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ひつじぐさ -野口猛遺稿集-

本日(2017年3月1日)、amazonKindle Direct Publishing(KDP)でかねてからこのノートで取り上げて来た『兵庫県民歌』の作詞者・野口猛さんの遺稿集『ひつじぐさ』の電子版が発売された。

ひつじぐさ -野口猛遺稿集-
 附・新憲法公布記念 兵庫県民歌 (作曲 信時潔) 楽譜

この遺稿集は野口さんの三回忌に当たる1974年5月に夫人の止之子(としこ、1915〜2015)さんが私家版として刊行されたもので、筆者が『兵庫県民歌』について調べている過程でご遺族から底本を提供していただいた。その時に残部がまだ複数部あると言うことだったので、筆者からのアドバイスで国立国会図書館に1部、野口さんが晩年を過ごされ底本発行時の住所となっている関係で伊丹市立図書館に1部が寄贈された。
その後も「なんとかこの資料を活かす方法はないだろうか」と考え、ご遺族に電子版の刊行を提案したところ幸いにも承諾をいただけたので、このような形での復刊が実現したがまず第一に「(県からまる半世紀にわたって存在を否定されている)『兵庫県民歌』の作詞者」であることを強調する目的もあり、電子化に当たって表題に「附・新憲法公布記念 兵庫県民歌(作曲 信時潔)楽譜」を追加した。その他はご息女の岡本真理さんにご協力いただいて底本の誤字・脱字と思われる箇所を直筆原稿と比較して校訂したり、機能的な制約で底本を忠実に再現し切れなかった若干の箇所はあるが可能な限り忠実に再現している。

こうした形でのKDPの活用方法は余り先例が無いと思われるので、今回の復刊で得られたノウハウを引き続き活用して行きたい。


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