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新CoCシナリオ『MIB採用試験に巻き込まれる一般人』

【シナリオご利用の前に必ずお読みください】
制作:COSMOS
クトゥルフ神話TRPGシナリオ

「MIB採用試験に巻き込まれる一般人 命の水オリシ改変」

ご利用について
◎改変可
◎リプレイ小説・動画・生放送など二次創作への利用可
(作者名を含むクレジット・リンクを必ずお願いいたします)
×禁止事項
・二次創作作品の販売、youtubeの広告などをはじめとするあらゆる商用利用の一切の禁止
・自作発言禁止

システム:クトゥルフ神話TRPG
形式:クローズド系
【注意】 リアルアイデアを前提とした特殊なクリア方法
・グロテスクな表現、探索者に一時的な肉体欠損の可能性、ロスト有り

時代:現代 推奨人数:1(~4)人
所要時間:ボイセで1時間~3時間程度
推奨職業:一般人であれば問題なし、
特殊すぎるものはアウトする(例、狂信者、マフィア等)
推奨技能:目星、聞き耳、化学、図書館
(戦闘技能はつけても問題ないとする)

★PLには事前に、
「戦闘は推奨しないこと/考えることをメインにしたシナリオであること」を伝えるとよい。

【シナリオについて】
私たちが当たり前に飲んでいる水。
しかし、この水、世界的にみると飲める国のほうが圧倒的に少ない。

世界で水が安全に飲める国は13か国のみである。2018年現在の国の数は196なので「13/196×100=6.63%」であり、世界の約6%の国でしか安心して水道水を飲むことが出来ない……

 世界において安全な水を確保出来ない人の数は6億6300万人にも及ぶ。これだけ多くの人たちが未だに池や川から水を取ってきて飲む。当然、綺麗なわけがなく、多くは泥や菌などが混じっている。それでも汚れた水を飲む以外に選択肢がない。
 その汚れた水が原因で亡くなる乳幼児は一日あたり800人にもいる。
蛇口をひねれば好きなだけ綺麗な水が飲める日本はどれだけ恵まれた環境なのか思い知らされる。しかし、毎日湯水のごとく、無駄に水を使い、海へのポイ捨て、汚染水の流出、タンカー重油事故と、水の重要さを軽く考えていることであろう。

 これは、「少ない人数で短い時間に遊べて、頭も使いつつ命と水の大切さに触れる」そんなコンセプトで制作した短編をMIBの採用試験として用いる。ただし、一人用としておきながら強制戦闘、強制SANチェックのあるシナリオとなっているため、GMをする際はあらかじめ探索者の能力から敵のステータスや配置、イベントの調節などを行う必要がある。そのため、GM任せとなってしまう投げやりな部分が多く存在し、攻略が特殊なシナリオである。

どうかご了承を……

1.はじめに
 これは、矢鹿(やしか)@TRPG&ボドゲ勢 ボドゲ製作中(@rusty_keeper)さんの呼びかけた #同じ映画から作る千差万別TRPGシナリオ #ムビシナ  の企画用シナリオである。
 第7回目、今回のテーマとなったのは『MIB MEN IN BLACK(メン・イン・ブラック)』である。

 これは『新クトゥルフ神話TRPG』に対応したシナリオである。
 プレイ時間は探索者の作成時間を含まないで3時間程度のものである。
 推奨する探索者の職業などはないが、〈目星〉、〈聞き耳〉、〈化学〉、〈図書館〉が役立つことや、戦闘はあるが、戦闘で解決できるシーンは多くないことをプレイヤーに教えてあげると親切である。
 探索者同士は知り合いではなくてもかまわないし、一人でも問題ない。水が重要であることとなるべく正義感が強い真面目なキャラが良いことを事前に伝えておく必要はある。キーパーはそのことをプレイヤーに伝えて、探索者を作成してもらうとよいだろう。
 このシナリオはキーパーの匙加減で、探索者の死亡率をかなり変動させることができる。キーパーは自分の嗜好とすりあわせて、どのくらいの危険度にするかを調整すること。

