温もりに満ちた多彩な響きの"木管アンサンブルの響き"
森のコンサートシリーズvol.10森の五重奏団「木管アンサンブルの響き」に伺いました。(2021/10/10@トッパンホール)
森の五重奏団はクラリネット奏者の大藤豪一郎さんが中心となり2016年結成されました。文化庁「子供育成総合事業~芸術家の派遣事業~」では姉妹団体の「風の五重奏団」との共同開発プログラムで毎年100回を越える公演を行っています。
この日のコンサートには10名の奏者が集結。タファネルとニールセンの木管五重奏曲、ドニゼッティとグノーの木管九重奏曲が演奏されました。
実演で聴く機会が希少なこれらの名作を聴くことができとても貴重な体験となりました!前半のタファネルとニールセンでは木管アンサンブルの温かみがホールを満たし、各奏者の調和がとても印象的。後半のドニゼッティとグノーでは舞台を半円形9名の奏者が並び壮観!各楽器の個性と掛け合いが立体的に交差し、曲の面白みを引き立てていたように感じました。
ドニゼッティはオペラ作曲家として有名ですが、この作品は彼が20歳のころに作曲した単一楽章の佳作。グノーも「ファウスト」など、オペラ作曲として名声を誇りましたが、グノー66歳のころに作曲された曲は木管奏者の対話が有機的でとても聴きごたえがありました!贅沢な編成、未知の作品に光を当てつつ、作品の魅力をしっかり伝えてくれる「森の五重奏団」の今後の活躍がとても楽しみです!
▼森の五重奏団
フルート:黒田聰、だてかよこ
オーボエ:田渕哲也、弘瀬麻子
クラリネット:大藤豪一郎、武田弘
ホルン:伊東輝道、月原義行
ファゴット:磯崎政徳、中澤美紀
▼プログラム
1,タファネル:木管五重奏曲(1880)
Quintette pour instruments a vent (Paul Taffanel,1844-1908)
2,ニールセン:木管五重奏曲(1922)
BlaserQuintet op.43,FS 100 (Carl August Nielsen 1865-1931)
3,ドニゼッティ:木管楽器のためのシンフォニア ト短調(1817)
Sinfonia fur Blaser (Gaetano Donizetti, 1797-1848)
4,グノー :小交響曲(1885)19分
Petite Symphonie pour 9 instruments à vent (Charles Gounod, 1818-1893)
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