リトアニアとパリの空気を感じたコンサート
『栗原麻樹&アナスタシ―ア·オーゼロヴァ デュオリサイタル』に伺いました。(2020/11/14@ギャラクシティ西新井文化ホール)
ソプラノとピアノが織りなす Les chemins de l’amour ~フランスとロシアのロマンス~と題されたコンサート。リトアニア出身のソプラノ歌手アナスタシーア・オーゼロヴァさんとパリでの音楽生活を長くされてきたピアニスト栗原麻樹さんによる、日本では演奏される機会の少ないラフマニノフの名作、ピアノソロ、他を取り上げられた素敵なコンサートでした。
ピアニストの栗原麻樹さんは、15歳でフランス・パリに渡りパリコンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽院)に満場一致の首席にて入学、パリエコールノルマル音楽院の最高課程を修了、スコラカントルム音楽院のコンサーティスト課程を満場一致の首席にて修了。12 年間の留学生活を終え日本に帰国し、現在年間100 回近い演奏活動を行っています。メディア出演、大手法人企画の音楽アドバイザー、音楽講師を務めるなど幅広い活動をしています。
ソプラノのアナスタシーア オーゼロヴァさんはリトアニア出身で、イギリス・マンチェスター 大学の音楽会(MUMS)でソプラノ歌手として活動しながらThe Bridgewater Hall や The Martin Harris Centre などでの公演で実績を積んできました。”21st Century Art” 国際コンクー ル(ポルトガル)第2位、”Muzikos Garsai” 国際若手歌手の国際コンクール(リトアニア)第1位などを受賞。現在日本を拠点に活動しています。
プログラムは栗原さん、オーゼロヴァさんの美学を感じ、個性をいかんなく感じ取れるものでした。特にオーゼロヴァさんが歌う歌曲はどれも新鮮な響きを放ち、リトアニアの澄んだ美しい空気をイメージさせるものがありました。歌曲のすばらしさを改めて感じました!
栗原さんはそんなオーゼロヴァさんの澄んだ繊細な声をうまくサポートをしつつも、深い抒情性を訴える表現力はさすがでした。ピアノソロ曲ではさらに解放され、音の響きは光を増し表現力の幅の広さが圧倒的でした!
▼セットリスト
ドビュッシー:「美しい夕暮れ」L.6 詩P・ブールジェ
ドビュッシー:2つのロマンス L.79 詩P・ブールジェ 1 「ロマンス 」2「鐘」
プーランク:「メタモルフォーゼ」FP.121 詩L・ヴィルモリン 1. 「かもめの女王 」2「あなたはそういう人」3. 「パガニーニ」
プーランク:「愛の小道」FP.106 詩J・アヌイ
ラヴェル 「鏡」より 洋上の上の小舟 道化師の朝の歌 ※ピアノソロ
ラフマニノフ:「楽興の時」 Op.16-3,4 ※ピアノソロ
ラフマニノフ:ロマンス
「夜の神秘な静けさの中」op.4-3 詩A・フェート
「歌わないでくれ、乙女よ、私に」op.4-4 詩A・プーシキン
「わが子よ お前は花のように美しく 」op.8-2 詩A・ プレシチェーエフ
「夢」op.8-5詩A・ プレシチェーエフ
「春のせせらぎ」op.14-11 詩F・ チュッチェフ
「ライラック」op.21-5 詩E・ベケートワ
「ここは素敵」op.21-7 詩 G・ガリーナ
「ヴォカリーズ」op.34-14
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