サイクロトロン解体新書〜Part1〜

挨拶

初めての方は初めまして。既知の方はこんにちは。
岡山で細々と活動しているコーポと申します。
今回は、僕が愛用しているサイクロトロンの現在を書いていこうと思います。
B41でアークゼクスである<<藍宙の超神器G・ヴェイバトロン>>が登場し、どのように変わったのかをお伝えできたらなと思います。
ぜひ最後までお付き合いください。

そもそもサイクロトロンって何するテーマなの?

サイクロトロンは主に「デッキトップの操作」「効果によるIG」「絶界」の3つで成り立っているテーマです。

手札をデッキの上に置いたり
デッキの上を見たりしてアイコンを固定し

アルカナシフト<<【剣誓『正義』超】>>やイデアライズである<<至上のイデアサイクロトロン>>によってIGをします。
特にIGOB期はこのイデアライズが強力で、全てのサイクロトロンを踏み倒せるようになるため

更なる展開につなげたり


高スタッツの絶界持ちで面を埋めたりします。

また、イデアライズ抜きにしてもサイクロトロンには優秀なIG補助が存在します。


特定条件でアイコンを持ち、連パン補助やサルベージ能力を持つ比喩抜きに最強のサイクロトロン


<<【剣誓『正義』超】>>から繋ぐことで2面展開に繋がるアイコン

スクエアの封殺とinfinite solitudeによる連続攻撃、この2つによってサイクロトロンは成り立っているのです。

B41、アークゼクス襲来

ここからが本題です。
B41<未知ミスティックアーク>にてサイクロトロンにもついにアークゼクスが登場しました。
気になる効果がこちら

2面開けてローレンシウムかトロン名称ならなんでも踏み倒すというなんとも豪快な効果をしております。
情報が公開され、あまりにも強いその効果に感動した僕は早速サイクロトロンのカードリストを再検討しに行きました。

カットバックターン→リソースにサイクロトロン4枚以上(スタートリソースは非名称)。
剣帝神器→アークゼクスに上から破壊される上にスタッツがインフレした現代でなけなしの5以下バウンス。
ブレイクサイクロトロン→デッキトップ3枚見て終わり。
双醒真輝→プレイ登場じゃないためサルベージ不能。
孤高月影斬→宇宙最強。

………?

そうなんです。
アークは強いんです。
出力先が絶望的に現代のインフレに取り残されてるんです。
アナログテレビじゃ地デジは映らないんです。
ローレンシウムやシンクロトロンがウキウキでデッキ開発されていく中、とにかく少しでも強く使える構築を考えました。
しかし同僚が強すぎます。
面制圧に寄せる→11000で面が埋まるローレンシウムに勝てない。
攻撃回数に寄せる→シンクロトロンの自壊と展開能力に勝てないデース。
どうしろと。
悩んだ末にたどり着いた答えはやはりIGテーマらしくIGで解決しきることでした。

B41、ドラゴン期

ここからは実際に大会で使用したリストを踏まえて構築のお話をしていきます。

うりえる杯みに2022OCTOBER

先攻で3ターン準備して4ターン目にアークが動き出すor後攻で3ターン目先にアーク展開を仕掛けてきた相手に対して返しにアークを返す。
リソースを伸ばさないデッキはこの場面が散見されると思います。
サイクロトロンも初めはそちらを軸に考えていました。
しかしあまりにもやれることがなさすぎる。
そもそもアークゼクス以外で有効な除去能力を持たず、リソース条件に阻まれて満足な展開もできないサイクロトロンはメタルフォートレスのサポートに頼るのが必須でした。

サマーレッスンの上位互換(大嘘)
おおよそ有効な全てのメタルフォートレスの滑り台
猫庭の黄昏
メタルフォートレスだから許されたライフリカバリー
イケメン


しかしリソースが6枚でそれをするのは無理があります。
例えばビッグS→ロゼの動きをする場合、確かに盤面は返せるかもしれませんがリソースは残り3枚です。
アーク1回と1コストアクションしか取れません。
先程アークからの出力が弱いという話をしたばかりでこれは絶望という他ありません。
また、ダームスタチウムMの効果にはメタルフォートレスが6枚必要であり、双醒真輝の効果にはゼロオプティマ3を要求されています。
メタルフォートレスの名称が散っている以上、<<正義の黄昏そして暁>>を抜くという選択も取れず順当な手置きではゼロオプティマのために<<正義の黄昏そして暁>>をリソースに置かなければならない場面も発生します。
そこで考えた僕なりの答えとしては
・緑を採用することで1テンポ早く動き始め、その1ターンで孤高月影斬と正義シフトから緑アイコンをプレイし、一気にリソースを伸ばす
ことでした。
E35<ゼクス伝説GE>にて登場した<<ドローンリアクターサクラ>>によってアイコンで8枚、<<バタフライドミネーション>>と<<仲良しランチ>>込みで10枚リソースを伸ばすカードが採用できるようになりました。
また、リアクターサクラはリブートでスクエアに残るため、伸びたリソースでディンギルを作ることができます。
なので3ターン目に
緑アイコンをプレイしリソースを6枚→アークヴェイバトロンから孤高月影斬を登場させリアクターサクラをデッキトップ→正義をシフトしリアクターサクラをプレイ、リソース7枚→<<生まれ出る『恩愛』イシュタル>>を降臨させ、リソース9枚→次のターンにはリソースが10枚に到達。

