わからじの森

ごく一部の友人間で「わからじの森」という言葉が流行っている。「わからじの森」は思考や感情が混乱して何も分からなくなった状態を表す。

最初に言っておくと、この文章はしょうもない内輪ネタの解説であり、全部読んでも得られるものは何もないので、余計なことに脳を使いたくない人はここで読むのをやめたほうがよい。

とにかく「わからじの森」という造語と呼ぶには大してオリジナリティのない言葉がある時生まれ、使っているうちにだんだん省略されて「森」だけになり、何か理解を超えた事態が起こると「森……」「森だ……」とぶつぶつ呟く不審な集団が発生しているのである。ちなみに「集団」と書いたが実際のところ構成員は3名くらいしかいない。

その省略語であるところの「森」を用いて、「森が深い」「森が過ぎる」などの慣用句まで生まれている。「森が深い」は混乱の度合いが激しいことを表し、「森が過ぎる」は過剰に混乱していることを表す。つまりどっちも同じ意味である。

他にも「森から出られない(混乱した状態がおさまらないこと)」、「森が続く(混乱した状態が長く続いていること)」など、数名の間でしか通じない謎慣用句が多数存在するが、くだらなすぎる上に大体どれも似たような意味合いなので、紹介するのはやめておきましょう。

「わからじの森」の対義語として、「わかりみの谷」という言葉も存在する。意味は俗に言う「わかりみが深い」と同じである。「わからじの森」で盛り上がっているのはごく限られた範囲だが、「わかりみの谷」に落ちている人は大勢いるようだ。「わからじの森」以上にオリジナリティに欠ける言葉である。

そんな「わからじの森」であるが、友人(前述の構成員3名の中の1人)がLINEスタンプを作成中とのことである。(一部の界隈のみで)汎用性の高いスタンプになりそうで期待が高まる。我々は一体どれだけ内輪ネタで盛り上がり続けるつもりなのか。森は続く。

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