命令系では人は従わない。カサうしろに振るやつ絶滅しろ!
ひさしぶりに会社にいくと、本がとどいていた。
身のまわりの迷惑行為する人を図鑑にしたなんだか楽しそうな本。
1年以上前の、このツイートがキッカケになって生まれた本です。
もしかしたら「献本」を「迷惑行為」と感じる人もいるかもしれない。「ケンポンウス」はボクにとって、迷惑生物ではなく、誘惑生物です。登録した覚えのないメールマガジンを送りつける「メルマガウルス」は完全に迷惑生物です。
著者の氏田さんは、『54字の物語』という30万部以上売れてる本を生み出した。この本、小学生のあいだでめっちゃ流行っています。
そして今回のあたらしい本、1ページめくって思った。これは児童書である。
(めちゃめちゃゲームっぽいはじまりぃ!!)
児童書。つまり、自動的にそれを送るということは、ボクが児童と言ってるようなものかもしれない。思い当たるふしもある。とりあえず読もう。
こんな感じで、「道路・街中」「駅・乗り物」「学校」「会話の中」「大人社会」「SNS」で出会う47種類の迷惑生物が紹介されます。
このページを見たとき、ボクはけっこう感動しました。最初のツイートからかなり進化しています。ただのおもしろいで終わってません。
人はどうしても、命令するとき偉そうになります。正義をふりかざしているのだから、それが許されると思いがちです。命令するとき、人はセンスや人格を問われると思います。
命令文を、かわいいイラストでやわらかくしたり。小学館の図鑑を参考にし、本物の恐竜とその雑学を教えたり。「カサの先は凶器」「カサも気持ちもまっすぐに」という発見を伝えたり。命令では人が動かないことを知ってるからこそ、精いっぱい工夫しています。令和の「令」は命令の「令」だからこそ注意が必要。
マワリミエテンノ科
これは最高。ヤンキーが使いそうな脅し文句も、氏田さんの手にかかれば、マイルドになります。心やさしいマイルドヤンキーです。
3年前のマナー本には登場しなかったような話題もあります。児童書のふりして、学校の先生やこどもの両親にも刺さるメッセージを送っているのがすごいです。
読んでると、氏田さんは、世界を少しでも良くするために、この本をつくってることがよくわかります。月1で「迷惑生物」という授業をやれば、世界はもっと良くなると思います。
氏田さんの「あたりまえポエム」や「54字の物語」も、つくり方が載っていましたが、これも載っていました。迷惑行為に気づく人になってほしい。そして、それを工夫して命令できる人になってほしいというメッセージを感じました。
ぼくは世の中をこんなふうに見てみたけど、キミはどう見る?
このメガネこそが、この本のいちばんのプレゼントだと思います。14歳のハローワークよりも売れてほしい。道徳の授業でも取扱ってほしいなと願います。
こちらは命令の技術を学ぶサークルです。
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