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エステー株式会社 鈴木喬

ムシューダや消臭力など、生活に関わるありとあらゆる場面で存在感を見せるエステー株式会社。現在は取締役会長を務め、エステー株式会社を下支えする存在になっているのが鈴木喬さんです。鈴木喬さんは1935年1月18日生まれで、現在85歳、いまだ第一線で活躍する実業家です。

鈴木喬さんが支える「エステー株式会社」

エステー株式会社は戦後間もないころ、鈴木喬さんの父親が立ち上げた会社です。当時は防虫剤を作る会社として立ち上がり、段々と品数を増やしていった形です。その中で多くの人が知る商品となったのがムシューダです。衣類用防虫剤は今までもあったものの、薬品臭さが嫌われ、薬品臭さが服につかないようなものを誰しもが求めていました。そして、多くの企業が無臭の衣類用防虫剤を作り出す中、エステーは無臭にかけて、ムシューダと名づけます。これが大ヒットを飛ばしますが、段々と衣替えの文化がなくなっていき、市場は縮小。そこで逆転の発想を行い、あえて香りをつけることにしました。それが「かおりムシューダ」、これを生み出したのが当時社長を務めていた鈴木喬さんです。

鈴木喬さんの社長としての役割

無臭の衣類用防虫剤を作り、20年後には香り付きの衣類用防虫剤を作る、この精神こそ鈴木喬さんの真骨頂です。世にないことをやる、だからこそ、自分以外の人間が全員反対するような場面でも徹底的に抵抗しやり切るマインドになります。鈴木喬さんは、勘と度胸と多少の運が社長の仕事であると語ります。その背景には敗戦で、焼け野原の中、食べたくても食べられない日々に比べればマシ、そのような思いが鈴木喬さんを駆り立てているようです。

鈴木喬さんに対する感想

とにかく鈴木喬さんは役員や社員からの猛反対があっても、それを成し遂げるためならどんな手でも使うという印象を受けます。これで失敗していれば既にどこかの会社の傘下に入っていたかもしれませんが、この判断がことごとく当たったことが磐石なものにさせました。アイテムを減らし、主力を絞る、なかなかできないことをパワープレイでやってのける鈴木喬さん、現在は後進に道を譲っているものの、80歳を過ぎた今でも、そのパワープレイは間違いなく会社を元気にさせており、そのイズムは多くの社員に根付いていることでしょう。日本の経済的になかなか浮上のきっかけがつかめない今だからこそ、鈴木喬さんのような方がトップに必要なのかもしれません。

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