ぼくとPCさんの70時間戦争
初めに
この物語は第1回カナリア杯で撮影された対戦動画の「編集」にまつわる２人の少年の数奇な運命を追う冒険譚である！
※途中壊れた日本語にご注意ください。
登場人物
コーポ
ぼく。PC知識はそこら辺の学生程度。
PC
対戦相手。詳しい機種名は忘れたがNEC製。グラフィックボードなんて入っていない8GB。キーボードの「W」,「H」,「スペース」が戦闘不能。
ROUND1・インポート
10/30(日)
ぼく「中四国No.1決定戦まで1週間しかないからさっさと編集して調整するやで！久しぶりによろしくやでPCニキ。」
PC「今日日曜日やぞ。」
約1年ほど前。
ぼくを含む岡山の学生メンバーは「オカヤマカードハント」というYouTubeチャンネルで活動していた。
ぼく自身が編集担当だったわけではないが、編集のノウハウに関して編集担当のかずさんから簡単に話は聞いていた。
メインは遊戯王であったがサブとしてZ/Xも取り扱う話が出ており、編集負担軽減のためにぼくも編集担当に加わろうかという話が出ていたからだ。
しかし学生にとって避けられない「卒業」イベントと、コロナにより大勢が集まることが困難となったことがきっかけでチャンネルはかれこれ1年以上眠ってしまった。
そんなことを思い出しながら大昔にインストールした編集ソフト「Filmora」を起動するぼく。
当初予定では、ほぼ無編集(今回上げたくらいの内容)で月曜日までにアップロードするか、字幕解説を付けて金曜日くらいまでにアップロードするかのどちらかくらいに考えていた。
今思えば夢物語もいいところな計画なのだが、この時のぼくは忘れていたのだ。
なぜカードハントでZ/Xが取り扱えなくなったのかを。
具体的にはこのPCが個体値0Vであることを。
ソフトを立ち上げると、編集に使いたい素材をインポートする作業が始まる。
要は料理の具材を冷蔵庫から取り出す作業だ。
作業と聞くと大げさだが、ただドラッグして持って来るだけなので普通はまったく時間がかかる作業ではない。
PC「この動画30分もあるやんけ！処理するから待って」
対戦動画をインポートするだけでなんと10分もかかった。
冷蔵庫から具材を取り出すだけのはずなのに、冷蔵庫の掃除が終わりそうな時間待たされてしまった。
予選5試合、本戦3試合、計8本。
1時間以上がインポートにとられたことになる。
どうして………。
勝敗：PCの勝利(ぼくがこの先を思いやられたため)
ROUND2・カット
動画を取り込んだら実際に編集作業が始まる。
先ほどの二つの構想どちらで行くかを考えながら、まずはカット編集を始めた。
音声と盤面を見ながら試合前後を切り取るだけの作業だ。
ぼく「どっちもカメラで遊んでるやん。使ったろ。」
開会式冒頭で動画卓は覚悟しろといったばかりのはずなので、遠慮なく切り取るぼく。
切り取ったら流れがおかしくなっていないか直前から再生して確認を入れる必要がある。
特にカードゲームの場合、不適切な切り取り方をすると亜空間からカードが生えてくるのだ。
10秒ほど戻して再生を始めるぼく。
すると、カットしたところを境に映像がワープした。
何を言っているのかわからないと思うが、ありのまま今起こったことを話すのに最適なワードが映像のワープなのだ。
より具体的には、切り取りたい一部分を残すようにその前後の空白を切り取ると切り取りたい一部ごと飛んだ映像になるのだ。
カットミスを疑うぼく。
だが編集画面を見ると何も間違えていない。
データ破損か？と思い編集を一旦元に戻し、対戦終了時点のカットをしてみることに。
そして再びカット地点を境にワープする再生プレビュー。
ぼくは地獄の門の頂上に座り込んだ。
結論から話すと、編集内容がまだ処理されておらずプレビューに反映されていないことが原因だった。
そのため模範解答はしばらく放置することだった。
このことにぼくが気付けたのは、あまりにもお手上げでとりあえず風呂に入りPCを放置していたためであった。
この構ってちゃんPCがよ……。
時刻はすでに日付を跨いだ10/31(月)だった。
まだ1試合目の編集すら終わってないが。
勝敗：ぼくの勝利(とりあえず解決したため)
ROUND3・保存
カットが終わり、その反映まで済ませたぼくは何かあると困るので一度保存することにした。
