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ふたつの黒_ ベルナール・ビュフェ回顧展を訪れて思うこと

ジャコメッティの有名なブロンズ像を思い出す。とことん肉を削ぎ落とされたブロンズ像と、不必要な輪郭線を黒という強い色でこれでもかというくらい厚く描かれた絵画。
全く違う分野の対象的な表現方法。




ロダンの肉感的な彫像を王道とするなら、モナリザを絵画の王道とするなら、真逆の形で表現された二つの分野の芸術が同じ時代にフランスで一世を風靡したのは、貧相なブロンズ像が、陰鬱な表情をした人物が、パリの人々の共感を招いたからかもしれない。




※ジャコメッティの画像は新美で開催された際のチラシを使用しました。
ビュッフェの画像はブンカムラのチラシを使用し、また内覧会に招待された友人からいただきました。

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