テヒョンさんは星の王子さま
「テヒョンさん」
突然だが、私はBTSのVさんのファン、所謂テテペン(重症)だ。
今テテペンだと名乗ったけれど、彼を思うとき、
テテ、とか
テテちゃん、とか
テヒョン、とか
そういう感じにフランクに呼ぶことができない。
でもVさん、と呼ぶのはなんだか遠くて寂しい。
彼に呼びかける時は、テヒョンさん。
愛情と尊敬、私の中の少しでもキレイなものを全部かき集めて漸く小さな声で呼びかけられる、美しい人。
テヒョンさん。
テテペンさんには、そういう人が結構多い気がして、
勝手に仲間意識を持っている。
・・・すいません。
アイコンの理由
テヒョンさんを好きになった当初、何かに憑かれたように過去のMVやらコンテンツやらの動画や写真を見まくり、
圧倒的にキレイで怪しげで無垢でカッコよくて可愛らしくてちょっと不思議で絶対に見飽きることがなくて
あまりに素敵過ぎて現実味がないほどで
何なら今でも全部夢かもしれないと思ったりもするのだけれど、
ある日自分の本棚に彼の姿を見つけた。
バンド・デシネ版の「星の王子さま」。
実は私のnoteのアイコンは、テヒョンさんの写真にするのは何となく気後れがして、この王子さまをお借りしている。
バンド・デシネ版「星の王子さま」
バンド・デシネというのはフランス語圏の漫画の様式。
これはサン=テグジュペリの遺族がただ一つ認めたフランス語コミック の「星の王子さま」で、ジョアン・スファールの作品だ。
漫画といっても原作以上に大人向けだと思う。
これに登場する王子さまは小説の挿絵とは雰囲気が違う。
小説の挿絵の、あのノーブルで賢そうな「シュッとした」(・・・目が点で描かれてる)王子さまは、サン=テグジュペリ本人が描いたのだから誰がなんと言ってもあれが王子さまの公式ビジュアルだということに疑いはない。
漫画の王子さまは、何というか、もっと変わった子だ。
風変わりで、魅力的な少年だ。
金色の小麦畑のような髪、緑色の服、マフラー、(ここまでは原作準拠)、
印象的な大きな青い瞳に少しの影を宿し
真っ直ぐに相手を見つめて何でも真実を知りたがる
ポケットに手を突っ込んで歩く姿
夕焼けが好きなところ
シニカルに笑うかと思えば
甘えて纏わりついてくる
話の受け応えでトンチンカンに返したり
泣いたり笑ったり表情をくるくる変えて
人との距離感がちょっと怪しくて
いつの間にかするっと心に入り込んでる
王子さまはいつも真剣で、時に少し扱い辛くて
でもとっても可愛くてほっとけなくて
砂漠で遭難して王子さまに出会った「ぼく」にとって
世界で一番壊れやすい大切な宝物のような存在になった。
王子さまは、彼の星とそこに残してきた一輪のバラを想っていつもどこか寂しげだった。
いや、もうこれテヒョンさんそのものじゃない?って感じの王子さまだ。
金髪が抜群に似合って神々しい程美しいテヒョンさん。
この王子さま、テテペンさんなら好きにならずにいられない(断言)。
髪の色を見ただけで
小麦は金色だから
おれは小麦を見ると君を思い出すようになる
小麦畑を渡る風の音を聞くのが好きになる
キツネは王子さまの金色の髪を見てそう言ったけれど、テヒョンさんの髪色はいつも同じではないから大変だ。
金色の小麦畑を見たときやその風の音だけではなくて
陽射しを浴びて眩しく輝く夏の海の青や波の音、
燃えるような秋の紅葉の赤と枯れ葉が舞い散る音、
何もかも包み込む冬の夜の闇の黒やピンとした空気、
どこを見てもテヒョンさんを思い出してしまうし、
どんな音や空気や匂いでも、想像するもの全てを好きになってしまう。
王子さまとバラ
王子さまは、美しいけれど嘘や我儘ばかり言うバラに疲れ、彼女を残して彼の星から逃げ出してきた。
彼は地球で沢山のバラを見たとき、
何処にでもある平凡な花だったのかと思うけれど
キツネや「ぼく」との出会いやから
あのバラの小細工の陰に隠れている愛情や
彼女の為に費やした時間が、
