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『限界ラバーズ~水槽いっぱいの愛を!~』で、僕が書いた話の話・後編

▲これの続き。
ドライブ」の話について、すこし書く。

ドライブ」・・・この話自体を書いたのは、ずっと前で・・・
スイミーで『修学旅行』をやった(2017年3月)頃にはあったと思う。
たしか。

どこでもできる台本が欲しくて、
大道具も小道具もできるだけなくて、
「ヒトが二人 並んで座って できるお芝居」を作りたかった。

これは余談だけれども…
ドライブ」って ものすごく暗い話で・・・
でも、アタシ自身は そういう暗い話が好きだったり
そういう暗い話に救われたりもするから、
ドライブ」自体は 悪くない と思っていた。
ただ、その時 スイミーのみんなでやりたい
お客さんが見たい、ってリクエストしてくれる
【分かりやすい/笑える/おもしろい】・・・みたいなのとは、
明らかに趣旨が違っているのもわかっていた。
自分(たち)の技術的にも、まだまだ全然 できると思えなかった。

だから、その頃に プーチンと二人で、
スイミーでやらないお芝居を、やる為のユニットをつくった。
まあ、その後もずっと スイミーのみんなと泳いでいて、
そのユニット単独で何かをしたことは・・・いまだにないんだけど。
(余談おしまい)


二人並んで、座って、会話をする状況・・・で すぐに思うのが、車の中。
(そのシチュエーションに対する思い入れは、長くなるので割愛。)

車って、ていうか機械って…最近よく 喋る じゃないですか。

だから なんか、もう ナビとかするついでに
ガソリンが少なくなってきたよー、とか
後ろのランプの電球切れた、とか
車の方から言ってくれたらいいのに・・・
と、思うことが
たぶん僕は 他の人よりも多くって。
(車と上手くコミュニケーションがとれていない。)

あと ウィンカーとか、ハザードランプとか
パッシングとかで、他の個体(車)とコミュニケーションするし?
夜 渋滞してる車のテールランプなんか、王蟲みたいだし。
だから、車って・・・甲虫かなんか 生き物みたい
って思ってるのは、また別な妄想だけど。

自動運転とか、運転のサポート技術とかも
どんどん発達していくから
なおさら アタシが運転する意味はなくなって・・・

技術が進歩してくのも素晴らしいけど、
ロボットやAIが人間に近づいてくるのもすごいけど、
でもでも それならいっそ
パーツ用のヒトを用意してさあ、
神経伝達だって・・・ただの電気信号なんだから
車のコンピュータと繋いだらよくない??

身(車)体の中の、調子悪いところ
教えてくれたらよくない??

ついでに運転してくれたらよくない??

っていう・・・もしも、の世界での話。

そうなれば、きっと パーツ用のヒト と
普通のヒト(人間)との間に 差 が生まれる。
なんだかわからない、差。差別の差。

でも、差別って ほんとは 元はといえば、
大して違わないような 同じ種の生き物に、
勝手な基準で ランク(格)付けして
それを善とか悪とか言ってるんでしょう??
(適当だけど)

同じ牛なら・・・食肉用のA5ランクの牛に、
平凡な乳牛が 恋することもあるんじゃないの??
その・・・A5ランクとか、搾乳用とかの 区別 って。
ぶっちゃけ なんなの? って。

・・・まあ、牛で例えちゃったけど・・・
世の中 そんなのが、当たり前に 無意識に
よく見ると あるじゃない、って。

同性愛は、なんでダメなんですかね。
生産性がないからですか?
じゃあ、生産しない異性同士は
それは・・・なんで、いいんですか?

生産だけが正しいんですか?
(※自身の出生を間違いと言われた自分への疑問でもある)

みんな、いいんでしょ。ダメなんか、ないでしょ。

生産するとか/しないとか そういうんじゃないなら
なんで 誰かに、難しい顔をされる人が
世の中にいるの?
(はじめに同性愛をあげちゃったけど、それだけじゃなくて・・・身体の形や機能の差も、個性の違いも、価値観の違いも、みんな そう。)

性愛の対象、性別云々も関係なく・・・
違う事情で、違う理由で、『結婚』しない人たちもいるよね。
(本人たちとってそれが正解なら、それでいいのにね。)

そういうときに・・・誰かに言われる『結婚』って、
なんなんだろうね。
『結婚』してないと何か損をしたり
嫌な思いをしたりするのって、
なんなんだろうね。

でも、まあ逆もそうで・・・
もしも誰かが、 結婚 したいと望んでいるのに、
(何かを 望んでいるのに)
本人たちの気持ちと、違う理由で
できないなら・・・
それも、なんなんだろうね。
(きっと いろんな理由があるんだろうけどさ。)

なんなんだろう。
って、思うけど どうしようもないこと を、
「そんなものはない」って 否定しないで
悲しくても、腹立たしくても
「そういうこともあるよね」って 認めたいのだ。
まず 認めなければ、問題にもできないから。
問題にしなきゃ、答えも探せないね。

・・・という、そうい考えで書いた話。

もしかしたら、これは ひどい話 だから
女の役を アタシ以外に やらせられないと思った。

芝居というのは・・・要は例え話なんだけどさ。
例え話の中だとしても、アタシの周りの役者の誰かに
この 差別の対象 みたいな役回りさせたくないなー、って思って。

(もし 意図をよく分かってくれて・・・共感してくれる役者がいれば、
 それはまた、話が別だけど)

だから 自分がやる と思ってた。

自分がやったあとなら・・・
そして、意図をよく分かってくれるんだったら・・・
アタシより、もっと魅力的な誰かに
演じてもらえたらいいなー
なんても、思うけど。

ドライブ」は・・・そういう話でした、という話。

おしまい。

おいしいものを食べたいと思います。あとは、本を買います。