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メタル/ヘヴィミュージック音楽用語辞典

音楽用語って良く分からないものが多いですよね。
僕らも動画では出来るだけ専門用語を使わずに、分かりやすくしたいとは思いつつも、ついつい音楽用語やバンドマン用語やわけの分からない造語を使用してしまいます。
この記事では出来るだけわかりやすくザックリワイルドに噛み砕いて音楽用語を解説したいと思います。ジャンルの用語解説は長くなるのであまり入っていないです。
ちなみにメタル、ベヴィミュージック以外にもご使用頂けるかと思います。

ア行

【アグレッシヴ】
攻撃的な様。メタルの音楽性はアグレッションの塊です。
【アトモスフェリック】
幻想的な雰囲気がある事。
【アンダーグラウンド/UG】
音楽に使用する場合はマイナーである事を指しています。
【EDM】
エレクトロニック・ダンス・ミュージックの略。バンドサウンドではく電子音がメインで構成された音楽ジャンルです。かなり広義的です。踊れる電子音なら何でもEDMになってしまいます。
【1発録り】
編集かテイクを重ねずに曲を一度に全て演奏して録音する方法。バンドにおいては全てのパートを同時に録音するパターンもある。1発撮りで録音された楽曲はライブ感や勢いが出やすい。
【EP】Extended Playの略。シングルより長い再生時間、アルバムより短い再生時間の音楽作品の事です。
【イルい】
病的な様。造語です。
【インダストリアル】
音楽ジャンルでもありますが、往々にしてサウンドが機械的にある事を指しています。コンピューターの起動音や機械が壊れた音やギアチェンジの音、あえて機械的な音作りにしたドラムなどがあるとインダストリアルだと表現されます。
【Wall of Death】
ライブでステージ中心から左右真っ二つに分かれてから、合図でぶつかり合うモッシュの一種。
▼Wall of Death

【ウワモノ】
ギターのコード弾きではなく単音やアルペジオ、リードなどのフレーズに対しての総称。基本的にバンドサウンドではコードが音の土台なので、コードの上に音が乗るイメージからそう呼ばれています。
バンドサウンドの上に乗る電子音にも使われます。
【エクストリーム】
極端な様。メタルにおいてはジャンルに使用される事もあります。エクストリームメタルなど。従来よりもさらにヤバい!!そんな感じです。
【エクスペリメンタル】
音楽に実験的な試みがある事。
【エッジ】
主に硬質なギターサウンドに対してエッジの効いたギター、エッジの効いた音などの使い方。
【エピック】
音像が壮大な様。ラスボスが目の前に居るイメージです。
【エモい】
ヒップホップのディスる(disrespect)のように、元々はプレイヤーサイドから発生した言葉だったように思います。意味は感情的である事、または感情を呼び起こさせられる事。英語圏では女々しいという意味も含むとか…
▼日本よ★これが"エモい"ダ

【オルタナ/オルタナティヴ/オルタナティヴロック】
元々はジャンルやムーブメントを指す言葉でした。
現代ではパンクでもメタルでもない音楽を区別するため程度の意味しか持ちません。
これぞ"オルタナティヴな音"という定義は存在しないと言えます。
オルタティヴはジャンルというより思想やアーティストのスタンスに近いです。
オルタナティヴの語源はもう一つの〜、代わりとなる〜です。
オルタナティヴロックだともう一つのロック、代わりとなるロックという意味になります。
何の代わりなのか?というと
メインストリームや流行チャート的な音楽に対してのアンチテーゼ的な音楽を指す言葉でした。
しかし、90年代にかけてオルタナティヴな音楽たちが逆に主流になるという現象がありました。(Nirvanaの登場などで)
オルタティヴロックがもはや主流になったので、オルタナティヴメタルというと歌モノで売れ線なメタルを指す事が多いです。

カ行

【カオティック(ハードコア)】
曲構成、リズムがめちゃくちゃで混沌としている様。不協和音マシマシ、変拍子オオメ。カオティックハードコアというジャンル名は日本固有の呼称で海外ではマスコアと呼ばれる事が多いです。
▼カオティックハードコア(マスコア)の代表例


【クリーン】
歪んでいない音の総称。ボーカルに対しても使う事もあればギターの音色に対して使う事もあります。
【グルーヴ】
音楽でのノリの事です。人間は機械的な意味での正確なリズムからどうしても微妙にズレるので、個人個人が独特のリズム感を持っています。そのため人やバンドによって独自の個性的なノリが生まれます。それがグルーヴです。グルーヴがある、グルーヴが合う、グルーヴが良い、グルーヴィーなどなど人や曲に対して使います。

