41_色の好みと性格は果たして関係があるのか?<1>〜赤・オレンジ・黄

画像1 色の嗜好には生まれ育った風土、宗教、生活環境、年代、性別など多種多様の要因があります。仕事で色を決めるときに最も難しいのは実はこの点であり、その場で一番権限のある人の「好み」で決まってしまうことが多々あります。良くも悪くも(笑)。色の嗜好については世界中の心理学者や色彩学者たちが統計及び分析をしている膨大な歴史的データがあるのですが、今回は私がよくセミナーなどで引用するカラーコンサルタントの父と呼ばれるフェイバー・ビレン(1900〜1988・アメリカ)の著述を元に色の嗜好と性格を紐づけてみたいと思います。
画像2 まず赤が好きな人。赤が好きな人の一般的傾向としては 「外界指向」「ストレートに発言、表現する」「積極的」「目立ちたがり」「やや躁鬱がある」など・・・何となく予想どおりという感じもありますね。ところがこの『色の嗜好』には「補償作用」という裏側の側面があります。 つまり、自分が足りないところを補いたいとする欲求です。実は補償作用として赤を好む場合は「臆病」「ストレートに言えずジレンマを抱える」「消極的」など真逆の要素が並びます。内気な自分を鼓舞するために赤を好むこともあるということです。
画像3 ではオレンジが好きな人はどんな性格傾向があるのでしょうか? 一般的な傾向として「元気」「人懐っこい」「お人好し」「人を巻き込む力がある」「理解が早い」などが挙げられます。そして補償作用としてオレンジを好む場合は「寂しがり屋」「自己中心的」「束縛を嫌う」傾向があるようです。元気一杯の裏側にはそんな側面が・・・いやいや、これは個人差があるので決めつけはよくありません。
画像4 3つ目は黄が好きな人。「精神的に健全または未熟いずれかの傾向がある」「知的で革新性や独創性を愛する 」など。そして補償作用として黄を好む場合は「精神的不安定」「独創性に対する不安」「退屈」「考えることに対する疲れ」などです。
画像5 今回は「赤」「オレンジ」「黄」でしたが、他の色については次回以降に「シリーズ」として(!?)アップしますのでお楽しみに♪*参考文献は『ビレン 色彩学の謎を解く/フェイバー・ビレン著』を軸に、補足として『色の秘密/野村順一著』から引用しています。(photo & visual:tomomi kohara*無断使用はお断りします)

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