成場のレベルが上がり、社台よりも早くから目一杯仕上げてくる牧場が多いためだと思う。
有名なところでいえば、毎年南関東クラシックに有力馬を送りこんでいる山口ステーブルと社台に仮に同じ馬を預ければ、3歳前半の時点では正直、山口ステーブルに敵わないのではないかと思う。社台の人と話していても、仕上げ方を知りたい、と言っていた。
そのため維持費ばかりかかって、高額賞金の獲得は難しい、という状況が生まれることになる。そのうえ一口馬主と情報面でも大して変わらない、となれば共有でもつ理由がない。
タイトルと言ってることが違う、と思われるかもしれないが、実は社台ではなく個人的な知り合い同士で馬を持つことがオススメ。
思ったより長くなったので、その話は次回に。


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