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室内楽の魅力が満載だった Chamber Music Players of Tokyo 室内楽シリーズ

『Chamber Music Players of Tokyo 室内楽シリーズ Vol.1』に伺いました。(2021/07/06@としま区民センター6F 小ホール)

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「Chamber Music Players of Tokyo」は小規模な室内楽から弦合奏まで行い、生命感あふれる演奏を共有し、クラシック音楽初心者からマニアまでが楽しめるアンサンブル団体を目指して、2020年活動を始めました。

1st ヴァイオリンに大阪フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターを務める須山暢大さん、2nd ヴァイオリンは第14回モーツァルト音楽コンクールヴァイオリン部門一位の尾張拓登さん、ヴィオラは東京ニューシティ管弦楽団特別主席の鈴村大樹さん、チェロは元NHK交響楽団の村井智さんにより、モーツァルト、メンデルスゾーン、ウェーベルンの名曲が演奏されました。

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開演に先立ち、ナビゲーターの堀脩史さんによる、事前収録された楽曲の解説動画がプロジェクターで大きく映し出され、これまでにない雰囲気が新鮮でした。

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1曲目のモーツァルトの弦楽四重奏曲第14番ト長調K. 387「春」は、繊細でありながらも、一方で最終楽章での迫るような表現はライブの醍醐味を堪能しました。須山さんのリードと、村井さんのエレガントな音色がとても印象に残りました。


2曲目のウェーベルンの弦楽四重奏のための緩徐楽章(1905)では事前に解説と断片の演奏を交えながら、この曲の持つ独特性の謎解きがあり、とても興味深い内容でした。そしてそのことで一見難解とみなされる傾向のあるウェーベルンについて、よりいっそう関心を持った人が増えたのではないかと感じました。この曲では尾張さんが1stヴァイオリンを務め、思い入れの込められた演奏でウェーベルンのロマン性を描きました。鈴村さんの演奏するヴィオラの音は克明で、そのことがウェーベルンの持つ音楽的面白さを伝えてくれたように感じました。

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最後に演奏されたメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲第4番ホ短調Op. 44-2は、曲の持つ自然体の美しさがストレートに伝わってくる演奏で、しみじみと室内楽の素晴らしさを感じることができました。演奏後、音楽を共有する喜びが自然と湧き上がってきたかのような拍手に包まれました!

今後のChamber Music Players of Tokyo活動、ぜひ注目してください!

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