毎朝の風景

明け方はいくらか涼しくなったこの頃。
家を出る頃には、やはり暑い日差し。
国道沿いより一本線路側の道を行く。
公園の脇を通る。
まだまだ、セミの声。
おしろいばなと、ねこじゃらし。
そして、次々と通る電車。

踏切が閉まる。


カンカンカンカン



線路を鳴らす、ガタンガタンという音。
駅のアナウンス。
通過電車の轟音。
発車を知らせる短い音楽。
ドアが閉まるときの、プシューという音。
自動改札機が、絶え間なく働く。
ピピ、ピ、ピ、と乗降客を通す。
黙々とそれぞれの目的地へ向かう人たち。
すぐ、次の電車がくる。
繰り返し。繰り返し。
赤に白いラインの巨体が、ゆっくりと滑り出す。

カンカンカンカン

今は、静かだ。
踏切は鳴らない。
電車は、運休。

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