雨は夜の幻 /適宜
なにもかもが運命だとおもっちゃった
ひらいての撮影場所が足利だったことも
このタイミングで森戸知沙希ちゃんが卒業発表をしたことも
ひさびさに愛おしい時間をすごせたのが
あの街でよかった
あの景色に、土地に、空気に、
わたしも組み込まれたいとおもった
きっとここで暮らしてきた人たちからすると
そんなに特別ではないのかもしれないけど、
こんなにも”詰まってる”場所があっていいんだなとばかり考えた
思いだす景色があの街なのはずるい
だからわたしも、すこしでも、ここに素敵なおもいでを落としてくることができてよかった
おもいでにしたい街 詰まらせたい
ある方がいっていたとおり「出逢えるというのは平等に訪れるものではない」ことはたしかで、だからやっぱりミスiDにでてよかったとおもうね、月並みだけど
夢のような二日間だった 絶対忘れない
ありがとうございました
三両編成の電車がはしる愛おしい街に愛をこめて
(2022.03.04 適宜メルマガ「おは故に」より一部引用)
青
制服という文字をぬるのなら青
あこがれの青
女子高校生だった
自分にも純な青をまとった三年間が、
もう手でさわれないほどとおくのほうにある
制服はおもいでの青
朝は夜の最終回だということ
"帰り道"には公園がないと意味がないということ
8月が4年もつづいたこと
どうしても未成年でいたい夜を何度もこえたこと
春はきらいで冬がすき
二度と同期できない感性をまもってくれた
プリーツスカート
制服は二度とない青
およそ世界征服にて
今日も最寄り駅にあるカラオケボックスを横目にバイトへむかう
わたしがマイクをにぎれる唯一の場所はカラオケで世界のすべてを手に入れられる場所もカラオケ
いちどだけ中学生のころにカラオケ以外の場所で世界を手にしたことがある
中学校三年生のころの合唱コンクールで指揮者としておおきい舞台にたったとき、あのときは目のまえにひろがる世界が4分弱、確実にわたしのものだった
あれ以降はちいさいカラオケルームにて たまに手に入れる程度
それでも世界を自分のものにできるのは
狂うほどきもちがいい
わたしにはこれしか似合わない
これしかしたくない
この味をよく知っている
だれよりわたしはわたしの歌がすきなのだ
これさえあればいい
うれしくてもくるしくてもこれさえあればいい
今はここでだけ、世界はわたしのものになる
あとがき
現代っ子だなとおもう
その人との”最初の会話”がインターネット上にのこっているなんて、すこしまえであれば考えられない話で「最初の会話をさかのぼる」という行為そのものに、自分が現実とおなじようにインターネット上でも生活しているのだとおもわされる
だからきっとだれかとだれかの物語がはじまるときに「一通のメッセージからはじまった」なんてことは現代ならよくある話で、その”よくある話”のその先までみれたから、今回こういった素敵な作品をのこすことができた
兎にも角にもやっとこの企画の話ができてうれしい!
タイトル「雨は夜の幻」についていうと、実はこのnoteマガジンは未完成でして
完成形になるときにそれの写真と文章を載せるつもりですのでお楽しみに
衝動ゆえさん、本当にありがとうございます
撮影した二日間が文字通り”夢のような二日間”だったのは、この街を愛おしくおもえたのは、やはりあなたのおかげです
へんないいかたになってしまうけど「人格写真を撮りたい」の真意がわかった、自分の物語の一部をというか、人生そのものを撮ってもらったような、不思議な感覚になりました
高校時代の修学旅行とかどんなに楽しい瞬間でも、外泊のときは絶対にホームシックになる自分が、はじめてもうちょっとここにいたいとおもったくらい
車をそのへんにおいて夜の廃校へ二人で走ったことも、辛すぎて泣きながら食べたラーメンも、ゲーセンで負けたマリオカートも、二人して”焼きめし”に弱かったことも、それこそ修学旅行のような夜をすごしつくして朝を迎えたことも、わすれないよ
足利にいきたいな、つぎに行くときはお土産を買ってゆきますね
また三両編成に乗って!
適宜
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