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映画 ヘルタースケルター

良かった点
・りりこ役が沢尻エリカという配役
・一種の都市伝説化する際に10年代らしいネット文化の一端が女子高生にも当たり前にあったように思えたこと
・りりこに焦点を絞って上手く一本の映画としてまとめられたかなぁと思ったところ

だめだった点
1.マネージャー羽田役がなんでもっと等身大の若い普通の女の子をつかわなかったのか(りりことの差異を出すための分かりやすさなんだろうけど、そもそもの話の視点が羽田になるはずなのにあれじゃ・・同様に羽田の彼氏も、もっと普通の男であるべきだった)
2.時代設定が映画公開時の2010年あたりである違和感。ギャル文化消費文化が一番激しかった90年代末期-00年頭あたりにして欲しかったし、今のカリスマ不在の10年代じゃ全くリアリティーがなかった。今、女子高生ファッション雑誌なんて買ってないだろうしテレビも見てないでしょう。
そもそも浜崎あゆみを主題歌にした理由がそこにあると制作陣もわかっていたと思うんだけど・・
3.前述の浜崎あゆみ然り、BGMにべたな第9だの美しく青きドナウだの使うエヴァっぽい90年代臭さがある勘違い感。舞台も渋谷だし。どこかずれてる。浜崎あゆみはあれだけ宣伝で使ったくせに街頭音楽という中途半端な使い方という消化不良感。
4.もっとぐわあってする、若い生々しい女子の畳み込みがみたかった。ブリングリングを観てみたい・・
5.台詞回しやカメラアングルとか、個人的になんだか作り物っぽい感じがあって入り込めなかった。意図的な部分はあるんだろうけど。
6.記者会見後のクライマックスが原作と違う。


沢尻エリカのスキャンダルと重なって少し社会現象にはなったのは流石だと思うのだけれど、勘違い感がどうしても否めなかった。
「まるでマイケルジャクソンみたいね、もう死んじゃったけど。」
「あんたはまだ生きてるじゃない」
というセリフが原作とは違う時代設定を踏んだ上で印象的だった。


と思いつつも、岡崎京子の作品は、もっと映像化して欲しいと思う。



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