令和元年度 行政書士試験当日物語(後編)

はい、前編の続きですよ~。

前編の最後を念のために書いておきます。

■本試験当日物語(試験開始から終了の合図まで)

では、始まる前にワタクシの脳内の登場人物を紹介します。

「本日、試験開始直後と終了前のアドバイスを担当いたします、フォーサイト専任講師の福澤です。」

「本日、試験中の知識の引き出しなど、全般を担当いたします、LEC専任講師の横溝です。」

「本日、試験中の解法テクニックを担当いたします、LEC専任講師の日高です。」

「本日、試験途中で心が折れたときのサポートを担当します、mayとLSです。」

「本日、記述問題のサポートを担当いたします、オードリーです。」


さて、この6名の最強布陣で、本試験が始まります!

ちなみに!私が持っていたのは。

〇PILOT社のcoroneシャープペンシル2本

〇AIRーIN消しゴム2個

だけです。いや、だってほら、線とかひかない人だから。

だからマーカーなんかいりません。使い慣れない道具嫌だから、マークシート用の筆記用具とかもいりません。

問題用紙も異常にきれいですよ、うん。

■本試験当日物語(試験中の脳内)

問題用紙と、回答のマークシートが配布されました。

ここで、いいこと発見!!

本試験マークシートは、フォーサイトが作成した模試のマークシートと作りがまったく同じだったのです!!

氏名と受験番号の記入欄、生年月日、マークの順番、ひっくり返した裏面に記述問題の回答欄があるとか。

これは精神的なアドバンテージだった。

あ、このシート使ったことある!!的な。

私は初受験ですから、本試験のマークシートも初めて見たわけです。

さらに、脳内福澤先生のアドバイスにより!

「試験が始まったら、深呼吸して、問題を最後まで確認してください。

今年はどんな問題があるのか、記述はなにか、個数問題はあるのか。

5分かけていいです。」

ということで。

「それでは試験を開始してください!」という号令の後に。

「ふふふ。では、試験の神様が私を合格させるためだけに作成した問題を拝見しましょう!」と、謎の自信を携えて、問題を見たよね。

まず最初に。福澤先生も、横溝先生も。

「基礎法学の1問目は大抵変な問題がきます。それから民法の1問目。」

と共通見解を述べていたのですが。

個人的に慌てる内容ではなかったの。

そして、心の中でガッツポーズしたのが。

「個数問題ひとつもない!!キタコレ!さすが私を合格させるための問題なだけある☆」

「一般知識も答えられそうなの多い、記述も1問は方向性わかる!」

でもね。憲法は問題見たときに、

「あれ?これは特殊な問題かも。」と直感で感じたけど。

ここまで5~6分。

ここから解き始めます。

基礎法学

1問目。とある人物の名前すら知らなかったけど、消去法で回答

2問目。フォーサイトテキストの知識で秒殺。

憲法

これはショックだった。

全条文を完璧に覚え、主要判例文を記憶し。

すべての教科の中で最たる自信があった。他はともかくとして、満点取れると信じていたのです。

受けた方はわかると思います。

かなり問題文がイジワルで、惑わす出題です。

暗記で即答できる問題はありません。本当に予想外でした。

マニアックだしね・・・。

ここで、脳内から日高先生が登場します。

「問題文を読みすぎないでください、正しいものを選ぶのか、間違っているものを選ぶのかだけを見てください。」

「そこだけ読み取ったら、問題文に〇か×をつけます。

後は選択肢にいきなさいといいましたよね!!」

と。

「はっ!危うく問題文を深読みするとこだった、見るのは選択肢だったぁ!!」

すると不思議とわかるのです。5肢の中での仲間外れ探しなわけよ。

あれ、問題文深読みした人はたぶん失敗した。

それを狙って作問したと思う、正直。

ただ、やはり問題レベルは高いね。判例の出題が多いけど、結論ではなく途中過程を正確に記憶していなければ絞り切れなかったと思う。

まぁ、ここは普段の学習成果が出たことにしましょう。

思い入れがある寺西判事補事件出たりとかしたのが嬉しかったり。。。

でもね・・・。見たことない形式の問題で、かつサクサク回答予定だった憲法で精神ダメージが大きくてね・・・。

早速心が折れましたとも。

はい、ここでLSさんとmayさんが登場!

