黒歴史を始めて1年半

 お久しぶりです。そういえばnoteってあったなあと思いだして書きたくなりました。ちょうど今から1年半前、自分が大学一年生の夏に登録したやつですね。これ。
 初回の投稿の冒頭を引用してみます。

ところで、この名前は3秒で頭に浮かんだ様子を言葉にしたものです。

 雲ひとつない空を見上げアスファルトの照り返しを黒い布一枚で受け止める。場違いさに耐えかねて救いを求めても持ち主は気恥ずかしさを隠した知らん顔。雨傘みたいな人間です。たぶん

https://note.com/constant_pi/n/n570232167c6d

いや~厳しいたけですね…(厳しいなあと感じてる椎茸のこと)

 まずどうして初投稿の冒頭が「ところで」で始まるんだろう。どうしてですか、本当に。自分は何に憧れてこんな文章を書いたのでしょうか……

 今日は適当に今年一年の振り返りをしてみようと思います。

進振り:理情内定

 1年半続いた進振り競争もようやく終りを迎えて無事に第一希望の理学部情報科学科に内定しました。英語が致命的に苦手で、現役時は東大に受かることすらできなかった自分が東大生の中で良い成績を取るというのはなかなか簡単なことではなかったです。
 正直、浪人していた頃の2倍位勉強した気がします。(大学の勉強と受験勉強を単純な勉強時間で比べるのは比較の方法として適切かどうかという議論は置いておきます)

 進振りで高い成績を目指そうと思うと、一般に "教員ガチャ" などと言われる運要素は無視できないくらいにあると思います。極端に授業が難しかったり課題の量が多く他の科目の勉強時間が下がってしまうようなケースです。ただそれ以外にも履修計画とか戦略でどうにかなる部分も思った以上に大きいと感じました。これについてはまた別の機会で書けたらいいなと思っています。
 (念のため補足をしておくと、「大学で高い成績を取ることこそが正義、将来の成功に繋がる」とは思っていないです。そもそも自分がまだ大学生で何も社会を知らないので。あと大学での勉強の本質が成績を取るためのテクニックだとも思ってないです。というかテクニックの部分は非本質だと思います。ただ進振りのことを考えると無視できない要素になると感じました)

 東大では最初の1年半は科類(理科一類、二類など)全体でみんな同じようなことを学びます。今学期(2Aセメスター)からようやく学科ごとに分かれて、専門的なことを少しずつ学び始められます。自分は今学期は

  • ハードウェア構成法

  • 計算機システム

  • アルゴリズムとデータ構造

  • 情報数学

  • 形式言語理論

  • 統計と最適化

  • 情報科学基礎実験

  • 代数と幾何

  • 複素解析

  • 集合と位相

という授業を取っています。最後の3つは数学科の授業なのですが、数学科の授業をたくさん取ってみました。数学の授業は3科目だけですが、2コマ連続で演習もあったりして授業数は多いです。
 理情の必修授業も今学期はわりと数学寄りです。例えば情報数学、統計と最適化はかなり数学です。実は形式言語理論もずっと証明をやってます。非常に楽しいです。
 アルゴリズムとデータ構造は元々競プロをやっていたので余裕かと思いきや、当時苦手だったグラフの分野に関する内容が多く、身になっていると感じます。またちゃんと競プロもやりたいですねえ…
 ハードウェア構成法に関しては自分が全くやったことのない分野で新鮮ですね。ほんとうにこんな単純な回路で目の前のコンピュータが作られているのかと思うと…まだ実感は湧いてこないです。
 計算機システムではCPU、OS、プロセスみたいな如何にもコンピュータ!って感じの内容です。一番苦戦しています。なんというか自分の知っているコンピュータというのは本当に表層の部分だけだったんだなと感じます。これはもう少し手を動かして学ぶようになると現在の断片的な知識が繋がって自分のものになるのかもしれません。
 あと実は主題科目で「可換環論入門」と「実践のためのWebプログラミング」という授業を取りました。どっちも結構濃い内容です。主題科目こそ大学の醍醐味と感じます。こういう先生が好き勝手にやっている授業というのは面白いです。オススメ。
 ただ、授業が週に18コマあるので結構多いです……