【刻み】
ギターの低音弦と細かいバスドラムのユニゾンパート。ブレイクダウンに対して使われる事が多いです。
ちなみに正確な意味のユニゾンは、完全に同じ音を鳴らす事ですが、その点においては刻みやブレイクダウンは微妙に違います。完全に音数を揃えて演奏するイメージからユニゾンと使われているのだと思います。
【キャッチー】
音が頭に住み着くが如く、印象に残るフレーズやメロディーに対して使用されます。
【キラーチューン】
名曲や良い曲の事です。
【ゴシカル】
ゴシックな世界観がある事。音の印象としては教会とかのイメージを受ける事が多いです。パイプオルガンやシンフォニックなイメージの音に対して使われます。
▼ゴシックな雰囲気のシンセがたくさん入る曲

サ行

【シアトリカル】
劇場的、演劇的である様です。シアトリカルなバンドは、映画音楽に出てくる効果音やエフェクトやベース音を使用している事が多いです。
▼シアトリカルな曲とMV

【シンフォニック】
メタルを聴いた時に教会にいる気がしたらそれはシンフォニックという事です。
シンフォニー(交響曲)なので、オーケストラサウンドに近いという事です。
【Djenty(ジェンティー)】
超低音チューニングのDjent的な音作りの事です。そのサウンドはギターの低音弦のチョーキングから生み出される事が多いです。硬質かつ低音の響が伸びやかな音作りです。
ビョインビョイン、ギョワギョワ、ザクザク、パキパキとしたディストーションの種類もまたDjenty。Djentの語源自体がもともと擬音です。
▼ビヨンビヨン言ってるのがすなはちDjentyです

【ジャムセッション/ジャム(る)】
即興演奏の事。ジャムるで動詞化して使用される事もあります。
【叙情】
音楽的にエモーショナルな事、だいたいが泣きのある音に対して使用します。
【(音楽)シーン】
バンドがまとまって活躍する場所の事です。実在の場所を指しているわけではなく、まとまりや括りとしての概念です。
【シンガロング】
ライブなどでバンドの演奏に合わせ、オーディエンスみんなが大声で歌う事。お決まりのシンガロングの部分を覚えてからライブに行くと楽しさが倍増します。
【スクリーム】
デスボイス、シャウトなどと同義。スクリームは英語圏でも通じるので是非リスナーのみんなには積極的に使って頂きたい。
▼詳しいスクリームの種類はこちらから

【スタジアムロック】
大観衆、大会場を意識した曲やジャンル。QueenのWe Will Rock Youを想像してみて下さい。
▼スタジアムロック代表曲

【スタッター】
短いループを連続で使ったり、元々の音を細切れにする事で機械的、あるいは機械がバグったような印象与えるエフェクトの一種です。語源は「どもる」からだそうです。
【スラッシー】
スラッシュメタル的な事です。スラッシュメタルを想起させる曲やリフに対して使用されます。
【スラム/スラミング】
デスメタルの中でのモッシュパートを指しています。 転じて"スラミングしている"は治安の悪さを指しています(僕らしか使いません 笑)。
ちなみにブレイクダウンとは少し違います。
【スルメ(る)】
噛みめば噛むほど味がでるのがスルメイカ。
転じて聴けば聴くほど良く感じる音楽という意味です。また聴いてすぐにはあまり良さが分からないが、聴き込んだ後に評価があがるアルバムに対してスルメ盤だった‼︎
みたいに使います。

タ行

【タイト】
ライブや音源などでの演奏がかっちりしている様。
【DAW/DTM】
DAW=Digital Audio Workstation
DTM=Desk Top Music
パソコンでの音楽制作行為の総称です。
【ダウンチューニング】
ギターやベースを通常のレギュラーチューニングから音を下げて調律する事。モダンなメタルはほぼほぼダウンチューニングを使用しています。
【タッピング】
ギターをギターピックではなく指を使って音を鳴らす奏法。
▼イントロはタッピングです

【ダンサブル】
踊りたくなる音に対してダンサブルな~という使い方です。
【チャグ/CHUG】刻みの一種。ブレイクダウンよりはBPMを落とさない、ブレイクダウンより早い刻みです。チャグコアと呼ばれるニッチなジャンルも存在します。チャグコアは刻みが曲の大半を占めるバンド群を指したジャンルです。
▼チャグで構成された曲