2.シナリオの概略
 探索者は気が付くと見知らぬ謎の部屋で目を覚ますことになる。
 まるで誰かに見られている気味の悪さと部屋の異様な乾燥具合に驚くことであろう。
 探索者は謎の視線やのどの渇きと戦いつつ、ここから脱出する方法を模索することになる。

2.キーパー情報
 謎の部屋にて。MIBの上層部が採用試験と称して積み木のように組み合わせてできた異空間である。探索者は、その前に送り込まれた人間たちが残した情報を集めながら、脱出を試みる。クリアに十分な情報を提供しているつもりだが、気づかずBadENDに行くことは間違いないだろう。そこの匙加減は任せる。ボス戦自体は、頭がいい人なら簡単に攻略できる内容にはなっている。

3.導入
 探索者は、少ない休日を季節外れの海で仲間と共にBBQを楽しんでもいいし、一人で浜辺を散歩しているのもありである。ゲームはそこからスタートする。
 時間設定はキーパーに任せることにする。
 しかし、浜辺では不法投棄されたゴミが目立ち、雰囲気を壊されて気分を台無しにされてしまう。それでも楽しもうと音楽を流していたラジオが突然不調を起こし、ニュースチャンネルに変わる。
 それは海外のタンカーが何者かの襲撃を受け、座礁し、転覆したため、大量の重油や原油が海に放出されたとのことらしい。この近辺の海にも影響を及ぼす可能性があるため、海に近づかないでほしいと速報が流れた。
 すると、その後、黒い車が海外沿いの端っこに止まり、2人組の黒服がゴミを不法投棄する現場を目撃する。2人組の黒服もこちらに気付き、「今の見なかったことにしろ」と因縁をつけてくる。戦闘ロールに入ってもいいし、うまく立ち回っても良しとする。
 戦闘終了もしくは、説得が通じた場合、大きな波が探索者含め、襲い、みな意識が途絶える。抵抗してもいいが、自動失敗とする。
 目が覚めると、明るい謎の部屋で目覚めることになる。この時点での探索者は、着ている衣類は波に巻き込まれる前と同じ服装である以外、他には何もない。ズボンのポケットや手に持っていたものは持ち込めることとする。光源が不明なその部屋では、煌びやかに輝く美しい泉があることと白骨化している遺体を発見してしまうのであった。正気度ポイントを1/1D3失う。さらに、その骸骨と化した手には何か握ってあることに気付くのであった。

 これは亡くなった前探索者(目覚めた部屋にいた骸骨)が握っていたものである。キーパーはこれをコピーしてデータで渡すか、印刷して配布する用意をする。
 キーパーは探索者に、この地図を渡しても良いし、ただの紙切れということにしても良い。ここで難易度を変更しても構わない。
 真ん中の部屋へと繋がる扉はとある条件をクリアしないと開かない仕掛けとなっており、〈鍵開け〉等も試してもいいが自動失敗とする。
 部屋ごとにギミックを用意しているため、プレイヤーがTRPG初心者の場合、慎重に構想するように声掛けして問題ない。


