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CB未来会議二回目 「CNFの可能性」 6月2日

 二回目となりますCB未来会議は、未来の新素材CNF(Cellulose Nanofiber セルロースナノファイバー)の現状と、方向性について、素材メーカー勤務の、鈴木太夢氏(デジタルメディア研究所 所長補佐・企画実現担当)が説明してくださいました。

(1)未来の素材CNF(Cellulose Nano Fiber セルロースナノファイバー)とは。

 植物繊維をナノレベルまで微細にほぐし、編み込んでいくものをCNF(Cellulose Nano Fiber セルロースナノファイバー)といいます。

 CNFは鋼鉄の5倍の強度をほこりながらも、重量は1/5。ガラス並みの低熱膨張、光の波長よりも小さい(透明)など、高いポテンシャルをもった素材です。それ以外にも特出すべき点として、植物繊維を原材料としているため、再生可能な資源であり、環境や人にも優しいということが挙げられます。

(2)CNFがなぜここまで注目をされているのか。

 素晴らしい素材ということはもちろんですが、日本が世界をリードできる可能性があるというのも魅力の一つです。2015年に東京大学の磯貝教授らが「森のノーベル賞」と呼ばれる「マルクス・ヴァレンベリ賞」を受賞、CNFの原材料となる木材も日本には豊かに存在しています。日本政府も注力をしており、文科省、農水省、経産省、環境省、林野庁と縦割りが慣習であった中央省庁も主体的に関与しているといいます。

 島国ということで資源の乏しかった日本ですが、CNFは、日本の資源を使い、日本の技術で競争力のあるものづくりができるチャンスとして、多くの関係者に夢を与えているのです。

(3)CNFの今後の方向性。

 現在、研究開発・実用化が進められているCNFですが、用途開発が急がれています。高い技術を持ちながらも製品化が遅れてしまっては元も子もありません。そのためには関係省庁、各企業、地域を中心に、CNFの技術促進グループの連携が必要です。この連携が実現すれば、より早いバイオファイナリー技術の確立が望めるだけでなく、新たな地場産業の創出も可能になります。 

 そこで当面の方向性としては、業界全体として知的財産権なども含めた長期計画を作成し、国内外の戦略を作っていくことが必要となります。

 そうして近い未来には石油由来の製品にとって代わる、環境にやさしい再生型資源としてCNFは世界のキーテクノロジーとなってゆくといいます。

 鈴木氏は、「今からこの事業に手を出せば間違いない」、「光ファイバーが出てきた時と同じような衝撃がある素材だ」と豊富な企業経験から、いかに魅力的な素材が生まれてきているのかをお話しいただきました。まだ応用技術の開発が遅れているので、さまざまなビジネスチャンスが眠っていると感じました。今後も注目していきたい技術だと思います。

                            文責 吉池拓磨

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