というプランが現実的に可能な範囲で行えるようになりました。
3ターン目にリソースを6枚に伸ばすためには緑を埋めて緑をプレイする他に、ビッグSから孤高月影斬を登場させて緑アイコンを固定し正義をプレイするというルートもあります。(このルートの場合イシュタルまで辿り着ける可能性が低いため、リソースを伸ばすというより点を取る方に舵を取る必要があります。)
10リソルートが決まっていると大きく3つのメリットがあります。
・<<正義の黄昏そして暁>>を撃つ余裕。
・ダームスタチウムMと双醒真輝のリソース条件達成難易度低下。
・ビッグSロゼという最強盤面捲りを行う余裕。
調整段階でも上記要素で勝利を拾える場面が多く、リリーを採用することで手札からだけでなくイグニッションフェイズのぽろりからも夢を見ることができます。
また、第14回スダルシャナ杯では
・アルターバディサイクロトロンを1枚キヨミズ
・破天アリスを1枚破天ウェアジャガー
に変更しました。
キヨミズを増やすことでダームスタチウムMの安定した着地を狙いやすくなり、破天ウェアジャガーを採用したことでビッグSルートからリソースを伸ばした際にも次のターン8リソースまで伸ばせるようになりました。
あまりにも自信があり、大会前日は明日の優勝コメントどうしようと大真面目に考えながらデュエル・マスターズをしていました。
ちなみにスノーフェアリーにボコボコにされました。

現実

そんな自信たっぷりな第14回スダルシャナ杯結果です。
1回戦 後 姫君 EXターンのアイコン勝負で勝利
2回戦 先 信長ノーブル ローリエにロックされ、最凶生物に15回くらい殴られて負け
3回戦 先 美食ロークリ ダームスタチウムMが欠勤して冷や汗をかくも自覚あるライフに助けられ勝ち
4回戦 先 リルフィ(動画卓) なぜか手札にいない孤高月影斬を探してる間に緑の伝説カード3枚と最凶生物を恨みながら負け

サブトーナメントA
1回戦 ヘリカルフォート たぶん後 孤高月影斬「探さないでください(負け)」
サブトーナメントC
1回戦 ガルマータ 先 試合終了後残りのデッキ10枚を確認すると、そこにはアークヴェイバトロン4枚の姿が(負け)
余談 以下赤黒カナ使用
サブトーナメントB
1回戦 姫君(予選1回戦と同じ方)先 ブレイクが引けず、頑張って引いてきた頃にはリソースが残っておらず、面スカスカすぎて星界送り(負け)
サブトーナメントD
1回戦 エアループ 先 9500のゼクスは9000のゼクスで倒せないことを学び敗北

なんと全試合1回戦落ちしたため全サブトーナメントに出場するという名誉でしかたない称号を獲得しました。
うりえる杯みに2022OCTOBERでは3-1
スダルシャナ杯では2-4(フリー含むと2-6)という素敵な結果に終わりました。
薄々お察しいただけるかと思いますが、試行錯誤はしたけれども強いかと言われると……というわけです。

対面想定と対策

今回のデッキを作るにあたって特に意識した対面やカードと、それを超えるための対策についてお話ししていこうと思います。
最初にアークが公開され、無難な青黒サイクロトロンを回していてしんどいと感じた対面は大きく分けて4つあります。

①ケットシーの市場(イノセントスター、姫君)
言わずもがなですが攻撃に段階を踏むデッキである以上ケットシーの市場は天敵です。
特にダメなのが姫君。
市場の有無関係なく起動が重たくなり、干渉不可領域であるデュナミスにパーツが飛ばされます。

②ピュアフロン、サマーローリエ(魔導書、ノーブル、姫君)
そもそも起動効果が使えないor使えても余計なコストを強いられるデッキも同様にアウトです。
アークゼクスしかまともに展開ができないのにアークを使うのに3コストも払っていられません。

③ハンデス(マルディ、サリアループ、ネイ)
双醒真輝はプレイ登場時にトラッシュのサイクロトロンを拾うことができます。
一見ケアできそうですが、なんとアークゼクスはヴェイバトロンです。
一度トラッシュに落とされたアークゼクスを拾うのは至難の業です。