【チル(chill)/チルい】
音楽においては聴いていて落ち着く雰囲気のある曲や音に使われます。
【ツインリード】
ギター2本でハーモニーを作る事。
▼ツインリードな曲

【2step/ツーステップ】
専用の踊り、またはリズム。曲中でツーステップ出来るノリがある部分はツーステップパートと呼ばれたりします。
▼踊り方

【ツーバス】
バスドラムを短い小節の間に2発以上入れる事またはそのフレーズ。バスドラムを連打する事に対しても使用されます。現代メタルにおいて必要不可欠な要素です。
▼イントロイントロから連打しております

【2beat(ツービート)】
ドラムの高速ビート、リズム。ツッタンドコダン。メロコアやポップパンク、ハードコア、メタルなど幅広いジャンルで愛され、使用されているリズムパターンです。
▼イントロから2Beat

【ディグる】
主に自分で新しい音楽を探す事。あらゆるコンテンツを探す事に対して使われます。
【ディレイ】
ギターエフェクトの一種。音が弾いたタイミングより遅れて鳴る事からディレイ(遅延)と呼ばれています。
▼ディレイだらけの曲(キラキラしてる音です)

【テクい】
テクニカルな~という意味です。テクニックがある事。
【テープストップ】
EDMなどで頻出するエフェクトの一種です。
曲の再生速度がだんだんと遅くなったり、そこから元に戻ったりする時の独特の音です。
アナログ世代でないとイメージが伝わりにくいかもしれません…。
【同期(モノ)】
ライブなどでバンドの生演奏に一緒に合わせて、メンバーが居ない楽器(ピアノやシンセサイザーなど)を流す事です。 
【ドライヴ感】
グルーヴ感の一種です。伝えるのが難しいです。だいたいバスドラムの数が多めで、しかし多すぎない事が重要です。BPM180〜200くらいでこのドラムのリズムパターンだと発動しやすいです。
▼イントロからドライブ感爆発の曲

【トリガー】
ドラムのギターエフェクターのようなものです。
主にメタルの超高速バスドラムのキックの音を際立たせるために使われます。
大半の場合、アコースティックなドラム音にアタック音を強化したい場合に使用されます。
トリガーをかますとペチペチ、ビチビチにしたメタルファンの大好きなバスドラムの音になります。といっても全てのメタルドラマーがトリガーを使用しているとは限りません。
【トレモロ(リフ)】
筋肉の力でフルピッキングして出す奏法の一種。ギタリスト曰く、リズムキープと音の粒を均一に揃えるのが難しいらしいです。ブラックメタルなどで多用されます。

ナ行

【泣き】
ギターのメロディーの事です。メタルに関して言えばかなり幅広く使われます。
【ナード(nerd)】
オタク。

ハ行

【バウンス】
飛び跳ねる事。または飛び跳ねたくなる音の事。ジャンプできそうな曲の事をバウンシーとか言ったりします。
【ヘッドバンギング/ヘドバン】
頭を振る事です。
▼ヘッドバンングだとこうなります

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【パート】
曲中の一部分。モッシュしたくなる曲の部分をモッシュパートなどと言ったりします。
▼モッシュパートで構成された曲

【パン振り】
ステレオ音源で左右いずれかに音量を偏らせたり、片耳だけ鳴らしたりするミックス上の技術や手法の事です。音にサラウンド感や立体感を出す事ができます。パンが振られていない音はセンターと表現します。
【BPM】
Beats Per Minuteの略。曲のテンポを数値化したものです。BPM220で演奏するといった感じで使います。つまり速さの指標です。速いほど偉いです。
【ピット(モッシュピット/サークルピット)】
ライブでオーディエンスの中に出来たシンクホール。その中で暴れたり走り回ったり踊ったりします。

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【ブラストビート】
メタル以外であまり耳にしないエクストリームなリズムパターンです。体力&技術力が必要とされるクレイジーな演奏方法。
▼イントロからブラストビート

【フック】
音楽が耳に引っ掛かる、つまり印象的なフレーズの事です。ボーカルや歌のメロディーに対して使われる事が多い。耳に残る歌詞の繰り返しであったり、何故か一日中口ずさんでしまう曲に対してフックがあるといった使い方です。
【ブルータル】
残虐な様。極悪な音に対しての形容詞。
【ブレイクダウン】
曲中でいきなりBPMを落とした後に始まるノリやすいパート。爆発感と重厚感がある。メタルコアファンの大好物。
▼ブレイクダウン代表例