「大丈夫!まだ始まったばかりです!」

「そうそう、次行こう!」

ですよね、ですよね、お二方。まだ頑張ります・・・。

はい、お次~。

行政法!!

8問目。

憲法の精神ダメージを引きずりつつなので、少し慌てていました。

ここで、なんと!!

みぞれさんの本試験当日のツイートのまとめメモの内容がそのまま選択肢にあったのです!

「あっ!!」と思いました、本当に。

正解を選ぶ問題だから、すごく安心してマークしました。

「みぞれさんありがとう、みぞれさんもここはもう回答しているのかな・・・。」と思って、本当に涙出そうになりながら次へ。

行政法は難易度の差がとてもはっきりしていた。

取るべき最低問題数が14問だったと感じる。難しい問題を見極められたかどうかなのですよ。

お決まりのような問題が意外となかったのですね。

ここで、もう確認できなくなってしまいましたが、LSさんのコメントが登場します。

「今のトパーズさんなら、どこかで見た問題が多くちりばめられているはずです。落ち着いて問題を見れば、正誤が見えてきます。」

あぁ。そうでしたそうでした。各選択肢、確かに初見じゃない、見たことある。大丈夫。

途中途中、特に行政法は横溝先生の模試解説とか、LEC模試の解説冊子の内容、特典冊子の内容を頭に思い描いた。難問の16問目は、正解したけどもちろん消去法。自信なかったけど、日高先生の解法テクニックね。


すなわち。「ほかの選択肢が違うと判断できれば、残りが正解です。」

「見たことがない選択肢は、学習をしているのであれば正しく見せているだけで誤りの選択肢の可能性が高い。」


知らないよ、あんな正解肢の内容。

でも他の選択肢が違うんだよね。この消去法理論で正解できた問題が結構ある。

さて、これはマニアックで細かい問題多い、やばい気がする・・・。

と感じつつ民法へ!

民法一問目が簡単でホッとするけど、逆に怖くなった。

ん?傾向違うぞやっぱり。この後なにか事件が・・・??

はい、起きたね~。


問題29

横溝先生も飛ばして後でやったほうがいい問題だったかもとおっしゃったやつ。

「げ。」と思った。

選択肢長すぎ。図に起こすだけで大変そうなのまるわかり。

でも実は飛ばさずに正解しました。


ちなみに、図は書いてないんだよね・・・。

実は民法、私の得意分野ばかりで、今までの模試では民法に時間取られてたけど、今回は民法はサクッと回答できたわけ。

全員正解処置の問題も、LECの記述本暗記してたから、

即答で回答して、4と迷ったけど、記述本の回答に近いしやっぱり3でしょ、ということで時間取られなかったしさ。

「記述内容暗記してよかったね~。」とここでオードリーさんが登場します。

さて、商法。

まったくわかんなくて、図を描いてもわかんなくて。

間違ったよね。これはもったいなかった。時間がね。

会社法はわかりやすい問題ばかりだったから、ここでもう一問取りたかったのが本音なの。

商法で、「ん?」と思ったら先に会社法いっちゃってください。

多肢選択は、憲法のが難しそうだったけど、

行政法のは条文問題だと最初に問題見たときにわかったので、慌てず解けました。やはり最初に問題見るといいですね~。


続いて一般知識!

これはもらったと思ったよね、最初に問題見た時点で。

働き方改革関連出たけど、会社で教えてもらっていたし。

政治経済元々得意だから、用語問題困らなかったし。

ここだけは自信ありました。文章理解も簡単に思えたしね。

さて、ここで時計に目をやりますと。

「15時25分」

皆様気づいただろうか。記述問題がまったく手付かずなのに!!

残り「35分」なんですよ、そうなんですよ。

これに気づいたとき、かなり死にそうだった。

過去どのような模試でも45分は残っていたのよ。

ここでオードリーさんが登場します。

「どんなことがあっても全部埋めてこい!!って言ったでしょ!!白紙だけは絶対ダメだからね!!」

はい・・・・。でも1問目は必要条文はすぐ出てくるけど、プチパニックだからどう書き起こせばいいかわからなくなってた。

ここで再度オードリーさんと横溝先生が登場します。

「記述問題は、主語は必ず採点されます。作問者が意図する主語を絶対に書いてください。」

そうだ!!3問とも主語を少なくとも書こう!!

