スポットライトみたいな服

中学生の時、いとこのお兄ちゃんがファッション雑誌に載った。
なんの雑誌だったかは忘れたが、冬号でスナップされたいとこのお兄ちゃんはエイプの黒のニットキャップに軍物の迷彩のコートを着て、ベージュのショーツをはいていた。足元は忘れた。
正直この時はなんで寒い冬に短パンはいてるのか理解できなかった。でも雑誌に載ってるいとこのお兄ちゃんはとてもかっこよく憧れの存在になった。

その憧れがきっかけで服が好きになって、30歳過ぎるまで服ばかり買っていた。バイト始めてからは給料が入ると堀江やアメ村に行って買いまくった。正直そのせいで貯金はほとんどなかった。
それぐらい服に夢中になっていた。

3.4年前のある日、YouTubeで某ファッションYouTuberにハマった。定期的に見ていたら、ゲストでヒゲの男性（木村まさしさん）がそのブランドの服について語っていた。
最初は地味なデザインで、実はあんまり興味が湧かなかった。内容もあんまり入ってこなかった。
同じぐらいの時期にクラウドファンディングという言葉を知り、CAMPFIREというクラウドファンディングのサイトを見つけた。検索で「ファッション」と入れて出てきたのが「着たくないのに、毎日着てしまう」の文章が書かれたセットアップ。
当時断捨離までして厳選したのに毎日着たいって思える服がなかったので「本当？？」と思ってとりあえずポチッてみた。

届いたセットアップは一見普通なのに衝撃的だった。ウールのような雰囲気のセットアップで様になる。収納もたくさんある。取り扱いも楽。なんだこれ？
カジュアルでアウトドアでちょっとフォーマルで洗濯機で回して、はい、朝には乾いてます。なんだこれ？

YouTubeで画面越しに見てた印象と全然ちがう。実際に着てみてはじめてオールユアーズの服の良さがわかった。これは着る服だ。

高いのに扱いにくくて、汚れが怖くて、結局着こなせなくて、はい、「その服はかっこいいね！（ん？俺自身は？）」なんだそれ。

なんで服がすごく好きなのにこんなネガティブな感情を持って着ていたんだろう？

それからこの届いた服のことがもっともっと知りたくなって、Twitterでブランドの人であろう木村まさしさんをフォローして、今治のイベントがあると知る。「誰でも来ていいです。お手伝いしてもらえたら嬉しいです。」という感じのツイートに反応したらすぐに木村さんが反応してくれた。

今治では服に対するイメージがさらに変わった。

今までは
服服服←←←←人人人
こんな片想いなイメージ。

そこでは
服服服→→←←人人人
こんな印象。

集まってくる人のためにある服。（服から会いに行ってる感じ）その服を求めて集まってくる人。両想い。

その場でその服を着て話す人がみんなキラキラしてる。かっこよく見える。農家さんやカメラマンやご飯屋さんや起業しようとしてる人。いろいろなのにかっこいい。別に誰もまだ何も成し遂げた訳じゃないと思うけど輝いて見える！その人らしさを感じる！！

大袈裟だけどその人の人生に光を当ててくれるスポットライトみたいな服だと思った。自由に着て「あなたらしくいていいんですよ！」って声をかけてくれる服。

あぁ、ずっと自分は服にスポットライトを当ててたな。服を着てなりたかったのは本当はこんな人たちのようなキラキラした感じだったのかもしれない。こういう風に服を着たかったんだ。というか生きたかったんだ！

なんだかその日からちょっとポジティブな気持ちになった！

はじめてYouTubeでオールユアーズの服を見た時、それはファッションとして強調されて紹介されていた。だからあまり魅力を感じなかったのかもしれない。

服が大好きなのに、ファッションに悩んでばかりで自信が持てなかった人は一度でいいからオールユアーズの服を着てみてほしい。

あえてスコップで土を掘るみたいな気持ちでその服を着てほしい！（スコップのように着るのにオススメなのはハイキックジーンズ！笑）

きっと服を着るという気持ちが楽になります。行動するから楽しくもなる。同じ「楽」だけど二つの「楽」を感じることができる。

そのあと改めて「ファッション」を楽しんでみたら、きっと新しい価値観で服を着れると思います。解放されるよ？

僕は"UnFashion"なこのブランドの服に出会って、服がより好きになり、ファッションがもっと楽しくなりました。

最後にオールユアーズさんにメッセージ。

これからも長ーく着ながら共に人生を歩んでいけたら嬉しいです。6周年おめでとうございます！😊🎉