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心の準備はできている

日々起こった出来事を細かく観察して過ごしている。
起きたことを細かく見て、そのときにどう感じたかを細かく細かく確かめて覚えておく。作品を描く上で役に立つのでそうしているけど、よい作品を作るにはまだまだ解像度が足りないと感じている。より細かく観察できるように目を鍛えているなかでふと、日常生活にはこの解像度は、もしかして必要ないのかなと思うこともある。いや私は必要ないとは思っていないのだけど、実は他の誰も、解像度上げることは目指していないよな、と思うことが。

「作品を描くには足りないが、日常生活を送るには支障のある解像度」の領域があり、どうやら今はその辺にいる。解像度を荒くしたり細かくしたり器用に変えられればいいのだけど、そういった器用さは持ち合わせていないので、神経が細かい人のまま、細かさを見逃してもらいつつ暮らしている。「繊細で良く気がつく人」といえば聞こえはいいが、その人が言語化力を持つと、わりかし実はそれなりに、「難しい奴」になるのだった。

自分の価値観を信じて描く理由

ところで、人が私の作品を褒めていたよ、という話を間接的に聞く機会があり、私の作品のことを「売れる売れないによらず、ただ自分が良いと信じたものに従って描いている強い作品」と言ってくださっていたようだった。大変光栄だし、私は褒め言葉を素直に受け取るたちなので、ありがとう、そうよね…わかってくれてうれしい、という気持ちなのだが、一点誤解を受けているところがある。

売れる売れないがどうでもよいということはなくて、私が勝負できるところがあるとしたら、心情描写の正確さだなと思っているからそれをやっている、という点だ。自分が良いと信じたものに従ってやり抜く方が、どこかから仕入れてきた売れるためのハウトゥーをやるよりも売れる(=面白い作品を描く)近道なのでは、と思っている。

だから「売れるなんてつまらない…」と思っているわけではなく、売れても全然構いません。むしろ売れる心の準備はできているので、明日売れても大丈夫です。

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近況
ベッドを買いました。子供の頃からずっとぺたんこの布団に寝ていたので、(2段ベッドにも布団を敷いていた)寝心地の良さに驚く。こんなのまるで貴族…。ちょうど寒くなっていく時期に良い寝具を買ってしまったので、快適すぎて離れられなくなっています。



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