⦁ 各部屋のギミックについて
【泉の部屋(目覚めの部屋)】
 探索者が目覚める部屋。
 探索者が目覚めると、そこは不思議な部屋であった。部屋は全体が明るいが、光源は不明である。天井も壁も床も光に包まれた高揚感を得る探索者であった。絶妙にのどの渇きを感じる以外は……
また、美しい泉が部屋の真ん中を豪華に彩っていた。探索者は泉の水は美しいが、時間と共に失ってしまうような感覚を脳に刷り込まれる感覚を得ることだろう。実際に泉の水を飲むまたは汲む、洗うなどの行動をするとたちまち水は枯れていく。使用回数はキーパーの裁量にゆだねる形となるが、テストプレイを含め、8回が妥当である。
しかし、泉の前にはボロボロな服にリュックを背負ったまま息絶えた骸骨の姿を見つけるのであった。探索者は成功1/失敗1D3の正気度ポイントを失う。探索者は〈目星〉などの技能に成功すれば、その骸骨の手に手記が握られていたことに気づくだろう。手記の内容は下記に添える。リュックの中を覗けば、空の水筒やロープ、懐中電灯、ペンだけが見つかるであろう。この道具が役に立つかどうか、探索者の好きにしていい。キーパーはあえて重要なものだと伝えても良い。
 ドアは3つある。好きに通れるのは2つの扉のみである。それぞれ扉の前には部屋の意味が書いてあり、〈アイデア〉・〈目星〉・〈聞き耳〉などの技能で意味を知ることができる。リアルINTで思いついても問題ないとする。
一通りの探索を終えると誰かから覗かれているような違和感を覚えることになる。それは部屋の端に鉄でできた重圧の扉からであった。
 その扉をよく見ると、ドアノブがなく、覗き窓が一つだけついている。探索者が覗くと目と目が一人の子供が恨めしそうにブツブツと何かを唱えている。その目は不気味で生を感じることはできなかった。それをも見てしまった探索者は成功0/失敗1D3の正気度ポイントを失う。
――――――――――――――――――――――――――――――――――~手記1~
目覚めの部屋にいた男
ところどころ霞んでいて全ては読めない

私はあの子たちを救いたかったができなかった。ここに来る……は……自分勝手で……
私…を聞いて……。水が大切……。汚し…、枯らして……ない。これは神の悪戯か、試練なのか……。

私も時間が無い。気が狂い……。あの子たちの憎しみと苦しみを解放してあげたい。もし私が……、最期に愚かではない心清き者に託したい。

お願い……助けてやってほしい……

手記はここで終わっていた。
男が最期に書いたであろうお願いの後には、涙の跡が滲んでいた。

――――――――――――――――――――――――――――――――――

【植物の部屋】
目覚めの部屋から行く場合、英語でBotanicalと記されていた。扉の前で耳を傾けても音は静かである。この部屋は足を踏み込むたびに地形が変わる構造となっている。
 初めは、探索者は感動するであろう。そこは美しい緑が広がる幻想的な世界であった。部屋の隅には、大きく美しい木の実が一つ成っている。木の実はナイフなどで傷つけることはできない。食しようも固く、不必要に歯を傷つけるだけであった。木の実を持ち運ぼうとしてもかなり重く、他の部屋に持ち運ぶことはできない。他にも見たことのもない植物やコケが生えており、その一つ一つが発光している。鉄でできた場違いな扉を除けば……
 何度も行き来すればわかるが、各部屋に鉄の扉は配置しており、探索者は覗くたびに正気度ポイントを失うことになるため、注意が必要である。
再び、ここを訪れた場合、探索者は驚くことであろう多少草花が枯れ、茶色がかっている。探索者は木の実が少し動いているような感じがするような錯覚を覚える。
 3回目、ここに踏み込んだ瞬間、探索者は恐怖で足が止まることだろう。部屋の植物は完全に枯れ、部屋全体がまるで黒く染まっていた。初めのころに見た輝きは失われ、木の実が割れていた。そして木の実から出てきたであろう化け物が部屋の真ん中で奇声を上げて襲い掛かってくる。探索者は、成功1/失敗1D4の正気度ポイントを失う。

化け物は蟻のような見た目だが、大きさは2mに及ぶ。
STR40 CON 70 SIZ 80 INT25 POW50 DEX50  耐久力12 DB:なし
武器:噛みつき40% 1D4 タックル50% 1D3

