「気分はグルービー」を追いかけて:2小節目
「気分はグルービー」という漫画をご存知でしょうか?
週刊少年チャンピオン1981年52号から1984年22号まで
連載されたある地方の高校生バンドの物語です。
ここでは単行本と雑誌掲載版の違いや登場楽器、音楽やグッズなど
気が付いた事を書いていこうと思っています。
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まずは単行本と雑誌掲載版の違いの報告から
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第2話が掲載された53号
表紙がピテカンだった事と
比較的安価だった事を理由に買いました。
本編を確認しましたが単行本との違いは
見受けられませんでした。
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第3話 年上の女
雑誌版は国会図書館にて閲覧しました。
単行本は持ち込みのノートパソコンを使用し
予めスキャンした画像を見ながら比較しました。
相違点としてはサブタイトルが異なっていました。
単行本では 年上の女(ひと) ですが
雑誌版では 寿子の秘密!! でした。
単行本化するに当たって作者からの変更なのか
出版社の意向なのか興味が湧きます。
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以降、1巻分に相当する掲載雑誌を
国会図書館にて閲覧し確認しました。
カラーページも無く相違点がみられませんでしたので
割愛します。(ネタバレサイトでは無い為)
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1巻に出てきた楽器について
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表紙から
(左上)ヒサコが弾いている&咥えている楽器について
どちらも実在している楽器をモデルに描かれています
YAMAHA CS01 (シンセサイザー)
長さ約50cm、質量:1.5㎏、鍵盤数:ミニ32、発音数:1(つまり単音)
YAMAHA BC01 (ブレスコントローラー)
音量やフィルター(音色)を息でコントロールする装置
実際に使用されている動画がYouTubeにあがっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HOh6qG4iT48
今見ても絵になる楽器だと思いますが
実は本編では1度も出てきません。
第5巻 ドタンバの内乱 の扉絵に出てくるだけです。
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稲村のギター:ストラトキャスター
ホワイトカラーのボディ、ラージヘッド、メイプル指板、
黒ピックガードとフェンダーUSA70年代後期製のスペックです。
最初のうちはメーカーロゴ部分の描写があいまいでしたが
後にFender STRATCASTER 表記が出てくるので
モデルはフェンダーUSAのストラトだと思います。
注:フェンダージャパン(日本製)は1983年3月設立なので
こちらをモデルにした可能性は低いものと考えます。
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奥田のギター:レスポールタイプ(おそらくコピーモデル)
奥田が使用しているレスポールタイプは
2ハムピックアップ
バーブリッジ
色は黒
これはあるギタリストのモデルを彷彿させます
それは世界3大ギタリストの一人ジェフベックです
彼が使用していたレスポールのコピーモデルではないかと考えられます
当時同一スペックの製品が会った事を確認しました。
グレコEG500のバリエーションモデル
※画像は以前某オークションサイトにて発見しました
ただしグレコ以外にも同様のコピーモデルが存在するかもしれないので
暫定としておきます。
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松原(大将)のベース:イバニーズ
(現アイバニーズ。当時はそう呼ばれていた)
表紙では雑に書かれているが
1巻P164(渚のラブ・ソング!!)から
細かく書かれた状態で登場している。
ノブの数、形状からしてMC924が有力です
イバニーズ登場まではプレシジョンタイプのベースを使用していました。
(ロゴ表記が曖昧の為、ブランド特定に至らず)
◇
ケンジのドラムについては次回で述べます。
※このコラムは2019年9月29日にフェイスブックに公開した文章を転載したものです。
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