itsu_datte_bokura_ha_Rehearsal.WAV

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※改めて言う必要は全くないと思うんですけど、全部妄想です。          ---------------------------------------------------------------

————9月某日、都内リハーサルスタジオ

「…浅倉、まだ?」

「わ、私はなにも聞いてないけど…雛菜ちゃんは透ちゃんからなにか聞いてる…?」

「んー?なんにも聞いてないよー?3時間も予約したし、ちょっとくらい大丈夫でしょ〜?…あ〜!透先輩きた〜〜♡」

「…遅い」

「ん、ごめんごめん。なんかさ、地下ってわかんなくない?東西南北」

「地上ならわかるの?」

「んー…ふふっ、わからん。」

「…はぁ。7番スタジオ。私たちはもうセッティング出来てるから。」

「と、透ちゃん!大きいギターアンプ、あるよ…!なんだっけ…えと…マ、マー?」

「マーマレード〜〜!」

「…そんなわけないでしょ。マーシャル。ほら、入ろう。時間もったいないし。」

「うむ。しばし待たれよ。」

「やは〜〜♡、透先輩おじさんみた〜〜い♡」

「…はぁ」


————7番スタジオ、19時55分

「浅倉、いつになったらギターソロ書いてくるの。」

「んー、降りてこないね〜、なかなか」

「降りてくる…な、なんかかっこいいね…!」

「どこが。今の所チョーキング一発だけでしょ。無いのと同じ」

「えー。カッコいいじゃん。マーシーとかさ。」

「そういう円香先輩も〜、いっつも同じ所でモタる癖、治ってないよね〜?」

「雛菜だって、イントロのリフ全然覚えてないでしょ。問題外。」

「ぴぇ…!ごめんね、円香ちゃん…!私がフィルインでズレちゃったから…!」

「…いや。私がモタるのは事実だし、小糸、良くなってる オカズの粒も揃ってきた」

「ぴ、ぴぇっ…!ほんと…! …まあ私はドラマーだしリズムの軸だから、と、当然だよ!」

「雛菜のど渇いたから、休憩〜〜」

「…5分には戻ってきて」

「は〜〜い♡透先輩、ジュース買いに行こう〜〜!」

 浅倉、スタジオ壁面の掲示物をじっと見つめる。

「透ちゃん!なに…見てるの?」

「ラインレコーディング、か。」

「何?」

「休憩したらさ、やってみようよ。うちらの曲。」

「わ、私たちの…録音?」

「うん。」

「まだ早いでしょ。アレンジもまだ固まってないし、ギターソロだって出来てない。それに、準備に時間もかかるみたいだし」

「透先輩の歌、携帯に入れられるってこと〜?あは〜!雛菜やる〜〜!」

「ふふっ、照れるね。なんか。…ほら、録音したら分かるって言うじゃん。改善点…?とか。」

「…はぁ。最後の一回だけ、やり直しは無しで。小糸、大丈夫?」

「う、うん…!頑張るね…!」

「よぉし、決まり。休憩しよ。」


————7番スタジオ、20時55分

「んー、疲れた」

「…浅倉」

「結構よかったんじゃない?雛菜もリフ、弾けてたじゃん。」

「あは〜〜♡やっぱり雛菜、本番に強いタイプかも〜〜!」

「えへへ、一発録りだけど、楽しいね!レコーディング…!」

「まあ、今までで一番マシなんじゃない」

「…樋口、さっき何か言おうとした?」

「…いや。」

「…ギターソロ、さっきのでいいんじゃない。」

「あ、樋口もそう思う? ふふ、降りてきたな〜」

「まあ、そのあとのBメロ、ピッチ悪かったけど。」

「んー、ケレン味、ってやつ?」

「…意味わかって言ってんの?」

「あ…!さっき録音したやつ、私の携帯に入ってるから、みんなに送るね…!」



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