「純ジャパ」「純国産」ということ

突然ですが、「純ジャパ」というのは「売り」になるのでしょうか?

いまだに巷では・・・

最近でこそ少なくなった気がしますが、一時期、書店の語学コーナーでは「純ジャパ」「純国産」など表現方法はさまざまですが、(少なくとも過去において)留学や海外経験のないということを謳った本が目立っていたときがありました。私か目にしたのは英語力に絡めたものばかりでしたが、「留学や海外在住経験がなくっても私はここまでの語学力を付けました♪(すごいでしょ)」という内容のものがたくさん。もちろん今でも売ってはいますし、書店のみならず、ネット上でも山ほど関連記事が見つかりますよね。

何をもって「純ジャパ」とするのかは正直よく分かりませんが、それでも私はこのカテゴリーにガッツリと入っていると思います。留学?していません。海外在住?したことありません。ここ8~9年ほどは日本を出ていないのではないでしょうか。

私の「海外経験」

参考までに、というわけではありませんが、私の「海外経験」を書いてみます。

初めて海外に行ったのは、いわゆる大学の「卒業旅行」で。そのときはロンドン・ローマ・パリを1週間で巡るという今考えると詰め込み過ぎな団体ツアーでした。体調を崩した状態で帰国しましたorz

次がその数年後でシンガポール。こちらは3泊だったでしょうか。また団体ツアーでした。

海外旅行は以上。はい。2回だけです。

他には出張で3回。いずれも1週間以内。

ですので合計5回ですね。日本から出たことがあるのは。

大学は法学部法律学科卒です。大学時代は、外国語は英語ではなくフランス語にハマっていました。

今もって、積極的に海外に行きたいという思いはありません。旅行もです。恥ずかしながら。

どうですか?書いていてちょっと悲しいほどに「純ジャパ」「純国産」ですよね。

以前は通訳者だと名乗るとそれで話は済んでいたのですが、ここ最近は「何語ですか?」と聞かれます。「英語(だけ)です。(すみません(T_T))」と小さくなって答えるくらいには今は英語を話すことができるのは当たり前だと思われ、多言語を操る人も珍しくはありません。留学経験者やご家族の仕事の関係で海外に在住した経験がある方も増えていますよね。私の周りにもたくさんいらっしゃいます。

というわけで

私は少なくとも外国語を扱う者としては「純国産」というのは決して売りにはならず、むしろ売りにするだなんて恥ずかしいことだと思っています。海外という括りにおいても多様なバックグラウンドを持った人がどんどんと増えているなかで、「純国産」「純ジャパ」というのは「井の中の蛙」でいたというイメージを与えるとは思いませんか?今は世界を舞台に活躍されているとしても、ある一定の時期までは日本だけだったのであれば、海外絶対経験値は低いわけですしね。ですので、「純国産」「純ジャパ」を謳うということは、わざわざ絶対的な海外経験値が低いことを知らしめているような気がしてならないのです。考えすぎですか?

しかし、著者本人が付けたにせよ、編集者が付けたにせよ、そういうタイトルが付いた書籍があるということは一定の訴求力があるんでしょうね。不思議です。

なんてことを書きつつ、私もここで大々的に海外経験のなさを暴露してしまっているわけですが、私の場合は、「ないものはない」ということで、いい意味で開き直っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?