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Eugenの備忘録その12-4/21 小林研一郎指揮読響名曲シリーズ

4/21 読響名曲シリーズ(於サントリーホール、19時より)
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
マーラー:交響曲第1番《巨人》

青木尚佳(Vn.独奏),小林研一郎指揮読響

メインのマーラー1番が読響パワー炸裂の爆演で爽快だった。トランペットやトロンボーンが要所で気持ち良いくらいにハマり、低弦もやり過ぎなくらいにガツガツ主張してくる。コバケンは時折指揮棒を外して指示を出す等意欲的で細やかな振り方で「新境地」を感じさせる。第1楽章の末尾、第4楽章の冒頭やクライマックスでのオケの威力は先週の《トスカ》に引き続き健在。ラストでは、ホルンのみならず(タイミングは楽譜の指示より遅かった)金管全員が起立し、「勝利」を表現。勿論、第3楽章や第4楽章中間部の耽美性も見事。マーラー1番のコバケンは今まで聴いた中では最も若い表情であり、円熟味を感じるものだった。
前半のメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲での青木尚佳の独奏は、迫力に欠くが第2楽章はじめ繊細さと哀切さに溢れた演奏に心洗われた。コバケンのオケに任す指揮も良し。

追伸 読売で「巨人」というと、現在プロ野球の読売ジャイアンツはセントラルリーグの最下位にいますが、今日の演奏は何かその巨人軍を鼓舞するようなパワーがありました(ちなみにコンマスの長原さんは以前ヴァイグレと東京ドームに観戦に行っていたよう)。

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