【ブレイクビーツ】
ドラムのリズムパターンを分解し、カット、コピー、ペーストで再構築したビートの事です。必然的にリズムパターンが狂うのでブレイクビーツからは機械が壊れたような印象を受けます。その独特のズレを楽しむのがブレイクビーツです。
▼イントロがブレイクビーツです

【プログレッシヴ】
プログレと同義。複雑なリズムや曲構成、転調などを多用している事です。プログレッシヴなバンドはものすごく曲が長かったりもします。プログレッシヴメタルのようにジャンル名としても使われます。
【ヘヴィミュージック】
重くて激しい音楽の総称。メタルより更に広義的です。メタルもハードコアもスクリーモもパンクもまとめたい時に便利。僕らの造語だと信じていましたが、わりと海外で一般的に使われていました 笑。
【ヘヴィメタル】
人類最後の砦。ヘビメタと略すと一部の層からヘイトを集めるらしい。
【ベースドロップ(サブドロップ)】
ブレイクダウンの頭などに電子音などで作成したベース音声を付加して、音圧を増加させるエフェクトの一瞬です。一時期のメタルコアで良くみられました。最近は減少傾向にある感じもします。
【ポリリズム】
拍の一致しないリズムを同時に演奏する事。複数の拍子を組み合わせたとても複雑なリズムです。自分でも何言ってるか分からないです。
▼Perfumeの代表曲

マ行

【前ノリ/後ノリ】
メトロノームの正確なリズムを中心として、その個人がどうリズムをとるかという事です。微妙に前にズレているのが前ノリ、微妙に後ろにズレているのが後ノリです。

【ミキシング、マスタリング】
どちらも良く似ていますが、この二つの用語の意味は全く異なります。ミキシングもマスタリングも録音後の音源を仕上げて完成させるまでの調整作業です。
ミキシング  
各パート(ボーカル、ギター、ベース、ドラムなど)の録音後の音を一曲にまとめる作業です。
マスタリング
あらゆる再生環境でアーティストが意図した音を最適に鳴らすための調整です。
アルバムの場合、曲と曲同士にギャップが生まれないように音のバランス調整を行います。
ミキシング中にマスタリング的な調整処理を行う場合もあり、ここがややこしいポイントです。
【メタい】
メタルっぽいという事ではありません。メタファー(暗喩)に富んでいるという事です。僕らの造語ですが多分、世界に使っている人が58人くらい居ます。
【メタラー】
メタルを愛し、嗜好する紳士淑女の事。
しかし、この言葉を嫌う人も居ます。メタルファン、メタルヘッズも同義語。
【メタルコアリフ】
お決まりのリフ。メロデス由来のメロディアスなリフ。単音リフ、弦飛びリフ、ダウンピッキングのリフ、イェーテボリリフなど呼称は様々。僕らはメタルコアリフと呼んでますがメタルコア、メタル以外のジャンルでも登場します。歌いたくなるのが特徴です。
▼メタルコアリフの代表例

ヤ行

【4つ打ち】
ドラムのバスドラムが常に一定で小節に4つずつ入るリズムパターン。
4/4拍子に4発入ります。EDMや一時期の邦ロックに多く登場します。
▼無限に4つ打ちだけの音楽もあります

ラ行

【ライク】
~ライクな~という使い方をします。~っぽいという事です。
スリップノットライクなバンドみたいな使い方です。
【ラウド(リフ)】
僕らが使う場合にはサウンドがニューメタル的である事を指しています。ギターの6弦中心のシンプルなリフ、縦ノリのリズムなどがラウド要素です。
▼このノリがラウドです

【リードトラック】
代表曲という意味です。主にアルバムの中で、シングルカット(シングルになった曲)された曲やアーティスト側が推している曲、リスナー目線で良いと思う曲にも使われます。
【リフ】
リフレインの略。曲中の短い繰り返しの事です。あのギターリフが良いなどの使い方です。ギター以外に対しても使用されますが、リフとだけ言われた場合には、ほぼギターリフを指しています。
【Lo-Fi(ローファイ)】
低音質な音作りをあえて選んだ嗜好、またそういった音作りの音楽全般を指す言葉です。
ノイズが入っている場合が多く、レトロな雰囲気を感じます。
【ロウブースト/ベースブースト】
ベース音がマシマシな事。楽器のベース音楽が強い事を指す事もあれば、電子音をバンドサウンドに重ねて音圧を出す事もあります。


By CORE TUBE カラス先輩、96CHANG

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