見出し画像

増矢馨子 ピアノ・リサイタル 2021

増矢馨子 ピアノ・リサイタル 2021に伺いました。(2021/10/03@ルーテル市谷)

増矢馨子さんはスイスのチューリッヒ芸術大学にて研鑽を積み、マルク・キソツィー、藤岡幸夫両氏の指揮によりヴィンタートゥール管弦楽団と共演し好評を博ました。Süddeutsche Zeitung紙(ドイツ)では "絵画のような色彩感のある音色と響き” と絶賛されました。

この日のプログラムは、前半がシューベルトの楽興の時 D.78、後半がシューマンの幻想曲 ハ長調 作品17でした。2曲の傑作だけに絞った一見シンプルなプログラムですが、そのことがかえって音楽の素晴らしさ、ライブの心地よい緊張感を楽しめる落ち着いた空気を作り上げていました。
6曲で構成される楽興の時では各楽曲間での拍手不要とのアナウンスもあり、各楽曲演奏後の静寂が、次の楽曲につながるとても意味深い橋渡しのように感じました。

画像2

増矢さんの演奏はすべての音に深い注意と洞察が向けられ、それは作曲家への敬意、憧憬であることが伝わってきます。そして自然と聴き手もそのような想いで音楽に向き合わされる、とても魅力的な演奏です。最弱音でのはっとさせる美しい瞬間が随所に現れ、それが感動的でとても心に残る音楽体験でした!

画像1

画像3

画像4


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?