殿堂入り模擬投票 (工事中)

ろーれんです。MLB30球団合同noteの殿堂入り企画に参加させていただきました。コメントが収まりきらなかったのでこの記事では、各選手の成績について雑感を述べつつ、私がなぜこれらの選手に投票したかを説明していこうと思います。
投票の締め切りに合わせて執筆中の記事をいったん公開しました。
完成までしばしお待ちください。


今回投票した候補
ボビー・アブレイユ
ボビー・アブレイユはこの投票に参加している選手の中で最も過小評価されている選手の一人です。身長183cm体重99kgという巨体の持ち主にもかかわらず彼は400盗塁を達成し、打撃では通算10081打席で、OPS.870でWARは60.2でした。これほどの成績にも関わらず、彼がオールスターに出場したのはたった二回だけでした。アブレイユは優れた5ツールプレイヤーでしたが、彼が特にすぐれていたのは出塁能力で、通算出塁率は.395で四球数1476は歴代20位に当たります。アブレイユに投票していない記者で、まだ投票用紙の枠が余っている記者は彼の殿堂入りを真剣に検討するべきだと思います。

デービッド・ライト
もしかするとデービッド・ライトが殿堂入りに値すると主張する人は少ないかもしれません。しかし、彼は非常に優れたピークパフォーマンスをもった素晴らしい三塁手でした。
Baseball referenceによると彼の7year-peak WARは39.5でこれは殿堂入り三塁手の平均である43.1に匹敵する数字です。個人的には彼は殿堂入りするべきだと考えていますが、この投票用紙にエイドリアン・ベルトレという史上最高の三塁手の一人がいる以上、彼が次回の投票に参加するのに必要な5パーセント以上の票を得るかは極めて怪しいと思います。

今回投票しなかった候補 (有資格2年目以上)
フランシスコ・ロドリゲス

オマー・ビスケル
家庭内暴力とセクシュアルハラスメントの問題がなければ11回ゴールドグラブを受賞したビスケルは今回の投票で殿堂入りする有望な候補だったかもしれません。彼は通算2877安打を記録しており、これは有資格者ではない選手やPEDや野球賭博などの問題を抱えていない選手を除けば、まだクーパーズタウンにいない選手で最多です。
しかし、スキャンダルの問題を除いてもビスケルは私の投票した10人よりも劣った候補です。
まず、第一に彼は最悪の打者の一人でした。彼は通算12013打席でOPS+82 (OPS.688)を記録しましたがこれは通算10000打席を記録した87人の選手の中で、ラビット・モランビル、ルイス・アパリシオ (ともに殿堂入り) と並んで最低の数字です。
第二に彼の守備力はおそらく過大評価されていました。Baseball referenceによるとビスケルがdWARでリーグ10位以内に入ったのは5回だけで、レンジファクター (9イニングあたり) でリーグ1位になったのは1回だけでした。
個人的にはビル・ダーレンやバート・キャンパネリスなど殿堂入りしていないビスケルよりも優れた遊撃手がまだいると思います。

マニー・ラミレス 
マニー・ラミレスは史上最高の打者の一人であり、彼の通算OPS.996は歴代11位で、通算555本塁打を記録しています。PEDの問題がなければ投票初年度に史上最高の選手の一人として殿堂入りしていたでしょう。
もし、昨年の時代委員会の投票でPED使用者を殿堂入りさせるべきだという考えが多数派で実際にクレメンス、ボンズ、パルメイロの誰かが殿堂入りしたならば、私もステロイド使用者は殿堂入りすべきでないという考えを改めて、アブレイユやバーリーといった選手の代わりに彼に投票したと思います。しかし、昨年の時代委員会の投票ではPEDの問題を抱えた三人は全員「4票未満」の票を獲得しました。
PED使用者は殿堂入りすべきではないという考えが委員会の中で多数派であったことは明らかです。私も彼らに同意します。

アレックス・ロドリゲス
はい、A-rodは史上最高の内野手の一人です。彼は通算3115本安打、696本塁打を記録しており、通算WARは117.5です。もし彼がドーピングをしていなければマニー・ラミレスと同じく投票初年度に史上最高の選手の一人として殿堂入りしていたでしょうが、もちろんそうではないので投票をしませんでした。

