見出し画像

「美術館女子」と「カープ女子」と「イクメン」のちがいを考えるnote男子

欅坂46は炎上してませんが、AKB48は炎上しつつあるようです。

見せ方や企画の趣旨などのちがいはありますが、「美術館女子」という言葉が火種になっているのでしょう。言葉は燃えやすいのです。

「美術館女子」は、美術館に来る人を増やすための企画のキャッチコピーと言えます。

画像1

画像2

 いつも当たり前のように使ってしまうから、つい見落としてしまう価値観がある。

すべての言葉やキャッチコピーに、その側面はあると思います。

この企画の目的が、AKB48のファンに来てほしいのか、インスタ好きな人に撮影スポットとしてどうですか的な提案なのかはわかりませんが、美術館に来る人を増やそうと思って企画したということは間違いありません。そこに悪意はありません。来る人がいなければ、美術館はなくなります。

この嫌だという感じもわかる気がします。自分のことを「note男子」って呼ばれたらきっとムズムズする。

でも、こういうカテゴライズをするキャッチコピーはあるもんな〜とも思いました。たとえば、カープ女子とイクメンです。

「カープ女子」
2014年流行語大賞トップ10にも入った言葉ですが、これが嫌な女性もいると思います。もともとファンだったのに、流行に乗っかったファンだとは思われたくない。それは、アイドルの初期からのファンが、新しく入ってくるファンを新規と言ってマウントをとる姿勢に似ているかもしれません。

「イクメン」
2010年流行語大賞トップ10にも入ったベネッセがつくった言葉ですが、これが嫌な男性もいると思います。すでに育児をあたりまえにしていたのに、イクメンとしてカテゴライズされてイヤだなと思った男性もいるでしょう。

嫌な人がいても、広島カープのファンは増え、男性の育児休業取得率は、2009年1.7%だったのが、2010年1.4%、2011年には2.6%と増えています。結果を出しているキャッチコピーだと言えます。結果出せばいいということではありませんが、「美術館女子」という言葉で、終わりかけた美術館が復活したらその言葉を認めたくなるかもしれません。

美術館女子はラーメン女子より偏見がない説

「美術館女子」についてもう少し考えてみます。昨今、女性の話題で炎上したキャッチコピーとはちがう気がしています。「美術館に行けばハーフの子が産める」「美術館に行く女性は、結局中身、オスである」などとは言ってません。

キャッチコピーで炎上するケースは、女性に対する偏見が問題視されて炎上されていますが、カープ女子、理系女子、カメラ女子、ラーメン女子といった言葉にも偏見はあります。「●●女子」という言葉は「女性なのに野球の応援をする」「女性なのに理系」「女性なのにカメラを撮る」「女性なのにラーメン屋にひとりで入れる」という考えた人の思い込みがあります。「なのに」があるからこそ、印象に残るキャッチコピーになるのだと思います(これをキャッチコピーとして評価するぼくの中にも偏見があるということです)。

上の「●●女子」に対して「美術館女子」は、「女性なのに美術館にいく」のような思い込みがなく、考えられた言葉のように感じます。森美術館の観客は男女比半々だそうですし、2014年の東京国立近代美術館の男女比は、男43.3 女56.7 です。これを読んでるあなたも、女性が美術館に行かないイメージはとくに持ってないのでは?

そう考えると、「美術館女子」は、「女子会」「女子旅」と同じくらいの言葉に思えてきました。「女子会」や「女子旅」という言葉を嫌いな人ももちろんいると思います。

以上、美術館女子をとがめるツイートばかりだったので、ちがう視点で見られないかなという気持ちでダラダラと書いてみました。

下のYouTubeで「肌も、女の命だとおもう。」というキャッチコピーを出したときの話をしています。


ぼくと共にみんなでキャッチコピーについて悩むサークルがコチラです。
6・7月で、必ず実績になる案件があるので、ぜひ入ってみてください。
https://note.com/copy/circle


個人的なサポートはいりません! 日本一のコピーライターサークルのメンバー募集中です! メンバーとしてサポートしてくださいませ🙇 https://note.com/copy/circle