【酸の間(壁の間)】
 この部屋の扉には、wall of acidと書かれている。扉を覗くだけであれば安全圏である。部屋の中に入ると、全体的に黒い部屋である。管理されていない研究室のような感じであるが、壁からは謎の液体が流れており、触れると酸のようのものがはりつく。泉の水でないと落ちない。さらに大量の骸骨があり、何体かは手に何か持っている。
 この部屋の入った探索者は〈幸運〉を振ってもらう。失敗した場合、運悪く骸骨に足をとられ、骸骨の手に持っていたものは酸に触れて溶けてしまい、探索者も手などを洗わないと行動するたびに1D2のダメージを負うことになる。
 探索者に何事もなかった場合、とある日記を見つけるのであった。それは、この部屋から出れない恐怖をつづられていた。内容は下記に添える。探索者は成功1/失敗1D6の正気度ポイントを失う。

――――――――――――――――――――――――――――――――――~日記2~
July9, 2018
 夜、研究員のKとT、助手のAとポーカーをやった。
Aの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。

JuLy 10, 2018
 今日、研究員のおえらい方から汚水の処理を頼まれた。
困ったことは全部押し付けてきやがる。
こっそり、海に流しこんで、データ改ざんしたら、バレずに済んだ。

July 11, 2018
 今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たTに突然たたき起こされて俺も宇宙服を着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。

July 12, 2018
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、のどが異常に乾いた。水をたらふく飲んでもスッキリしない。

JuLy 13, 2018

 どこかから流れた汚水のせいで、村の子供たちが腹を壊し、水すら飲めない状態で苦しみながらバタバタと死んでいったようだ。まさか、俺には関係ないことだ……

そういえば、TとAの姿が今日はどこにもいなかった。有給でも取ったのだろうか?

July 15, 2018
朝起きたら、謎の部屋にいた。
周りがやけに静かなんで、色んなところ見に行ったら研究所ではない。
どうなってんだ……

JuLy 16, 2018
食料も水もない……
夜、からだ中 あついかゆい。
変な部屋の壁触ったら、 ヒリヒリしてかゆい、溶けるようだ。
いったいおれ なにをした

July 19, 2018
あつ ひのへや はいない ねつ でた も とてもかゆい
今日 はらへったの、ゴキ  くう

July 21, 1998
かゆい あついい 水が欲しい
T みつけ しん いた ち にくかむ
うまかっ です。
かべから さん のむ にが

ひり
うま
――――――――――――――――――――――――――――――――――

【重油の間(黒水の間)】
 この部屋に入る前に扉を見るとheavy oilと書かれている。さらに〈聞き耳〉などの技能を振る必要もなく、今いる部屋よりもキツイ匂いが襲い、探索者は危機を感じるであろう。扉を覗くと、この部屋は重油で満たされている。探索行動を行う場合、1回につき、1D3のダメージを負わなければならない。

【焔の間】
 この部屋の扉は防火扉のような構造になっている。この部屋の扉にはsparkle like fireと書かれていた。常に燃えていて入れない。炎を別の部屋に移動させるか、何かを燃やすしかない。また、重油の部屋から無理に入った場合、何も対策をしていなかれば、探索者は1D100のダメージを負うことになるだろう。泉の水をかけていれば最低限の被害で済むかもしれないが保障はできない。

【紙の間】
 この部屋に入る前に〈目星〉などの技能を使い、成功すれば紙の匂いがしてくる。この部屋の扉には、bookと書かれている。
部屋に入るとあらゆる書物や、紙切れ、手記が散乱している。怪しいものや危険なものはなく、古い紙の匂いが漂うだけである。〈図書館〉の技能を成功すると3時間探索し、一つだけ読める、前にも後ろにも書かれている紙切れを見つけるであろう。内容は下記に添える。
 もし、植物の間の戦闘後の場合、本が崩れ落ち、情報源を確保することは難しくなるであろう。〈図書館〉の技能があれば6時間かけて重要な情報を見つけることができる。

紙切れ3

~まえ~
どうやら水が重要のようだ。さらに、誰かに見られている気分で気味が悪い。同じ部屋を通っても景色が変わる。下手に何度も回らないほうがいいのか。。。

きれいな木の実がある。高く売れそうだ。早くここから出てウミガメやクジラの骨を高く売り飛ばしたい。さらに、いいものが手に入った。東洋で有名な火鼠の羽衣みたいだ。さっきスマホのバッテリーが燃えちまって近くにあったこの服でバサバサしても燃えなかったぜ!