ゲイリー・シェフィールド
シェフィールドは、この投票用紙のなかでステロイドに関係ある候補者の中の一人です。成績に関して言えば、彼の通算本塁打は509本で、通算OPS.907は歴代65位となっており、間違いなく史上最も打撃の優れた外野手の一人ですが、極めて酷い守備のせいで彼の通算WARは60.5とあまり突出したものではありません。
個人的にはシェフィールドがステロイドを知らずに使ってしまったと主張していることとステロイド検査の義務に早くから賛成していたことを知って(https://www.cooperstowncred.com/why-gary-sheffield-remains-far-outside-the-hall-of-fame/) 、彼の殿堂入りを許容するようになりましたが、PED疑惑がない選手を押しのけてまで投票する候補ではないと感じます。

アンディ・ペティット
ペティットはコア4の一員として通算256勝153敗で、WAR60.2、防御率3.85という堅実な成績を残しました。彼が真に偉大だったのはポストシーズンで、通算19勝は歴代一位、WPA3.51は歴代四位に位置付けられており、ヤンキースの五回のワールドシリーズ優勝に間違いなく大きな貢献をしました。しかし、残念なことに、彼はミッチェル報告書が出された二日後にHGHを怪我からの回復のために使用したことを認めています。 個人的にはペティットの成績はPEDによって強化された偽物の数字ではないと信じていますし、彼が早くにHGHの使用を認めたことを好意的に捉えていますが、シェフィールドと同様、全くドーピングと関連がない選手を押しのけて投票する候補ではないと思います。



今回投票しなかった候補 (初年度)

マット・ホリデイ
ホリデイは少なくとも記者投票で殿堂入りするようには見えませんが、通算2096安打を放ち (.299/.379/.510) 、キャリアWARは44.5と悪くない成績を残していること、および彼のチームメイトに殿堂入り選手や非常に有望な殿堂入り候補が多いことから (ラリー・ウォーカー、アルバート・プホルス、カルロス・ベルトラン、トッド・ヘルトン、ヤディアー・モリーナなど) 、最終的に時代委員会の投票を受けて殿堂入りしてもおかしくないと思います。

エイドリアン・ゴンザレス
ゴンザレスは通算OPS.843で、ゴールドグラブ4回を獲得するなど守備面と打撃面の双方で優れた成績を残しましたが、WARは43.5と低いです。将来的に時代委員会の投票で殿堂入りしても個人的には驚きませんが、そうなる確率はホリデイよりも低いと思います。

バートロ・コローン
コローンは2005年にサイヤング賞を獲得し、通算247勝188敗、WARは46.2と優れた成績を残しました。もし、彼がドーピングをしていなければいずれ時代委員会の投票で殿堂入りしたでしょうが、防御率が4.12と非常に高いことから記者投票での殿堂入りは難しかったでしょう。

ヴィクター・マルティネス
V-Martは捕手と指名打者の双方で優れた打撃成績を残しましたが、守備や走塁面が非常に悪く、彼の通算WARは32.0に過ぎません。今回が彼にとっての最後の投票となるでしょう。

ホセ・レイエス
レイエスは遊撃手としては悪くない打者で (通算.283/.334/.427でOPS+103) 優れたベースランナーでしたが、彼の守備はRfield -71と悪く、通算WARは37.4でした。メッツの球団殿堂には入るべきだと思いますが、クーパーズタウンに入るべきではありません。

ホセ・バティスタ
Joey Batsはとても優れたスラッガーでしたが、開花するのが遅く27歳シーズンまでの通算WARは-2.9でした。そのため優れた打撃成績にも関わらず、彼の通算WARはわずか36.7で彼が殿堂入りする未来は見えません。

ジェームズ・シールズ
シールズは9年間連続で200投球回を記録するなど、優れたイニングイーターでしたが、彼の通算防御率は4.01 (ERA+102) でWARは30.7と非常に低く、殿堂入りすることはないでしょう。

ブランドン・フィリップス
フィリップスはゴールドグラブを4回獲得するなど輝かしい成績を残しましたが、彼の通算OPSは.740 (OPS+95) でWARは28.4に過ぎません。何票か票が入ればいい方でしょう。


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