ロボットとの出会い

 サークルでRobocup@Homeという大会に出場していました。なんかロボットを動かしてました。なんだったんだろう…あれは。
 Robocup自体は色々なリーグがあるのですが、自分たちが出場したRobocup@Homeの中のDSPL(ドメスティックスタンダードプラットフォームリーグ)というリーグではロボットの機体から手で作るということはしていなくて、全チーム共通でHSRというロボットを使っています。なのでいわゆるロボコンとはまた少し雰囲気が違うかもしれません。
 そして、実は今年1年で三回も大会がありました。最初は3月に本郷キャンパスで、次はゴールデンウィークに滋賀県で、そして最後は7月にフランスのボルドーで。最初の2つは国内大会で、最後は世界大会です。生まれて初めて日本から出ました。飛行機が長かったです、あとフランスに居る間は限界開発すぎてあんまり記憶がありません。

 なんか自分がRobocup@Homeとはなんたるか!みたいな話をするのはちょっと違う気がするので気になる人は公式サイトを見てください

 ここではもう少し自分の話をすることにします。

 自分は今までロボットを触ったことはありませんでした。というかあまり興味を持ったこともありませんでした。それでもサークルでロボットを触ってみようと思ったのはサークルを探していたときに、HSRが部屋の片付けをしている動画を見て感動したからです。すご、ロボットってこんなことができるのか、やってみたい。素直にそう思いました。
 実際にやってみると……ロボットの難しさを感じました。もう本当に。よく言われる話ではあるかもしれませんが、人間にとっては簡単で一瞬でできることがロボットにとっては至難の業だったりするわけです。むずかしいたけ……
 世の中にはいろんなAIを作っている人がいてどれも素晴らしいAIばっかりなのですが、いざそれを実際に使って眼の前の問題を解こうとすると色々な制約もあって難しいものなんですね…

 でもとりあえずチームで開発をするという経験ができたのはよかったです。高校生の頃から競プロやってみたりAIに学習させてみたりゲームを作ったりしていたのですが、チームで一つのものを作るというのはやったことがなかったです。あとUbuntuとかGit, Dockerみたいなものたちを実際に使って使い方を覚えられたのはよかったです。

バイトを始めてみた

 今年の4月からようやくバイトを始めました。実は去年の4月に塾講バイトの面接に通っていたのですが、「なんかむり!」って思って面接合格のメールに「やっぱやめます、すいません」って返しました。あと去年の12月くらいから学内バイトをやろうと思ったのですが、研修中に「無理かも!」って閃いて音信不通にしてしまいました。

 それで今度は4月から駒場キャンパスの情報教育棟(通称JK棟)と図書館で働き始めました。こっちは研修とかなくてすぐに仕事を始められました。パソコン室で待機して、パソコンの使い方で困っている人がいたら教えるという仕事です。正直めちゃくちゃ楽なバイトです。

 あと最近研究室でインターンを始めました。サークルも実は研究室のサブグループという形なのですが、同じ研究室で雇ってもらえることになり、2ヶ月ほど前からその仕事をしています。比較的自由な時間に働けるということ、オンラインでもできる作業があるということ、今までサークルで身につけた知識が役に立つこと、給与の面からしてかなり良い仕事だと感じています。

 自分は同い年の人達と比べてバイトを始めるのがかなり遅かったです。自分の高校は内部進学する人がほとんどなので、高3の1月くらいからバイトを始めている人がいたりするのですが、その頃自分は受験真っ盛りでした。そして高校を卒業して、高校の同期は大学がオンラインなので塾講師などをしている中、自分は生徒として河合塾に毎日通いました。そして一年遅れで大学に入学し、高校同期は授業にも慣れてバイトに明け暮れているのを見ながら、自分は進振り競争の日々…
 今年の4月からようやく少しずつ働き始め、まとまった額を稼げるようになったのは11月からです。自分で自分の生活費を稼いでいるというわけではないし、お金を使うような趣味は全然ないので「お金のありがたみを身に沁みて感じました!」というような立派な感想は述べられませんが、過度にお金の心配をする必要がないというのは精神的な安定につながると感じました。

来年を見据えて

 こういう「来年の目標!」みたいなの書くの昔から苦手なんですよねえ。(じゃあなぜ、こんな見出しを作ったのだろう)
 なんか壮大な目標を書いて何一つ実現できないのも悲しいし、かといってネタに走って大滑りというのもなんだかなあという感じがするので……

 あの……この前フリはなんか面白いことを言う流れだと思うのですけど、ほんとに勘弁してください…

 ところで、このタイミングで「1年前に立てた目標や抱負を覚えている人は何%なのか」ってアンケート調査やってみたら面白そうじゃないですか?多分0.1%以下だと思います。1ヶ月で半減期です。

 いやーそれにしても時が "経つ" のは早いものですね。辰だけに。
 
 今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

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