④攻撃回数おばけ(アグリィ、ベイン、リルフィ、美食ロークリ)
剣帝神器がまともな妨害になりきれない以上相手ターンにやれることは皆無です。
そんなデッキに対して彼女らは遠慮なくボコボコ殴ってきます。
このゲームのライフの枚数をご存知ないのです。

割と絶望的なこの相性ですが、時は令和です。
カードプールの海には何かしら解答があるものなのです。

①ケットシーの市場含む迎撃札の対策
かなり上の方でも軽く触れましたが、キーカードはやはり<<サテライト7d4ロゼ>>でした。
デッキの下から2枚を墓地に送りその攻撃力総計でさまざまな効果を発揮するという変わった効果ですが、その効果が非常に強力。
相手のリソースを全てスリープさせ、6コスト以上のゼクスを全て手札に戻します。
ノーマルスクエア上での妨害をほぼ完封した上でリソースを寝かせることでこちらのターンにこれ以上の干渉を感じることができます。
また、その条件というのも<<会場変形ビッグS>>を使用することで確定演出にすることができます。
イベントが捲れることは考えてはいけません。
さらにアークゼクスを絡めることでアバターミステリアへ繋ぐことができ、実質盤面を全て流すことができる強力なコンボへと昇華しました。
無限トークンのことは忘れましょう。

②プレイヤースクエア置物系の対策
基本的には①でも触れたアバターミステリア用いますが、起動効果が使えないとなるとイグニッションフェイズに託すしかなくなります。
それを対策としてカウントするのはあまりにも無謀です。
ゼクスがしたいのであってカジノがしたいのではありません。
また、ノーマルスクエアに出てくる分には娑伽羅で対処できますが、プレイヤースクエアに出ていると9割詰みます。
そしてこの有効な対策は実のところ明確には浮かびませんでした。
なので諦めて現代ゼクス最強の武器である<<ワールドコンダクターポラリス>>を使用して対処する方向で固めました。
無理対面が多いデッキで全ての対面に勝てるようにはまず無理です。
最低限腐らない対策を敷いてそれでも無理なら諦め得です。

③デッキトップ回避
ハンデスへの対処は③で嘆いた割には実は簡単です。
絶対に切られないデッキトップにアークを置いてしまえばいいのです。
この逃げ方だけは他のデッキにはない特有の方法かなと思います。
ただしネイのデッキバウンスはほんとに無理なのでデッキに<<正義の黄昏そして暁>>を戻し続けてイグニッションで当たるのをお祈りします。
ZDインウィディアを採用しているのも主にこの対面への解答というニュアンスが強いです。

④ほんとに無理。マジで無理。かなり無理。
ここは当たったら負けだなと思っていました。
まずアグリィ、攻撃回数が多すぎてZDインウィディアだけで対処しきれません。
リルフィは打点が高すぎて無理です。
ロゼで一応の全体除去は効きますが、そのターンに仕留められなければ次のターン戻したカードは全て攻撃リソースに変わり牙を剥いてきます。
ベインは盤面を埋め切ってもドゥームブラストによる簡易的な解決が可能であり、そこから先は一方通行です。
美食ロークリはまだZDインウィディアを一撃で越える手段が乏しい分比較的マシな部類だと認識しています。
マシなだけです。大丈夫ではありません。
そもそも先にアークを起動されて後から動くのが不可能と判断したからこちらも緑を混ぜているのです。
先に動かれたらここら辺の対面は諦めてライフと会話しましょう。

ここまで見ているとサイクロトロンいい所ないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、そこまで悲観するほどでもないかなと思っています。
やはり1番の強みはダームスタチウムMを複数回使用することで相手のライフとの会話を拒否できることでしょう。
アバターナトコやガムビエルちゃん、モテッツといったライフを複数回確認するデッキが多く、攻撃してもアイコンが出て倒しきれない。
この場面に対してサイクロトロンは強く出ることができます。
また、プレイヤーEXのスペシャル効果による回復も踏み倒して勝つことができるため、どの対面においても腐ることがありません。

最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
緑入りサイクロトロンとお別れして、青黒のサイクロトロンと1からやり直そうと決心したスダルシャナ杯でした。
B42<約束ユナイトアーク>では<<セカイを穿つ青の砲撃>>や、<<各務原あづみUnite<R>>>といったサイクロトロンがずっと欲しかったカードがオンパレードです。
コーポ先生の次回作にご期待くださいといったところで筆を置かせていただきます。

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10/29(土)にカナリア杯を開催いたします!!!
参加をお考えの方はぜひご登録ください!!
https://twitter.com/canaria_kousiki/status/1566774780396679168?s=46&t=eg_NZNq6TC9idCmDJMpi4g

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