見出し画像

(記事移植)第2回THE NEW COOL NOTER賞~12/8講評その2

みこちゃんの引退に伴い、コンテストの講評記事のみ、こちらに移植させていただきます。

===============================

第2回THE NEW COOL NOTER賞へご参加いただいている皆様。
本日までに応募された作品のうち、審査委員のかなこさんに講評いただいた4作品を掲載させていただきます。

かなこさん講評文(4作品)

クリスマスの甘やかで不思議な魔法は、大人になっても残っています。クリスマスファンタジーのお話です。

               ◇◇◇

妹がクリスマスのプレゼントにインコを望みます。姉である都さんはサンタクロースの存在に疑問を持ち始めていた年齢で、果たして本当にインコが届くのかと半信半疑でクリスマスの朝を迎えます。

魔法みたいだと思った。それは、私達姉妹が、サンタクロースの存在を信じてしまうには十分な光景だった。

現在親である都さんの魔法は、とっくに利かなくなってしまっているけれど、彼女の魔法はとけていません。

               ◇◇◇

誰でもこんな状況はかつてあったのではないでしょうか。家族がそろう幸せ。家族を思いやる幸せ。魔法がなくっても、家族というだけで魔法なのかもしれません。

安定感のある文章ですっと入ってきます。都さん、やさしいお話しをありがとうございました。


「ありがとう」の言葉は魔法です。誰でもメロメロにしてしまいます。ことにかわいい我が子に「ありがとう」を言われたらもうそれは魔力となってしまいます。そんな子どもの「ありがとう」のお話しです。

 ◇◇◇

私が「先に宿題しておきなさいよー」と言うと「そうだね!ありがとう!やっといたほうがいいよね」と返され、
「ちょっと!何してるのよ!!」と注意すると「あっ!本当だ!危なかった〜!ありがとう!」と返ってきます。


「ごめんなさい」や「すみません」ではなく「ありがとう」

◇◇◇

ミーミーさんと息子さんの何気ない日常でのやりとりの中での気づきはもちろんですが、これだけの文章に親子の愛情がいっぱいつまってます。ミーミーさんは、決して分別くさくありがとうの重要性を語っているわけではありません。軽快です。とにかく明るいです。

文章が踊り、ありがとうのリズムが小気味よく心に響きます。ミーミーさん、楽しいお話しをありがとうございました。


3歳の長男「ちの」と1歳になったばかりの次男「あっちゃん」の母であるうめがきたねさん。小さな兄の鬱憤と母の葛藤をストレートに書いています。

「しゅしゅは、あっちゃんをいじめないこなんだよ」

子どもの言葉ってなんて真摯で切ないのだろう。大きなエネルギーを自分で抑えることができない、持て余してしまうのだろう。癇が強いお子さんは感性もするどい。

息子もほんとはそうなりたいのだ。名前を変えて、しゅしゅに変身してまで。それを私は否定も肯定もできない。

たねさんは、ちのくんの気持ちに寄り添いながら怒ったり、喜んだりして認めています。

いつもがんばってるよね。
ありがとう、ちの。

この言葉が明るく好きです。ふたりのお子さんの写真も生き生きしてます。

たねさんの切なさと、ちのくんの切なさ。ちのくんとかあちゃんのお互いを思いやる気持ちがひしひしと伝わってきます。たねさん ありがとうございました。


小説部門の審査員の葵ちゃんのお母さまchihayaさんのご紹介です。

葵ちゃんは中学2年生14歳です。文を紡ぐという優れたお力がありその葵ちゃんはどのようにして育ったのか。chihayaさんのお力があるはずです。

葵ちゃん本人の意思でスマホは持っていません。

彼女の創造力の豊かさと心身の安定した健全さは、デジタル無縁の生活の中で育まれたものだと思います。

私と葵ちゃんは毎日、その日感動したことや、考えたことをシェアする友人です。文章は大人のようですが、子どもらしい、かわいいところもたくさんあります。

友人とありますが、chihayaさんが葵ちゃんを1人の人格として認め、人間対人間でお互いを高め合う関係が見受けられます。

子どもが親を尊敬する、ということは親も子どもを尊敬するということなんだな、と教えられました。chihayaさん、葵ちゃんとの出会いを感謝しております。ありがとうございます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?