休日OL日記(裁判傍聴編)

シフトの都合で5連勤、1日休み、4連勤がやってきた。しかも中休みはメーカーの勉強会(休日に行かなきゃいけないやつ)で仕事週間になってしまった。
朝も早めに起きて久しぶりにジャケットを引っ張り出して出かける。外は雨。
勉強会の会場にたどり着くと4年ぶりに会う同期たちがいた。コロナ就職世代なので同期はほとんど幻のポケモンだった。最近やっと久しぶりに再会できた同期もちらほらいる。
メーカーから提供された美味しいカヌレを頬張りつつ話を聞く。外資系のメーカーなのもあるのか重い雰囲気にならぬようメーカーの営業さんが頑張っていた。
せっかくの休みが仕事の関連イベントなのも味気ないので勉強会後はお昼を外で食べて出かけることにした。たまたま入ったタイ料理店が思いのほか美味しくて良かった。
ランチメニューのクイッティオガイ(米粉麺の入った鶏ガラのうどんのやつなもの)を注文した。わたしはパクチーが苦手なのにタイやベトナム料理店に入るとこの料理を頼みがちだ。ここのパクチーはあまりクセが強くなくて食べやすかった。
追加で辛味調味料を入れたら思いのほか辛く、ヒリつく口のままに退店した。
電車に乗り、霞ヶ関で下車した。
目指す場所は東京地方裁判所。この日は入り口がいつもより混み合っていて何事かと見ると抽選のところに統一教会の文字があった。
報道関係者が多かったのかもしれない。
何度目かの裁判所なので当日の開廷情報を調べるタッチパネルの操作もお手のもの。すぐはじまりそうな準強制わいせつの審議を見に行くことにした。
一審ではないようで証人尋問の回だった。
一目で高齢だとわかる婦人で足を引きずりながら証言台に立っていた。受け答えはしっかりしている。証人は被告人の奥さんらしく、高齢で旦那さんがわいせつの罪で訴えられている状況に気の毒な気持ちになった。
証言の途中で借金があること、今回の事件で旦那さんは仕事ができなくなったこと(当たり前ではある)が明かされより証人の背中が悲しく見えた。
被告人側の証人だからか
警察の厄介になると普通の人生を歩む上では大きな妨げになるものだと裁判を傍聴するうちにより実感するようになった。
許される罪ではないが証人である奥さんに同情的な気持ちになりながら帰りの電車で事件について検索をかけていた。
告訴されている旦那さんは罪を認めていた。

家に帰って水菜の豚肉巻き、だし巻き卵、味噌汁を作って彼氏を待つ。
今の穏やかな暮らしが続けばいいと思う気持ちと、明日もしかしたらこの日常が脅かされるかもという不安と。
若干26歳には人生は複雑すぎると思う。

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