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【Crown Interview vol.1】 東大生が語る幼少期の体験と起業に至るまで

クラウン幼児教育研究所では、社会で活躍している人物の幼少期の体験や家庭の教育方針について、定期的にインタビューを行っていく予定です。
第1弾を飾るのは、「クラウンボックス」を運営している株式会社Palettの代表取締役「中村将明」さん。
どのような幼少期を過ごし、「起業」という形の仕事を選択するまでの経緯をとことん深掘ります!

幼少期の体験と起業に至るまで

Director:今回はクラウンボックスの開発を行っている株式会社Palettの創業者に、幼少期のエピソードやご両親の教育方針などについてインタビューを行いました。 大学を3つも通うことになった中村のプロフィールから簡単にご紹介します。

【プロフィール】
1995年韓国ソウル市出身。中高は韓国最難関のインターナショナルスクールに通う。 高校時代には、リサイクル自販機を開発し普及する学生ソーシャルベンチャープロジェクトへの参加や、受験情報を発信するメディアの立ち上げ、STEAM教育に関する講演の登壇など様々な経験を積む。
大学の進路選択時に「韓国での勉強は十分だし、世界に出て活躍したい」と思い、父親の国である日本の大学に進学することを決意。卒業後1年間、国費奨学プログラムを使い大阪大学に在学しながら、さまざまな学問に触れる。
その後、発明やテクノロジーと関わることのできる弁理士に興味を持ち、一橋大学で2年間法学を学ぶ。 途中から自ら何かを作りたいという想いが芽生え、スタートアップに興味を持つ。総合的な学びが必要であると感じ、東京大学を受験。文科二類で入学し、工学部にシステム創成学科に転部。
独学でデザインを勉強し、現在クラウンボックスのブランドデザインも担当している。
診断タイプ:情熱的な建築家

子どもが集中していたら、一切止めることのなかったご両親

Director:ご両親の教育方針で印象に残っているエピソードはありますか?

中村:両親が最も力を入れていた教育は「読み聞かせ」でした。
幼い頃から毎日大量の本を読み聞かせてくれていましたが、「読まされている」という感覚は全くなく、いつも自分からお願いするくらいだったので、私が楽しめるように、年齢や興味に合わせて丁寧に本を厳選してくれていたのだと思います。
その影響で本が大好きになり、小学校に上がる頃には当たり前のように自分で本を読むようになっていました。特にはまっていたのはファンタジー小説で、いつも想像の中でナルニア国物語やThe Lord of the Ringsの世界を冒険していました。
また、いつしか完成された本を読むだけでは物足りなくなり、3つ下の弟とオリジナルの劇をつくって発表するようにもなりました。脚本から舞台の道具まで、全て自分たちでつくった記憶があります。
完成した作品は、毎回1時間を超える大作ばかりでしたが、両親はいつも椅子を並べて最後まで観ていてくれました。何も言わずにアウトプットを全て肯定してくれて、アウトプットを出すまでの過程をすごく褒めてくれたのが、自己肯定感や意欲に繋がったかと思われます。
これらの経験で培った能力は、今でも僕の中で大きな力になってくれていると思います。
新しい情報を意欲的に収集し続けること、効率よく情報を処理・分析すること、そして自ら新しい価値を創造していくこと。
受験勉強や事業づくりで日々役立っているそれらの能力も、元を辿れば本を読む習慣から来ているのかもしれないですね。


塾には通わなかった学生時代

Director:幼少期にこれをしてたから、今に活かされている、ということはありますか?

中村:「塾に行かなかったこと」ですね。
教育に限らず全ての場面において、「何をしないか」は、「何をするか」と同等かそれ以上に重要な決断です。
僕が高校まで暮らしていた韓国は世界でもトップクラスの受験大国で、受験生は塾に通うのが当たり前の環境でした。
しかし、そんな環境でも塾に通っていませんでした。「点数のための勉強」に両親がそこまで詳しくなかったということもありますが、何より私自身が行く理由を感じられなかったからです。
当時の韓国の塾は「効率よく勉強すること」と「強制的な環境に身を置くこと」を価値としていました。
しかし、人間は一人一人能力や性格・認知特性などが異なるため、当然「最も効率の良い勉強法」も一人一人異なります。であれば「自分に最適な勉強スタイルは自分自身で試行錯誤するのが最も効率が良いのではないか?」と考え、自らPDCAを回して独学で受験を乗り越えてきました。
その時の徹底的に「いかに効率的に学ぶか」を追求する思考は、今の仕事でも活かされています。 勉強で躓いたら、頭の中で要素分解して図で整理している感じです。

デザインに関連するテーマについて、実際に頭で描く図を今回のインタビューで書き起こしてもらった結果、短い時間でものすごい数の細かい要素が出てきました。

中村:また、強制的な環境に身を置くことは、「成績」には短期的に効果を発揮するかもしれませんが、自ら思考することで得られる自己調整能力やメタ認知能力を育むことができません。
外部に頼り切って受動的に学習していた周りの友人たちが、最終的につまずくことが多く、立ち直るのも時間がかかっていたことを何度も繰り返しみてきました。


