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Eugenの備忘録その51-イタリア風エスプリと名門の香り高いサウンド!11/9ルイージ指揮RCO文京シビック公演

ファビオ・ルイージ指揮コンセルトヘボウ管来日公演(於文京シビックホール、11/9 19時より)

ビゼー:交響曲第1番
ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》

 ルイージの真価にRCOの素晴らしさを堪能出来る満足度高いひととき。
ドヴォルザーク9番は先週のビシュコフとは異なり、「西側」の開放的で艶艶に磨かれた洗練されたオケのサウンドと主張の強さ、イタリア人指揮者によるエスプリが目立つ。TV越しに聴いたルイージの国内オケとの同曲は派手な印象ながら芸術的な感動には至らなかったが、今夜はRCOの各パート(特に木管)の協奏曲のように雄弁な主張をしつつ総体としても豊穣なサウンドのうちにまとまっている様を耳にし圧倒された。ルイージの拘りも良い方に作用していた。特に両端楽章における副主題の膨よかで鞭のようにしなる歌には感心。遅めのテンポで豪華に鳴らす手法がプラスになっていた。
ビゼーの交響曲も、Ob.の音楽のフォルムぎりぎりを攻める自由な歌(特に第2楽章)や軽妙洒脱なアーティキュレーション、明朗で香り高いサウンドに圧倒された。

追伸 イタリア人指揮者の振るRCOの《新世界》にはジュリーニの名盤がありましたね。今夜のルイージにも、イタリア人のエスプリとRCOの豊かな音楽性が感じられ素晴らしかったです。

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