神様から「お前は生きるな」と言われているような気分になるとき。

深夜1時。
窓の外から、酔っ払ったおじさんの声が聞こえる。
換気をしていた私の部屋には、その声がしっかり届いた。
そっと窓に近づいて、マンションの下を覗く。
おぼつかない足取りで傘を振り回すおじさんがいた。
おじさんは、数メートルごとに立ち止まり、電柱に向かって、
「ふざけんじゃねぇよ!おまえらなんにも分かってねぇんだよ!」
と叫んでいた。

ーー分からないけど、私たぶん分かるよ

と心の中で思った。
具体的なことは別に想像はしないけど、「なにか」が分かるよ、と思った。

ぜったい大殺界だ。
そうだ、私は今年、大殺界なのだ。

調べてみたら、来年から大殺界だった。

むりむりむりむり。

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酒井若菜のnote

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