何かと言われることだが、作業がひと段落ついたら適宜保存する癖はつけるべきである。
保存ボタンをクリックする僕。
もう深夜だしいったん寝るか～とソフトを落とそうとした。
おかしい、「×」にカーソルを合わせても反応がない。
そしてクリックしても案の定応答しない。
落ちないソフト。
固まる画面。
PC「ごめん。もう眠いからこれ以上応答できないわ。起きるまで待ってもええけどどうする？」
ぼく「うそだろ」
後に判明する事実だが、なんと一箇所カットして反映させたらその時点で保存しないと処理落ち(であってるのだろうか)するのだ。
結局1回戦のカットが完了するまでに4回PCは固まった。
とばっちりだが少しだけ姫柊雪菜のことが嫌いになった。
勝敗：PCの勝利(ぼくのメンタルを破壊したため)
ROUND4・解説
もう軽く戦意喪失しているぼくだが、大会参加者のnoteを読みながらなんとか踏ん張っていた。
少なくともこの時点までは解説付き動画を出そうという根気があったのだ。
とりあえず解説動画ってこんなものか？と自分のTwitterアイコンを解説者っぽく配置してみた。
ついでにフリー素材の吹き出しを入れた。
なんかそれっぽい。
吹き出しに文字を入力「第1回カナリア杯予選1回戦。実況解説はコーポでお送りします。」
おお〜！と謎の感動を覚えた。
相変わらず画像の反映も字幕の反映も遅かったが、それっぽい編集作業に入れたことが嬉しかったのだ。
これをテンプレ保存に入れておけば他映像の時楽かなと考えた。
範囲選択→テンプレートに保存→固まる画面→固まるぼく。
ぼく「おい」
PC「いろいろ入れすぎやねん。聖徳太子ちゃうぞ」
挨拶すら許されなかったぼくは、先程の状態まで復帰。
テンプレ保存は諦めて動画として保存を試みる。
上書き保存→クリック→固まるPC→固まるぼく。
ぼく「おい」
PC「テンプレ保存もできなかったのに大元保存なんかできるわけないだろ」
ぼく「たしかに？」
それから色々試みた。
例えば
・素材を入れるたびに保存を繰り返す
→一番うまくいったが動画半分目くらいでフリーズ。ぼくは沸騰。
PC「VFD宣言闇。チェーンありますか？^ ^」
ぼく「ﾊﾟﾘﾝﾊﾟﾘﾝﾊﾟﾘﾝﾊﾟﾘﾝﾊﾟﾘﾝ」
・解説映像を別で用意して保存。対戦動画に貼り付ける。
→解説映像を作るところまではうまくいったが対戦動画に貼り付けた途端タイム。
何回やっても何回やっても動かないよ、この映像何回やっても動かない。
・「コーポ」を削除し、字幕のみ。
→字幕のみでも途中で止まる。
PC「ダンテチェンジ、ファイナル革命でファイナルストップで^ ^」
ぼく「クロック埋まってたのに」
・最終手段。スマホにデータ飛ばしてスマホで編集。
→送った映像が何やってるのかわからない。
PC「グレンディオスのリミットブレイク4！Ωロック^ ^」
ぼく「今こそ示せ、我が真に望む世界を」
これを読んでいる皆様の中で、他の手段が浮かぶ方がいらしたら教えてほしい。
手札にγがなく、アイテム2号を使ってしまい、STも使えず、グレードガチャをしっかり外した僕は匙を投げた。
もう背景と音声、あと最低限の文字だけ入れたら公開しよう。
現在11/2（水）。当初予定の二つのプランがどちらも終わったが撮影協力頂いた参加者の皆様のためにも頑張ることにした。
尚、何言ってるのかわからない方向けに上記全部元ネタのリンクを貼っているのでよろしければ参照してほしい。
全部俗に言うクソカードだ。
勝敗:PCの勝ち（Gのクロノってなかなかファンデッキ殺しだと思うんですよ。）
ROUND5・エクスポート
既に判定的にはボロ負けだが、なんだかんだ言いながらも予選5試合、本戦3試合の編集（と呼んでいいのかわからないが）を終わらせたぼく。
スダルシャナ杯とニュー杯を参考にサムネイルまで完成させ、あとはアップするだけとなった。
そして、ここが本当の戦争の始まりだった。
11/2（水）
エクスポートには大きく3つある。
一つ目は自分のPC内に作成したデータを保存するもの。
次にハードやクラウドなど外部にデータを保存するもの。
最後にYouTubeに直接アップするものだ。
ぼく「カーハンの動画ってどうしてた？」
かずさん「一度自分のPCに保存して、編集ミスとかないかチェックしてから上げてた。」
ぼく「なるほど、ところで既にボコボコなんだけど」
