映画クレヨンしんちゃん戦国大合戦

DeAGOSTINIのシリーズで書店で購入した、映画クレヨンしんちゃん戦国大合戦、見終わった。ぞっとする程の傑作で、食べていたカレーの手も止まって改めて呆然としてる。リアリズムな戦の描写。過剰さ派手さお涙頂戴な表現音楽を一切排除した、突き詰める所まで行った演出に、ただただ感嘆。

ある種、ポップカルチャーとノスタルジアで積み上げた、「オトナ帝国の逆襲」とは真逆の演出。TVシリーズ開始時に幼児期だった自分はクレヨンしんちゃんと一緒に成長したようなもので、幼い弟が何度も何度もしんちゃんの映画を繰り返しビデオで見ているのを、小学生の自分は横から眺めてた。

派手で良質な演出のオトナ帝国、温泉ワクワク、ヘンダーランド、ブタのヒヅメなんかが特に見まくっていたけれど、タイミング的に「戦国大合戦」をビデオで見ていた記憶がなかった。成長し、改めて成人映画ファンの上でも評価されてる云々の話を聞いて、恐らく初めて高校生の時に、自室で戦国〜をはじめて観た。

その後に観た「河童のクゥと夏休み」に打ちのめされて以来、原監督の信奉者となったわけだけど、この辺りのしんちゃん劇場版は、原監督と一緒に水島監督が絵コンテや演出も手がけ、製作に京都アニメーションも加わっていて、十数年たった今、原さん水島さんらが第一線で、良質なアニメ表現を担っている

自分のアニメの原点のひとつは間違いなくクレヨンしんちゃんであるし、そこからの製作者たちの作品を、20代も後半となった今でも楽しんでいる今が、本当に素敵だなと思った。2015年で最も優れた諸作品である、SHIROBAKO・響けユーフォニアム・百日紅、全てこのしんちゃんと繋がってた。

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