なんとか1問目と2問目埋めた・・・。この時点で残り17分。

ここで昨年最も話題の第三問。

これさ、最初に問題を見たときから、どこかで見たと思ったわけさ。

でも出てこないのね。

オードリーさん、ごめんなさい。どうしても出てこない。

なにも書くもの浮かばないよぉ・・・。と大げさではなく半泣き。

そこで、いや、ホントの話なんだけど。

ゆーふぉさんが登場します。

私の中でオードリーさんとゆーふぉさんがお友達設定だからだったのか。

消えたオードリーさんの捜索を手伝ってくださったし。

で、どう登場したかって。

10月に、ゆーふぉさんに合格おめでとうございます、とリプした時に。

「私のお祝いより、今トパーズさんはテキストの見直しとかしてください!」といただきました。

どうして、この時に「過去問」ではなくて「テキスト」の見直しをしてくださいと書いていただいたのかわかりませんが。

その日、単純な私は、アドバイスにのっとり、民法テキストをじっくりじっくり読みなおしたのです・・・。

その中に、3問目の答えがそのままあったことを、残り12分の時点で思い出すのですよ。

ドラマチックでしょ~??

かくして、オードリーさんの言いつけ通り、記述3問とにかく埋める!!を達成できたわけです。

して、残り8分。。

ここで、まぁ見直しに入りますよね。

記述を直そうかとか迷ったけど、試験前日にmakiさんが。

「私は最後に記述の内容を変更してダメでしたから、絶対変えないほうがいいですよ!」とツイートされていたのを思い出し、いさぎよく止めました。

そして、フォーサイト教材にも、「よっぽどの確信がないなら、絶対に答えを変えてはいけない。」

とあったのです。だから、ここで私は迷った問題見なおしたけど、

自分が選んだ答えを、そのまま結果として受け入れる覚悟を決めました。

そして残り2分。本試験当日を迎えたこと、385日間、私を色々な側面から支えてくれた方々を思い出しながら、感謝とともに、ペンを置きました。

ホントに、その10秒後、「試験を終了します。」の号令とともに、私の本試験が終わりました。

ひとつの試験で、あんなに感謝したことないと思います。

私自身にとって、本当は合格したよりも、その感謝の念が最も得難いものだったのではないかと思います。

■本試験当日物語(試験終了後の帰り道)

終わって、何ともいえない素敵な感情に満たされていたんですが。

ちょいと冷静になり。。。

「そういえば四季さんはどうだったのだろう!?難しかったけど、私より記述得意だし、せめて私はダメでも四季さんは合格してほしいな。」

「帰ったらみぞれさんにお礼を言おう。」

などなど結構すぐ平常モードに戻っちゃってさ。

あぁ。あの感動タイムは長続きしなかったわけです 笑

そして、最後におまけの物語。

階段降りるのに時間がかかるから、教室出るの遅くしたの。

それで、ゆっくり校舎を出たら誰もいなくて。

はいはい、ツイートしましたよね~。だって終わったね!!っていう相手いないからさ・・・。


そうしたら、一人の女性がかけよってきて。

「試験お疲れさまでした!北海道行政書士会の者です。

これ、よろしければどうぞ^^」

と、1枚の黄色のチラシを渡されました。

「わぁ、今日私に初めて声をかけてもらった!!」

とテンション上がったので、きっと素敵な笑顔で、「ありがとうございます!」と言ったはず、うん。

それが、「行政書士会主催」の、「登録説明会のチラシ」だったのですよ。

もう予備校の人とかも一切いなくてね。なんでお姉さんがその時間までいたのか謎なんだけど。しかも私一人だったし、お姉さんは私が絶対に受験生だと確信なかったかも?

よく話しかけてくれたなぁと思うけど。

後は札幌駅の西口ミスド(私がいる率相当高いよ)でドーナツ食べて帰ったよ!

さて、以上がトパーズの、本試験当日物語でした。

多くのフォロワーさんへの感謝とともに、必ず残しておきたかったノンフィクションです。

お楽しみいただけましたでしょうか?

もしよろしければ、リプで感想お聞かせくださいね~。

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