かずさん「www」
先駆者に倣いとりあえず自分のPCを保存先に選びエクスポート開始。
終了予定30分と表示され、まぁそんなもんかくらいに考えていた。
29分03秒→29分02秒→29分01秒→31分
ぼく「カウントダウンって言葉の意味知ってるか？」
PC「デュエマの盾もゼクスのライフも増えるだろ？そういうことだよ」
ぼく「なるほど？」
最終的に1時間半までエクスポート完了予定が伸びたのを確認したぼくは布団に向かった。
さすがに起きるまでには終わってるだろうと読んだのだ。
これが甘かった。
ぼく「おはよう。1戦目終わった？」
PC「すやぁ」
ぼく「おい」
そう、エクスポート中に応答拒否していたのだ。
78%で固まったまま動く気配のない画面を見つめたぼくは長期戦の予感に天を仰いだ。
11/3（木）
第一作戦が落ちた僕は第二作戦に移行。
クラウドデータにエクスポートして、そちらで編集ミスの確認をしてアップすることに。
ぼく「もう木曜日なんですよ」
PC「そうですね」
ぼく「ぼくは今日ゼクスタ行きたいんですよ」
PC「そうですか」
ぼく「頼むから上手くやってくれ」
PC「善処するように努めるよう勘案致します。」
PCに希望を託してエクスポートを開始してゼミ室に向かうぼく。
ゼミ室に着き、ふと妙案が浮かんだ。
ぼく「先生、ゼミ室のPCちょっと使っていいですか？」
先生「なんに使うの」
ぼく「ちょっとYouTubeに動画上げたくて（正直）」
先生「いいわけないだろ」
ぼく「ですよね」
少なくともうちのPCよりはまともなゼミ室のPC使う作戦、破綻。
ぼく「ただいま〜」
PC「おかえり！！！終わったで！！！」
ぼく「！？！？！？」
なんと、エクスポート成功してます。
さっそく保存先を確認するぼく。
……ないが？
ぼく「どこに保存したの？」
PC「そんなもんあんたが指定したんやろ」
ぼく「いやそうなんだけど…」
結局保存したと言い張るところをいくつか探しても見当たらなかった。
悲しみに暮れながらぼくは最後の手段であるYouTubeに直接エクスポートする予約を入れて若院に向かった。
や○ばるさん「コーポさん、カナリア杯の映像いつ頃上がりそうです？」
ぼく「（ぼくじゃなくてPCのせいで）いつですかねー」
やん○るさん「中四国までに間に合わせてもらえると助かるんですけど…」
ぼく「（ぼくも当初そのはずだったんですけど）そこまでに上げたいんですよねー」
人が苦労してる影で急かしてくる悪魔。
彼が権利取れなかったら煽り散らかしてやろう。
そう心に決めて帰路に着いた。
ちなみに彼はしっかり福山で権利を取っていた。
さすがである。
ぼくですか？………まぁ楽しかったからいいじゃないか。
帰宅するや否やすぐPCを確認。
PC「できたで」
ぼく「ほんまやろな？」
もはやこいつのことをほとんど信用してないぼくは大会チャンネルを確認。
今度こそほんとに上がっていた。
PCの温度も上がっていた。
ぼく「やるやん」
PC「任せろって」
ただ、この方法には欠点があった。
YouTubeにエクスポートして映像確認まで行うと軽く1本2〜3時間はかかるのだ。
福山予選は日曜日で土曜日はその調整をしたい。
幸い金曜日にゼミ室はない。
つまり金曜日〜土曜日の午前までが動画をアップするタイムリミットだ。
ぼく「何があっても明日までに片付けるぞNEC。」
PC「え、疲れたから休ませてほしいんですけど。」
ぼく「疲れた？休み？それを決めるのはお前じゃないんだよ。おいNEC…いいからよこせお前の全部……！」
PC「え、嫌だけど（ソフトダウン）」
ぼく「かっこつかないなぁ」
金曜日丸一日、土曜日午前。
11/5（土）。
無事全動画データのエクスポートを終えた。
ぼく「おわったぁぁぁ」
PC「疲れた…労基違反だろ…」
勝敗:両者勝利（グシオンめちゃくちゃ好きなんですよね。）
総合判定:4-2でPCの勝利
最後に
ここまでお付き合いいただきありがとうございます。
何が言いたかったんや？って聞かれても権利取るために松山へ移動中暇だからグダグダ書いてるとしか言えないのでアレですが、スペック終わってるPCでの動画編集は疲れるよってお話でした。
社会人なったらPC新調します。
おわり
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