子どもにしか見えない世界

とんでもなく楽しかった3日間の保育

1日目
それまで鬼ごっこをしていた年長児が、走り疲れて休憩したところに小枝がたくさん落ちていた。
きっかけはそれくらい。1人が枝をごっそり抱えていたのが面白くて、みんな枝を集め始めた。
小枝…とは呼べない、「え?枝折った?」ぐらいの大きなサイズの枝を、子どもに持てる精一杯の量を何度も何度も抱えてみんなで集める。
「これで家作る!」と、とりあえず焚き火のように集めて置いたけれど、どうやって作ろうか…
「今度、紐持ってこようか!」
というのが初日。

2日目
それからしばらくは、誰もそのことを思い出さずにいた。たまたま、そこの公園に久しぶりに行こう!となったので、私はこっそりリュックに紐とハサミを忍ばせていた。
公園では、いつも通りドロケイ(私の地元ではケイドロだったけど、東ではドロケイが主流なの?)
をして遊んでいた。その公園はめちゃくちゃ広いので、20分もすればみんなヘトヘト。
「こないだの家のところ、見てみる?」と誘うと、「やるやる!!!」と集まってきた。行くと、久しぶりだけど枝はほとんど残ってる!!!
「紐持ってきてみたよー。」と言うと、とりあえず枝を紐で結んでみる。
別の子は、地面を少し掘って枝を立てようとする。
「これ、なかなか立たない」「とりあえず立てて柱にしないと」
すごいな。
大黒柱立てようとしてるやん。
で、「石で支えたらいい!!」と。
すごいアイデア!
そこで、年長に憧れる年中男子が
「オレ、でっけぇ石見つけてくる!!」と。
枝の次は石。最初はまぁまぁなサイズのやつを抱えて来てたんだけども、
「いや、それ岩やん」ってのを3人がかりで持ってきたり、
たまに表面しか出てない石?岩?ありますよね。
あれを掘り出した。え?すご。
そして、何個か掘って持ってきた。すご。
しかしタイムアップ。
それでも、普段なら給食を食べ始めるくらいの時間に保育園に帰り着いて大満足ではあった。

3日目
「昨日の続きやりたい」と、再度同じ公園へ。
ちなみに連続で同じ公園に行くことはかなり少ない。
行くと、なんと昨日の石で支えていた枝も石も移動されて別のオブジェみたいなのが出来てる!!!
早速みんなはそれをなんの躊躇いもなく壊して、
自分達のエリアに戻す。
そして、おのおの
・作る人
・枝を探す人
・石を探す人(探索しながら探すタイプ)←昨日の、でっけぇ石探す子やその他の子
・石を掘る人
と自分のやりたいことをやっていた。
年中男子が掘る石がなかなか出てこない。その間に年長児が堀っためちゃくちゃでかい石が集めている場所に転がされる(石を置いたらダッシュでまた探しに行く。)
仙人のごとく、ぶっとい枝を持った年長が、年中のヘルプに駆けつける。
枝使いを注意される年中児。
でっけぇ石を探しに行った子は、でっけぇ石をめちゃくちゃたくさん集めて、めちゃくちゃ誇らしげに
「みてーーーー!でっけぇ石めっちゃたくさん持ってきた」とこれまで見た事ないぐらい嬉しそう。
そうしているうちに、1リットル入るくらいのボウルのサイズわかります?そのぐらいの石(岩?)を
「持って帰っていいですか?」と嬉しそうに聞いてくる子がいた。
「えっ!」と言っているうちに、もうその石(岩?)を蕎麦屋の出前風に持って走り去り、新たな石を探しに行った。その子は結局岩を保育園まで蕎麦屋出前風→疲れたらクラッチバッグみたいに持って帰ってきた。(途中3回ゴロンゴロン落としたが、頑張った)
もうみんな満足したようで、最後は「もうやめた」
とかくれんぼや鬼ごっこを始めた。

大人は、安全を見守るのみで、あとはあまりに子どもが予想を遥かに超えるので驚きと面白いのとで何もアドバイスとかは必要なかったです。
もは」ひもとハサミはなんの役にも立たず。

子どもの世界って素晴らしい。
自然と、重さや大きさを比べて、友達に憧れて真似してみて、友達とコミュニケーションを取って相談したり考えたり工夫したり、自然の厳しさも感じて、
普段出ないパワーも出て(もはやパワーストーン)
すごいの一言でした。

また、楽しいことやりたいなー。

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