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3000円でネーミングを依頼されて「安い」とは思わなかった。

4年前に「エンジニアが生きやすくなるためのメディアの名前を考えてくれないか」という相談が来ました。最初に声をかけるとき、費用感を伝えてくれてる方はとても親切だと思うのですが、この方も伝えてくれました。


会社として支払うのが難しいので、
私のポケットマネー3000円でもいいでしょうか?


これを聞いて・・・


安っ!!!!!!!


って思う人いるんだろうな、と思いました。

広告業界で働いている人や、「キャッチコピー1行で100万円」というような言葉を聞いたことがある人からしたら「安い」と思うかもしれません。

でも、冷静に考えると「3000円?高っ?」って思う人のほうが、世の中には多いと思うんですよね。たとえば、あなたの近所にあるチェーンの定食屋を想像してください。座って、黒酢あん定食を食べてるおじちゃんがいます。そのおじちゃんに聞いてみてください。「そこの壁に貼ってあるポスターのキャッチコピーは、いくらくらいで考えてると思います?」おそらく、質問の意味がわからないと思うんですよね。ポスターの言葉の部分を考える職業があるということも、知らないと思うんですよね。電車に乗っているおばちゃんは、中吊り広告を出すのに1週間に数百万円以上することも、その広告をつくる会社があって、キャッチコピーを考える人がいるってことも、知らないと思うんですよね。

コピーライターの価値を高めるために、ギャラの相場を上げるというのも大切なことです。それでも、

「3000円安っ!」「10万円だと?ってなめてんのか?」

って思う人に、ボクはなりたくないんですよね。「3000円安い」と思う人の価値観が安いと思いますし、「10万円、なめてるのか?」って思う人が世の中をなめてるように思えます。それに広告の大半は、広告を知らない人にとどけるものです。「3000円?高っ?」と思うじぶんを持ちながら、仕事にのぞみたいのです。

最初の依頼も、ポケットマネー、つまり、自腹切ってくれてるんですよね。自分のサイフからお金だしてでも頼みたいと、思ってくれてることがうれしいです。会社のお金で10万円出せても、自分のサイフから1万円出すのは躊躇するって人は、そこそこいると思います。

その後、メッセージでやりとりして、3000円は丁重にお断りして、対面でお話して、1時間話を聞きながら、ネーミング案をその場で出すカタチでやることにしました。商標チェックや追加案もナシです。会いに来てもらって、お話を聞きながら質問もして、30案くらい案を出しました。

ボクの推し案は、

#HackToTheFuture


という名前だったのですが、雑談の中で「キユーピーのサイトのソースコードに、マヨネーズのアスキーアートがあったらおもしろいと思うんですよね。このサイトにもソースコードに何か仕込みたいですね〜」という話が刺さったようで、結果、ソースの名前がサイト名になりました。

「ソースコード」とは、サイトをつくっているプログラミング言語で、サイトを見ているときに右クリックして、見えるヤツです。

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https://www.suntory.co.jp/company/cm/forest-recruit/

ソースコードネタは、いまはあんまり流行ってませんが、見る人はいますので、エンジニアの求人広告を貼っておけばいいと思うんですけどね。「はい、そーっすね」と、あなたがうなづいてくれることを信じています。



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