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Owen Pallett - In Conflict

昨年11月に新作発売期の情報が流れ、ひと月前に新作が発売され、今や今やと待ち続けていたオーウェン・パレットの新作のレコード、ちょくちょくタワレコの売り場を見ても入荷する気配もなく、Amazonも在庫品薄なのでちゃんと大々的には流通していないのかよくわからないけれど、値段を比較して安いかなっと思ったディスクユニオン(渋谷)で先日購入。

先月発売されたモンチコンの音楽雑誌創刊号(写真右)でも表紙になって特集まで組まれてしまうほどの、ビッグなアーティストというイメージではないんだけれど、やはり個人的には前作Hertlandがとても思い入れのある作品で、2010年の春の情景とこの作品(と個人的にはBeach HouseのTeen Dream・・思い出すだけでなにかこみ上げてくる)がたまらなく好きで、個人的にCDからレコードへの転換期だったこともあり、一度両者ともCDを買ったのにわざわざレコードで買い直しもしたほど。

オーウェン・パレットは数年前の原宿アストロホールでの初来日ライブも最高だった。あの小さな箱で一人ヴァイオリンをもって登場したオーウェンが、ループエフェクターをかけながら広げていく世界はちょっと普通のライブでは体験できないものだった。耳の早い鈴木慶一さんも見に来ていたらしい。

今作は事前の視聴も何もしてなくて、たった今聴き終わったばかりだけれど、正直前作の壁が高すぎて今作には過剰な期待はしていなかった(個人的にBeachHouse含むインディバンドや、今や死語のブルックリン派はみんな新作は前作を超えられなかったと思う)だが、きちんと世界観を画一させて一つ一つていねいに音が積み重ねてカタルシスを生む今作は、前作ほど華やかではないのに、より広がりもあって、何度も何度も聞かなくちゃと思える作品でとてもよかった。激しい日差しの季節になる前に特に、聴き続けていきたいと思う。

余談だが、レコードのフリークーポン音源はWavだった。外で聞く音と部屋で聞くレコードはまたそれぞれ違って、音楽の情景を生むのは大抵外で聞いている時が多いから、こういう配慮はありがたい限り。


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