「つくること」が好きになったきっかけでもある創作活動

Director:つくる楽しさを知っているから、社会のための事業づくりにも興味が湧いたというお話を事前に聞いているのですが、この点についてもお話ししてください。

中村:幼少期は家に折り紙や絵の具など創作活動に必要なものが常にある環境でした。創作活動の体験が創造性に繋がり、事業づくりも含め「何かをつくる」ことが得意になった現在に影響していると思います。今振り返ると私は、つくった作品を人に見せたりするのが好きで、絵本を作って文化祭で販売した記憶もあります。(演劇を披露した経験も同じ文脈です。)また、会社の事業をつくるのも創作活動も、ものづくりには共通しているプロセスがいくつもあると思うんです。例えば以下のようなものです。

  1. 何をつくりたいか決める

  2. 完成までに必要なものを揃える

  3. 完成したら表現する

これは理想状態を立てて、仮説を考えて、実行するという今の仕事にとても似ています。そのため、創作活動のプロセスを極めると、社会でも通用する能力になると身をもって実感しているのです。
また、先述した「読み聞かせ」も創作活動の前後に行われることが多かったです。本を読むことでストーリーに没頭すること、没頭した世界の中で自ら何かを創出することが同時に行われることにより、創造性や想像力など様々な能力が刺激されたのかと思います。


なぜデータに基づき、一人一人に合わせた新しい幼児教育を作ろうと思ったのか

Director:データ解析とパーソナライズを通して理想の幼児教育を実現しようと思ったきっかけについて教えてください。

中村:「クラウン」というブランドをつくり、データ解析とパーソナライズを通して理想の幼児教育を実現しようと考えたきっかけは、子供たちそれぞれの個性に合わせた最適な体験を提供することの教育的重要性、そして幼少期の親子の愛着形成の重要性を感じたことあります。

既存の幼児教育では、子供たちがそれぞれ異なることを想定せず、同じ教材や方法で教育が行われています。しかし、子供は個性・興味・発達段階などあらゆる部分においてそれぞれ異なる特性を見せます。そんな子供たちに同じ内容の体験を提供すると必然的に教育的効果は落ちてしまうのです。
一方で、現代社会では情報や選択肢が多すぎることもあり、親御様がお子様のタイプを見極めて最適な体験を考えるのは難しい状況でもあります。そこをデータに基づいた分析によってより精度高くお子様を診断し最適な体験をレコメンドすることができると考えたのです。

また、幼児期は、親子間の信頼関係が築かれ、愛着が形成される非常に重要な時期でもあります。親子の愛着形成は、子供が安心感を持ち、社会性や自己肯定感を育む土台となります。しかし、現代社会では多忙な親御様が増え、お子様との時間が十分に取れない場合があります。
そこで、少なくとも親御様が「お子様にとって適した教育はなんだろう?」「なぜこのような行動を見せるんだろう?」「周りのみんなはこんな体験をさせているんだけど、うちも始めないといけないのかな」という疑問や焦りに悩ませられる時間を無くし、親子の愛着形成により時間を使っていただきたいと考えました。
データ解析とパーソナライズはそのような疑問を解消し、親子の関係をより良くすることも目的としています。

「クラウン」というブランドはこのビジョンを実現するために、データ解析とパーソナライズを駆使して、それぞれの子供にとって最適な教育やサポートを提供し、親子が共に楽しく学び、向き合える時間を増やすことができる幼児教育サービスを展開していきます。

Director:事前にお伺いした内容のうち「時代の変化に取り残されてしまった幼児教育に変革を起こしたい」という部分がとても印象的でした。

中村:先述した通り、同じ内容・同じ教え方のコンテンツが未だに多いなど、幼児教育は変化がさほど速い領域ではないです。
そのような環境の中で、パーソナライズ分析を通して、一人一人のお子様が自分の好きなことを見つけて、輝ける環境を用意するがのクラウンボックスの役目です。お子様が遊びに対してどのような取り組み方をするか、興味は今どこを向いているのか、新たな刺激に対してどんな反応を見せるかなど、さまざまなデータから「たった一つ」のその子だけの個性を導き出すこと、それをお子様が一生忘れられないような体験として届けることを大切にしています。 同時に親が親でいられるように、ともに道を歩むパートナーとなるようなサービスをつくりたい。私たち世代も子育てをする時に、自分も欲しいと思えるサービスをつくりたいと日々邁進してます。


クラウンボックスの素材の中では「プレイコーン」と「ビルディングブロック」が好き

Diector:クラウンボックスの素材で好きな素材はありますか?

中村:私は割と自由度の高い素材が好きなので、1つ目はドイツの幼児知育玩具「プレイコーン」ですかね。 乗り物ボックスの開発を行っていた時は、「プレイコーン」を使って水に浮かぶ車を作っていました。
2つ目は「ビルディングブロック」です。診断でもこの素材と相性がいいと結果に出るくらい相思相愛で、触ると平気で1時間は集中して遊べます。


💡 お子様に合う遊びを、ぜひお子様診断で確認してみてください😊
お子様診断URL:https://crown-box.jp/lp?u=plt_LN_rm_02

お子様診断の結果と公式LINEアカウントを連携させる方法は以下の記事に記載しております!
https://note.com/cownbox_sitter/n/n74fd6e5effb0


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