~うしろ~
きのみ ばけ…… きも あり 
すいとうなげ そっちいった でも、こっちきた。。。

汚くて読めない 赤い血がついている。

【刃物の間】
 この部屋の扉にはbladed objectと書かれている。部屋に入ると、ジャラジャラした音が鳴っている。天井を見ると真っ暗であり、刃物がぶつかってるよう音だけが聞こえる。この部屋に入ると、探索者は一人のみしか行動できない。2人目が入ろうとすると透明な膜が扉の前を覆い、下手に入ることはできなくなる。探索者はここで〈アイデア〉を振って成功すると無理に破壊して入ると、大量の刃物が降りかかるような直感を得ることができる。部屋の真ん中には宝箱があり、謎の紙が添えてあった。

~手記4~
汚れた水を浄化する薬を部屋のどこかに置いた。
君たちの知識を試すものだ。いいアイデアを期待する。

 地球の材質ではない紙に謎の言語で書かれていたのに読める文章であった。不気味な思いながらも宝箱を開けると赤いボロボロの服を手にすることができる。探索者は技能またはリアルINTで水とこの服があれば、焔の部屋を攻略できると考える。

【凶器の間(ゴキブリの間)】
 この部屋の扉は黒く変色しており、部屋の意味は読めない状態になっている。さらに〈聞き耳〉に成功するとカサカサと異音が聞こえる。中に入ると、真っ暗であり、何も見えない。懐中電灯で灯りをともすと部屋全体がゴキブリで覆われていることに気づく。探索者は成功1/失敗1D6の正気度ポイントを失うことになる。
 この部屋の攻略方法は探索者のアイデアや考えに任せる。どうしてもわからない場合、キーパーは探索者にヒントを与えてよい。一部例を挙げる。

・耐火スーツを着ている場合(DEX-2)、焔の間を開けて、泉の水を飲んでいれば(飲んでいないと-2)、ゴキブリのみ燃える。燃え尽きた後、謎の錠剤を見つける。
・錠剤を手に入れるとすべての部屋で鉄の扉がガチャっと音が鳴り、開く。
・刃物の部屋にロープをつけ、書物の間から引っ張って開けると大量のゴキブリが孤独の間に流れ込み、大量の刃物の餌食となり、消える。

ゴキブリが一掃されると部屋の隅に謎の錠剤を見つけることができる。その錠剤は一粒しかなく、無駄にはできないがキーパーは探索者に教えてはいけない。

⦁ ボスについて
【汚れた水の間(ボスの間)】
 汚れた水(大きなスライム上の化け物、ヘドロのにおいがする。スライムの周りには水を欲しがるかのように無数の子どもたちの顔が見える) それを見てしまった探索者は成功2/失敗1D10の正気度ポイントを失う。

ステータス:
STR50 CON30 SIZ75 INT50 POW0 DEX100    耐久力20 DB:1D3 装甲0
武器:悲鳴50% ダメージ1D4
  押しつぶす25% ダメージ1D8
・泉の水だけかかると大きくなる SIZ 2倍

⦁ シナリオの終了
・錠剤をスライムの中につっこみ、泉の水をかけると、感謝の言葉を言いながら浄化される。
→G
・倒すと罵詈雑言の嵐を受け、消えていく。
→N
・探索者の体力を失うと目の前が真っ暗になる。
→B

G-END
多少、水を汚しても枯らしていない場合または、まったく水を汚さない。
ボスを戦闘ではなく、錠剤と泉の水の条件でクリアする!