彼女を特別な存在にしていたことに気づく。
「水をあげてお世話をした」「飼い慣らした」彼女に対する責任と絆。
他の誰でもなくその一輪のバラと自分との関係。
王子さまは幼さ故に気づかなかった愛情に気づき
かけがえのない彼女の元に戻る為にヘビに噛まれて重たい(自分自身の)身体を捨ててしまう。
これってバンタンとARMYの関係に似ているかもしれない。
ARMYもこうして欲しい、ああして欲しいと注文ばかりで疲れることもあるだろう。
理想を押し付けられて雁字搦めになれば、
傷ついて逃げ出したくなる時もあっただろう。
でも、今のふんわりした雰囲気を纏うテヒョンさんは既に十分に大人で、
ARMYの愛情に気づき、関係を大切にしてくれているように見える。
無数の個であるARMYとただ一人のテヒョンさんとの絆を一本一本ちゃんと繋いでくれているように見える。
彼が心を込めてパフォーマンスをし、
ARMYがそれに応えて精いっぱいの歓声や笑顔を届けることで「飼い慣らされ」積み重ねられてゆく、かけがえのない私たちの関係。
王子さまのように重たい身体を捨ててしまうなんて、自由なテヒョンさんはそんなことはしない。
テヒョンさんは世界中のARMYに会う為に
王子さまよりずっと軽やかな方法で
VライブやらインスタやらTwitterやらweverseやらを通じてふわふわ飛んで来てくれる。
「君の夢の中に紫色の風船を置いてきたよ」なんて
一瞬で心を撃ち抜く方法も知ってるし、
ついこの前は誰もがテヒョンさんの助手席に乗ってる気分になれちゃうドライブデート動画をあげてくれた。
彼の何気ない日常の姿を
時に素敵な風景やお気に入りの音楽を添えて
「あんにょーーん」って優しい笑顔を見せてくれる。
こんなテヒョンさん、好きにならずにいられない。
笑う星
王子さまは「ぼく」との別れ際こんなことを言う。
夜、星を見てほしい。
ぼくの星はとっても小さいから、
どこにあるか指さしては教えられない。
その方がいいんだ。
ぼくの星はたくさんの星の中に混じっている。
だから、きみはぜんぶの星が好きになる…
ぜんぶの星が友だちになる
笑う星がぼくからの贈り物だよ。
ほかの人の星は笑わないからね。
夜の空を見て、
あのたくさんの星の一つにぼくが住んでいる、
そこでぼくが笑っている、ときみは思う。
するとぜんぶの星が笑っているように思える。
きみにとって星とは笑うものだ!
ここではテヒョンさんが王子さまではなく
「ぼく」の立場になって星空を見上げる姿が目に浮かぶ。
彼が見上げる空も、ぜんぶの星が笑っていますように。
この世界のどこかでテヒョンさんが笑ってるから
私には世界中の人も、海も、山も、木も、石ころさえも笑ってるように思えるよ。
大切なことは目に見えない。
目に見えなくても、みんな笑っているように思えるよ。
これがテヒョンさんがくれた純粋で優しい世界。
テヒョンさん、ありがとう。
笑っていてくれて。
星の王子さま
このバンド・デシネ版「星の王子さま」は原作を読んだことがある人にもない人にもお勧めしたい作品だ。
何ならテヒョンさんご本人にも
是非読んで欲しいも思っている。
韓国語に翻訳されているといいな。
きっと気に入るはず。
(知らんけど)
ちなみにさっぱり顔の原作はこちら
王子さまのビジュがあの「シュッとした」
有名な(・・・目が点の)さっぱり顔じゃないだけで、
バンド・デシネ版の王子さまが大きな瞳を持つすごく魅力的な表情の少年だというだけで、
ここまでテヒョンさんに寄せて考えられる私もかなりどうかしている。
でもやっぱり
私にとっての星の王子さまはテヒョンさんで、
テヒョンさんの魅力の一番大切なこと、
彼の心の美しさは目には見えない。
お話の通りだな、と思う。
やっぱり私はテテペン(重症)だ。
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