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なぜ?

一生懸命やっていたら、自分がひとやすみすることから遠ざかってしまって。。。
ひとやすみしていただくためのものを作っている自分がこれではなんだか本末転倒のような気がして。。。

食べ物は体へ影響があるもの故に様々なルールをクリアして販売可能になります。お菓子を作って、見せる、ところまでは楽なのですが、そのあとの販売に必要な諸作業までを含めて工房を維持できるまでの量をこなすことが自分の体力では難しいというのが大きな事情です。

ほかには
疲れた時には甘いものですよねー
という小さい子のお母さんがお買い物に来て、見るからに疲れてそうな様子なのでつい、鉄分とかタンパク質とかかもしれないですよ?お菓子はお食事の後に少し召し上がるのがよいかもですよ?などとお返事してしまうことがあります。まるでただのおせっかいなご近所さんみたいです。実際ご近所さんなのですが、でもこれは全うなお菓子屋さんマインドじゃないのでは?と笑ってしまう。

お菓子の味わいについて、ルーツについて、素材についてその香りについて、作り方について、合わせるのにおすすめなお茶、珈琲について、などなど、お菓子をめぐる魅力的な話はたくさんあるし普段はそのようなお話でお客様も自分も楽しい時をともにしていて、たまに、です。そうじゃない気持ちになるのは。その、たまにくるお菓子じゃないものの大切さを感じる時に少し困り、それが少しずつ溜まってしまった感じ、もあります。

菓子製造業に従事しているものとして保健所の講習などでその時々の課題に接しますが、昨今は「体に良い」と言い切れる食品はないものなんだなとか、今まで標準とされてきた「バランス」は見直されている?とか、全体の量や一度に食す量が多すぎると必要なものでもよくない影響がでてしまうのね、など、自分の普段の食生活を省みてしまうくらいには学びが多いです。

そこから、お菓子好きとしてお菓子は食べるのですけれど以前より全体量は減っていてお菓子を食べる前提で食事のバランスを整えたりするようにもなりました。タンパク質はちゃんと摂ろう。糖質は多すぎないように。

そして、そんなことをしているとこんなことも考えたりします。ひとりの人間の食す量が減っているとすれば、市全体とか国全体とかでも減っている、または減っていくのでは?自分のこの活動も減らす方向でいいのでは?

そのようなことを、ここ数年連連と考えていました。

個人的な体力問題が大きな事情ですが、逆に言えば無謀にもはじめてしまったからこそやってみたいことを生きて動いていられる間に実現できて幸せでしたし、それはお客様がいてくれたことのおかげで、奇跡のようにとてもうれしく、ずっと感謝しています。お話した一期一会の記憶はたからもののよう。

また、食べ物の体への影響についての学びはお菓子屋さんをやっていたからこそ強めに受けとめていると思うので、後悔はやはりなく、いろいろシェアしていけたらいいなという気持ちです。

続きはまた。ひとやすみの後で。


お読みくださりありがとうございます。お菓子屋さんの中から見たことなどをシェアしつつレトロなお菓子レシピを表していく予定です。いただいたサポートは活動費に使わせていただきます。