 何事もなかったように起き、いつも日常を送ることとなる。夢の中で起きた不気味な出来事を思い出すが、気に留めることなく、生活していく。しかし、探索者の目の前には黒服の2人組が待ち構えていた。黒服は『巻き込まれとはいえ、こちらの試験をクリアした君にはMIBに入る価値がある』と、ニューラライザーを手に持ちながら、交渉を持ち掛けるだろう。探索者は新たなステージへと連れていかれることになるだろう。

N-END
 錠剤、泉の水を枯らした場合、ボスを物理で倒したルート。

 不気味な悪夢にうなされるも、無事に病院のベッドの上で目を覚ます。しかし、生きて脱出することに成功するが、水に対して、大きな恐怖を背負うこととなる。これから先、海や川へ遊びに行くことが難しいであろう……

その時、病院に黒服の2人組が現れ、ニューラライザーを手に、『君は不採用』と言われ、あの時の悪夢の記憶が消える。残るのはただの水への恐怖のみである……

B-END
 泉の水を汚し、枯らした場合……
謎の木の化け物、焔の間に何の対策もせず入る、孤独の間に複数で入る、ボスに殺される、SAN値が0になった場合、ロストする。現実世界で目覚めることなく、病院のベッドの上で、黒い水を吐きながら、息絶えることとなった。

⦁ 狂気の例
 このシナリオでは、探索者の狂気として下記のようなものを提案する。
 もちろん、状況によってはプレイヤーとキーパーは互いに相談をして、別の狂気に陥ることにしても構わない。

◆のどの渇きを抑えたくなる狂気
 この狂気に陥った探索者は、まず〈幸運〉ロールをして失敗した場合、不幸にも水を含めた液体を飲みたがるようになる。水を一気飲みした場合、DEXを-1する。
 自分の口に水以外の液体(危険物)を飲んだ探索者は〈幸運〉に成功すれば1D6ポイントの耐久力を失うだけで済む。もしも、〈幸運〉に失敗した場合、探索者の身体に異常をきたすことであろう。その場合、[CON×5]に成功すれば、耐久力は1ポイントだけ残って即死をすることはない。しかし、探索者が一人の場合、シナリオ終了となる。
 もしも、[CON×5]に失敗すれば、即死してしまう。そんな仲間(いる場合)の死を目撃した探索者は、明日はわが身と恐怖を感じて1/1D4正気度ポイントを失う。
 たとえ、最初の〈幸運〉に失敗しても、この狂気に陥ったものは、それからいつでも鋭いモノを見かけると、衝動的に液体を欲しがるようになる。
 もちろん、近くにいる探索者がそれを止めることは可能であるし、探索者が下手に飲もうとする場合、周りの人間の注意を喚起するようなロールプレイをすることを認めてよい。
 キーパーは探索者を殺すためではなく、探索者の緊張感と忍び寄る狂気を演出するために、これを利用すること。

◆見ているものに執着する狂気
 この狂気に陥った探索者は、自分を監視しているものに対して強い恐怖心を抱き、その正体を暴くためや、撃退することに執着するようになる。もはや正気を保つことはできず、そのことを最優先する。
 時には、非合法な手段を取ることにも躊躇をしなくなるだろう。
 この狂気によって、キーパーは探索者に、このシナリオに対する非常に強い動機付けを与えることができる。
 ただし、狂気を口実に探索者が倫理に反するような行動を起こした場合、ふとしたきっかけでその探索者がわずかに正気に戻る瞬間または制裁を与えてよいとする。自分のしてきた行為を後悔させるといった演出等加えてよい。

11.報酬
・G-END でクリアした場合、正気度・幸運ともに 1D10 回復してよいことにする。
・N-END でクリアした場合、正気度・幸運ともに 1D6 の回復とする。

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